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海外競馬ニュース
2013年06月27日  - No.26 - 1

ジョン・ベラスケス騎手、5000勝を達成(アメリカ)[その他]


 殿堂入り騎手ジョン・ベラスケス(John Velazquez 41歳)は、6月14日午後のレースで3勝し、北米における5,000勝を達成した。

 ベラスケス騎手はプエルトリコ出身で、この日6レース騎乗したうち最後の騎乗レースにおいてトッド・プレッチャー(Todd Pletcher)厩舎のギャロッピングジラフ(Galloping Giraffe)でこの記録を達成し、北米で5,000勝を達成した28人目の騎手となった。なお、この勝利数には2008年にプエルトリコで挙げた1勝は含まれていない。

 この日の前半レースで 、ベラスケス騎手はクリミナルタイプSでプレッチャー厩舎のサンパブロ(San Pablo)で人気のムチョマチョマン(Mucho Macho Man)を下してあっと言わせ、5,000勝にあと1勝となっていた。

 その後リポールステーブル(Repole Stables)所有のオッズ5-2(3.5倍)のギャロッピングジラフ(牝、父タピット)に3歳牝馬の未勝利クレーミング競走で騎乗し、8馬身差で優勝した。1600mのこのレースは、芝馬場からダート馬場に移されていて、勝ち時計は、1分36秒93であった。

 ベラスケス騎手は、「誰もが記録的な勝利数に近づいたときはスランプに陥ると言いますし、私自身もそうだと信じ始めていました。5,000勝達成にこんなに時間が掛かったのは多分そのせいです。いつも、2着、3着、2着、3着といった調子でした。非常に良い騎乗をしていたのですが、残念ながら負かされていました。やっとそれが終わりました」と語った。

 そして次のように続けた。「トッドは私に、“休養明けについては心配することはない。ギャロッピングジラフは先へは行かないだろう。後方からレースを進めれば、ホームストレッチでいい脚を使うだろう”と言いました。彼女はその通りに走りました」。

 ベラスケス騎手は1990年に米国で騎乗を開始し、1996年アケダクト春開催において初めてNYRA(ニューヨーク競馬協会)のタイトルを獲得した。過去26回NYRAの開催優勝を達成し、その中には殿堂入りを果たしたジェリー・ベイリー(Jerry Bailey)元騎手の693勝に次ぐ685勝を挙げたサラトガ競馬場での5回のタイトル獲得も含まれている。

 ベラスケス騎手は、長年にわたりトッド・プレッチャー調教師の主戦騎手を務めている。このコンビは、2005年トラヴァースS(G1)をフラワーアレー(Flower Alley)で、2007年ベルモントS(G1)をラグズトゥリッチーズ(Rags to Riches)で制した。

 プレッチャー調教師は次のように語った。「彼が第3レースをサンパブロで勝った時、ギャロッピングジラフでも勝つことを望んでいました。この偉業達成に少し役立てたことを嬉しく思っています。私たちはジョニーの素晴らしい騎乗から多くの恩恵を受けており、5,000勝を挙げることは立派な偉業です」。

 2007年ベルモントSがベラスケス騎手にとって初めての三冠競走勝利で、その後2011年ケンタッキーダービーをアニマルキングダム(Animal Kingdom)で、2012年ベルモントSをユニオンラグズ(Union Rags)で制した。

 また、2004年と2005年に最優秀騎手としてエクリプス賞を受賞し、2009年にはジョージウルフ記念騎手賞を受賞した。ブリーダーズカップでも11勝しており、最近では年度代表馬ワイズダン(Wise Dan)でBCマイルを制した。

 ベラスケス騎手は更にもう1,000勝したいと述べ、次のように語った。「私はあと数年騎乗したいと思っています。健康に恵まれるのであれば、現役を続けるでしょう。健康こそが頼りです。私のキャリア23年間において最高の騎手と思っている一人のラモン・ドミンゲス(Ramon Dominguez)騎手の絶頂期での引退を思うと、健康で幸運であることが大事です」。

(訳注:NYRA(ニューヨーク競馬協会)とは、ニューヨーク地区のアケダクトサラトガベルモントの各競馬場を管轄する競馬機関)

By Jack Shinar

[bloodhorse.com 2013年6月14日「Velazquez Reaches 5,000 Wins on Perfect Day」]


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