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海外競馬ニュース
2015年10月01日  - No.39 - 2

マイケル・オーウェン氏所有のブラウンパンサーが死亡(イギリス)[その他]


 マイケル・オーウェン(Michael Owen)氏にとって、9月13日は人生で最も悲しい日となった。その日、同氏が生産し共同馬主となっているブラウンパンサー(Brown Panther)が、連覇を目指して挑んだ愛セントレジャー(G1)において後肢を故障し、安楽死措置が採られたのだ。

 ブラウンパンサーは中間地点で2番手を走っているときに、急に後退し、リチャード・キングスコート(Richard Kingscote)騎手は手綱を引いた。この故障で、同馬の命は助からなかった。

 元イングランド代表のサッカー選手で国際的に活躍したオーウェン氏は、ブラウンパンサーと親密な繋がりがあった。ブラウンパンサーは同氏が初めて所有したトレブルハイツ(Treble Heights)の仔であり、同氏自身が生産者となった。今年6月に、同氏は本紙のインタビューで次のように語った。「彼なしの人生は耐えられません。それほど彼を失うことは怖いことです」。

 オーウェン氏は9月13日、ソーシャルメディアサイト“スポートロブスター(Sportlobster)”において、悲しみに暮れて次のような文章を投稿した。「人生において最も悲しい日です。これまで出逢った中で、最も強く素直で優れた競走馬が、本日レース中にこの世を去りました。最高の医療チームの助言によれば、故障した後肢は治療の余地がなく、安楽死措置が採られることになりました」。

 「誕生に立ち会ってから7年間、二度と味わえない経験をともにしました。最後にお別れのキスをしました。彼を生産し所有したことを誇りに思います。パンサー、君のことを愛していたよ。君がいないと人生が変わってしまうだろうね」。

 オーウェン氏は、ベットフェア社創始者のアンドリュー・ブラック(Andrew Black)氏と共同でブラウンパンサーを所有していた。ブラウンパンサーのおかげでオーウェン氏は世界中を飛び回ることができ、110万ポンド(約1億9,800万円)以上の賞金を獲得した。

 同馬は、トム・ダスコム(Tom Dascombe)調教師に管理され、6馬身1/2で制した2014年愛セントレジャーに加え、2011年キングジョージ5世H(ロイヤルアスコット開催)、1着賞金が38万ポンド(約6,840万円)を超える2015年ドバイゴールドカップ(G2)を制した。

 2013年メルボルンカップ(G1)で8着となり、2014年BCターフ(G1・サンタアニタ競馬場)にも挑戦した。

 カラ競馬場のポール・ヘンシー(Paul Hensey)場長は、「ブラウンパンサーは後肢に複雑骨折を発症しました。3人の獣医師が即座に治療に当たりましたが、手の施しようがなく、残念ながら、安楽死措置を採らざるを得ませんでした」と語った。

 

ブラウンパンサーの主な勝利

開催日 競馬場 レース名 獲得賞金 最終オッズ
2011年6月16日 アスコット キングジョージ5世H £31,155
(約561万円)
4-1
(5倍)
2012年6月24日 ポンテフラクト ポンテフラクトキャッスルS(L) £18,714
(約337万円)
85-40
(3.5倍)
2013年6月23日 ポンテフラクト ポンテフラクトキャッスルS(L) £18,714
(約337万円)
11-8
(2.4倍)
2013年8月1日 グッドウッド グッドウッドカップ(G2) £56,710
(約1,021万円)
13-2
(7.5倍)
2014年5月9日 チェスター ダイヤモンドオーモンドS(G3) £42,532
(約766万円)
6-4
(2.5倍)
2014年5月29日 サンダウン ヘンリー2世S(G3) £35,443
(約638万円)
2-1
(3倍)
2014年9月14日 カラ 愛セントレジャー(G1) £145,000
(約2,610万円)
14-1
(15倍)
2015年3月28日 メイダン ドバイゴールドカップ(G2) £384,615
(約6,923万円)
4-1
(5倍)

通算成績:28戦11勝 獲得賞金:£1,114,425(約2億60万円)

(1ポンド=約180円)

 

(関連記事)海外競馬ニュース 2013年No.29「元サッカー選手オーウェン氏、チャリティーレースでの騎乗を熱望(イギリス)

[Racing Post 2015年9月14日「Death of hugely popular stayer Brown Panther」]


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