凱旋門賞で科された騎乗停止処分に関する議論(フランス)[開催・運営]
フランスで競馬施行者として長い経験を持つルイ・ロマネ(Louis Romanet)氏は、10月7日の凱旋門賞(G1)で鞭使用回数超過のため1着〜4着のうち3名の騎手に騎乗停止処分が科されたことに関して、適切な罰則についての議論が国内外で巻き起こるのは避けられないと述べた。
同氏は10月10日、「これは私たちが競馬に望んでいるイメージではありません。大衆に悪い印象を与えてしまいます」と語った。
1994年にIFHA(国際競馬統轄機関連盟)の会長に任命される前にフランスギャロ(France Galop)およびその前身の団体の会長を務めていたロマネ氏は、「最大の懸念は、優勝馬ソレミア(Solemia)に騎乗したオリヴィエ・ペリエ(Olivier Peslier)騎手、2着馬オルフェーヴルに騎乗したクリストフ・スミヨン(Christophe Soumillon)騎手、4着馬ハヤランダ(Haya Landa)に騎乗したフランク・ブロンデル(Franck Blondel)騎手に科された騎乗停止処分のバランスです」と述べた。
ロンシャン競馬場の最終直線で14回鞭を使用したペリエ騎手は、今年まだ2回目の違反だったことで、1日の騎乗停止処分が科された。一方、13回鞭を使用したスミヨン騎手は2012年の4回目の違反であったために4日間の騎乗停止処分となったが、ブロンデル騎手は、スミヨン騎手と同じ4回目の違反であるもののスミヨン騎手より少ない10回目の鞭使用回数だったため、2日間の騎乗停止処分で留まった。
ロマネ氏は次のように語った。「このレースを見ていた世界中の人々は、これらの罰則について反射的に疑問を持つでしょう」。
「フランスでは騎手が許容される鞭使用回数の上限は8回であり、騎乗停止処分は鞭使用回数が増えれば長くなり、16回使用すれば自動的に6日間の騎乗停止処分が科されます」。
「しかし、騎乗停止期間は騎手のその年の違反回数にも影響されます。そのため、ペリエ騎手は最も多く鞭を使用したにもかかわらず、わずか1日の騎乗停止処分でした。それがバランスのとれたものなのか確信は持てません」。
ロマネ氏は次のように付言した。「最も効力のあるルールがどのようなものか分かりませんが、ずっとこのままにしておけるとは思っていません。私たちは許容できる鞭使用回数を減らし、より厳格にしなければならないでしょう」。
By Howard Wright
[Racing Post 2012年10月11日「Arc whip suspensions spark new debate over sport’s public image」]