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海外競馬ニュース
2014年05月22日  - No.20 - 4

障害専門のウェザビー競馬場、平地競走も施行予定(イギリス)[開催・運営]


 英国の主な障害専門競馬場の1つであるウェザビー競馬場は、平地競走を開催するという斬新な措置を講じようとしている。

 6月に平地レースが試行され、うまくいけば123年の歴史を持つこの競馬場で、来年初めての平地競走が開催されるだろう。

 その後、経営陣は障害と平地の両方を施行し続けるかどうかを決定し、それが明らかとなったとしても、ウェザビー競馬場の馬場取締委員ジョン・サンダーソン(Jonjo Sanderson)氏は同場が主として障害を専門とし続けることを断固として主張した。

 サンダーソン氏は4月24日、今後採られる可能性のある措置の裏にある考えを次のように説明した。「ウェザビー競馬場が障害競走を遠ざけるようなことは起こりようもないと考えますが、25年後に障害競走がどこで開催されているかは誰にも見当が付きません。我々の事業としては、純粋に障害競走のみに基づいた事業を行うつもりですし、理事会もそのことは了承しています」。

 「私たちは過去に平地競走について話し合ってきましたが、それが立ち消えたわけではなく、今やそれを進展させる決定が下されつつあります」。

 サンダーソン氏は次のように続けた。「私たちは6月に平地競走を試行するでしょう。平地競走のために馬場形態を整え、全てがうまくいったとすれば、2015年に平地日程が割り当てられると考えています」。

 「競馬場には少しばかり手を加えたいと思っていますが、障害競走を遠くへ追いやるための措置ではなく、既存の競馬開催を補強するだけのものです」。

 「せいぜい平地開催を施行することができるのは、6月から7月もしくは8月までの間の4日〜5日だけで、その後は10月から4月にかけて私たちの中心的な事業である障害競走に重点を置くでしょう」。

 ウェザビー競馬場は、外周2400mのコースを持ち、2014年には18日間の障害開催を施行予定である。新しく設けられた障害シーズン間のオフシーズン期間に高額賞金を提供する日曜開催を設けることを諦めざるを得なくなった。しかし、BHA(英国競馬統轄機構)と競馬場部門の監督下で行われる試行平地競走が成功すれば、BHAは来年4月の最終日曜に平地開催を行うというサンダーソン氏の要求を契約の一環として認めることに合意した。

 サンダーソン氏は次のように語った。「2015年は1度かぎりの平地開催となるでしょう。それがどのように施行されるかを見て、その後2016年に平地日程を追加するかどうかを見定めるでしょう。2015年には障害日程が1日減少します。しかし、私たちは障害競走に対して手を抜いたり廃止することを考えているわけではなく、補強しようとしているだけです」。

 試行の日程はまだ決定していないが、ウェザビー競馬場に打診された北部の多くの調教師は、すでに馬を提供することに合意しており、騎手協会(Professional Jockeys Association)はこの計画の情報を入手し続けている。

 サンダーソン氏は次のように付言した。「競馬場を調査するためにここに専門家を迎え、私たちは平地競走を施行する準備ができています。発馬機は使いませんが、レースでどのように騎乗できるか、また馬場形態を調べるため、馬をさまざまな距離と位置で走らせるでしょう」。

 「それが競馬開催日程の配分過程に間に合わせなければならないので、平地シーズンの出来るだけ早い時期にそれを実行することを計画しています」。

By Graham Green

[Racing Post 2014年4月25日「Wetherby surprise plan to stage Flat fixtures」]


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