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海外競馬ニュース
2013年11月21日  - No.47 - 3

故セシル調教師の厩舎の助手に25歳のスコット氏が就任(イギリス)[その他]


 かつてマイケル・ベル(Michael Bell)調教師の助手であったジョージ・スコット(George Scott)氏は、ニューマーケットのウォレンプレイス調教場(Warren Place)でセシル夫人(Lady Cecil)の助手となるために、米国からヘッドハンティングされた。

 今回厩舎を去るマイク・マーシャル(Mike Marshall)氏の後継者となる25歳のスコット氏はすでに、サー・ヘンリー・セシル(Sir Henry Cecil)調教師の拠点で新しい雇用者とスタッフと顔合せをしており、タタソールズ社(Tattersalls)の10月セールでは1歳馬購買に携わった。

 スコット氏は、東海岸のエディー・ケネアリー(Eddie Kenneally)調教師の助手として経験を積むため英国から米国に渡っていたが、サイモン・キャラハン(SimonCallaghan)調教師のもとで助手を務めるためつい最近カリフォルニア州に拠点を移していた。そして、セシル夫人から先週突然の電話をもらい、競馬の世界で人気の的であるところに従事するため、いち早くニューマーケットに帰るよう行動を開始した。

 セシル夫人は、6月にセシル調教師を亡くしてから勝率23%で34頭の勝馬を出しており、ウォレンプレイス調教場の免許を所持し続けることを9月に決意した。

 セシル夫人が調教事業を続ける決断を下してすぐに、フランケル(Frankel)の現役時にウォレンプレイスの中心的存在であった長年の助手マイク・マーシャル氏は、ニューマーケットの隣町のイスマイル・モハメド(Ismail Mohammed)厩舎に加わることになった。

 セシル夫人は多くの候補者の中から熟慮を重ね、ポール・ニコラス(Paul Nicholls)調教師の厩務員としてキャリアをスタートし、あのデンマン(Denman)の2008年チェルトナムゴールドカップ優勝に立ち合った、精力的なスコット氏を選んだ。

 この指名について尋ねられたセシル夫人は次のように語った。「ジョージがウォレンプレイス調教場に加わってくれることに非常に満足しており、チームセシルの重要な役割を担うことを望んでいます。彼のやる気と勢いに感心しており、現在のチームにとって非常に役立つ存在となるでしょう。私たちはすでにセリで一緒に仕事しましたが、2014年以降が非常に楽しみです」。

 スコット氏は、セシルチームに加わる前にルカ・クマーニ(Luca Cumani)調教師およびサー・マイケル・スタウト(Sir Michael Stoute)調教師のもとで働いていたアディ・ロジャーズ(Adi Rogers)氏と密接に連携して働くだろう。

 セシル夫人は、「アディは厩舎主任として素晴らしい仕事をしてきました。今は首席厩舎主任としての役割を負っています。すでにスタッフから非常に尊敬されており、第一級のホースマンであり人物です」と語った。

 10月13日にヒースロー空港に着いたスコット氏は次のように語った。「私はセシル夫人から先週まったく突然電話を頂きました。このような役割の候補者としてもらったことさえ非常に光栄です。米国での日々を満喫しましたが、常に帰国したいと考えており、これは私にとって夢の仕事です。セシル夫人はサー・ヘンリー・セシル氏の死後に免許を引き継ぎ、困難な状況の中で本当に健闘しており、今後もこの成功を続けられることを願っています。この職に就けることで、とてもワクワクし前向きな気持ちです。退くことになる助手のマイク・マーシャル氏は、私が英国に到着して以来これ以上ないほど力になってくれています」。

 ウォレンプレイス調教場はスコット氏にとって、2009年にベル調教師のもとで開始して以来、助手として4つ目の場所となる。同氏は次のように続けた。「米国に渡る前にマイケル・ベル厩舎でニューマーケットにいることを実感した素晴らしい3年間を過ごしました。米国ではエディー・ケネアリー調教師から、非常に沢山なことと欧州とは異なる調教方法を学びました。つい最近サイモン・キャラハン厩舎に入ったところで、セシル夫人から電話をもらうまではビザが切れる年末までいるつもりでした」。

 スコット氏の師匠ベル調教師はこの指名に驚かなかった。同調教師は次のように語った。「私たちはフィッツロイハウス調教場(Fitzroy House)で楽しい3年間を過ごしました。ジョージは大志を抱く若者です。ウォレンプレイス調教場で重要な存在になることを信じています」。

 元調教師のデヴィッド・ロダー(David Loder)氏はスコット氏のことを良く知っており、彼が現在のセシルチームにとって補強になると期待し、次のように語った。「ずっと前からジョージを知っており、トップクラスの調教師になるといつも考えていました。セシル夫人が私に電話をしてきた時、この職にジョージを推薦することにためらいはありませんでした」。

 サレハ・アル・ホメイジ(Saleh Al Homaizi)氏とイマド・アル・サガル(Imad Al Sagar)氏のレーシングマネージャーであるトニー・ナーシズ(Tony Nerses)氏は次のように語った。「マイケル・ベル厩舎でジョージに会った時、彼は常に情報を提供してくれ、馬主に対して礼儀正しく、周囲の人に好かれる人物でした。新しい仕事で業績を上げることを信じています」。
 

ジョージ・スコット氏

年齢:25歳

経歴:過去サウスシュロップシャーでハント競走に出走し、ポイント・トゥ・ポイント競走を6勝している。

2006−2009年  ポール・ニコラス厩舎で厩務員

2009−2011年  マイケル・ベル厩舎で助手

2011−2012年  エディー・ケネアリー厩舎で助手

2012年        サイモン・キャラハン厩舎で助手


By David Milnes

[Racing Post 2013年10月15日「Scott to become assistant trainer at Warren Place」]


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