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海外競馬ニュース
2012年06月28日  - No.27 - 2

セクレタリアトのプリークネスS勝ちタイムを満場一致で修正(アメリカ)[その他]


 メリーランド州競馬委員会(Maryland Racing Commission: MRC)は6月19日、ケンタッキーダービー(G1)とベルモントS(G1)でレコードタイムを打ち立てていた1973年の三冠馬セクレタリアト(Secretariat)が、ピムリコ競馬場でのプリークネスS(G1)においてもレコードタイムを打ち立てていたことを、ローレルパーク競馬場で特別に開催されていた公聴会で投票による決定をした。

 7対0の満場一致の決定で、プリークネスSの公式タイムは1分54秒24から1分53秒に修正された。セクレタリアトは11頭の三冠馬のうちの1頭である。

 MRCは6月中旬に、セクレタリアトの馬主ペニー・チェナリー(Penny Chenery)氏とピムリコ競馬場のトム・チャッカス(Tom Chuckas)理事長の要請をうけて、プリークネスSの公式タイムについて調査することとしていた。

 チェナリー氏は、「タイムの修正を支持することが適切かどうか分かりませんが、私は自分を抑えることができませんでした。本日は素晴らしい日です」と語った。

 MRCは2時間以上かけて、セクレタリアトの走行タイムが実際には1985年にタンクズプロスペクト(Tank’s Prospect)が打ち立てた1分53秒24よりも速く、1996年にルイキャトーズ(Louis Quatorze)、2007年にカーリン(Curlin)が記録したタイムと一致することを証明する現代技術に裏付けられた証言を得た。

 チャッカス理事長は、「セクレタリアトの関係者は、同馬が1分53秒で走り、その経歴にプリークネスSのコースレコード達成を加えたいと強く主張していました。これは約40年間にわたりたゆまず戦い続けてきたチェナリー夫人にとって、また競馬界全体にとって素晴らしいニュースです」と語った。

 1973年プリークネスSで使用された電子タイマーは、勝ちタイムを1分55秒と記録していた。しかし、デイリーレーシングフォーム紙の2人の計測担当が独自に計測した走行タイムがずっと速い1分53秒24であったことをうけて、たちまち議論が巻き起こっていた。MRCの裁決委員およびMRCは、プリークネスSの数日後、電子タイマーの記録には酌量すべき事情があったと結論付け、結果として、公式タイムはピムリコ競馬場の計測係が報告した1分54秒24にその後変更された。

 チェナリー氏の代理で公聴会に出席したレオナード・ラスキー(Leonard Lusky)氏は、「プリークネスSでのセクレタリアトの記録から注釈がとれて公式となったことは競馬界にとって素晴らしいことであり、またセクレタリアトが三冠レース全てでレコードタイムを樹立したと信じていた、同馬のファンにとっても素晴らしいニュースです。この修正は人々の愛から生まれた結果です。セクレタリアトと重要レースの1つであるプリークネスSに関係することなので、大いに重要な決定でした」と語った。

 なお、ピムリコ競馬場の1900mのコースレコードは、1991年ピムリコスペシャルでファーマウェイ(Farma Way)が打ち立てた1分52秒24のままである。

By Blood-Horse Staff

[bloodhorse.com 2012年6月19日「Secretariat’s Preakness Time a Record」]


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