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海外競馬ニュース
2011年02月10日  - No.6 - 2

ソーユーシンク、ニュージーランド産馬の宣伝に貢献(ニュージーランド)[その他]


 2010年はニュージーランドのサラブレッドが大いに再評価されたが、これはおそらくアイルランドの小切手帳によりなされたものである。

 アイルランドのクールモア牧場は11月、ニュージーランド産のスター馬ソーユーシンク(So You Think)がメルボルンの春開催で非常に素晴らしい活躍を見せたことから、同馬の所有権を獲得するために3,000万NZドル(約19億5,000万円)を支払ったと報道されている。このことは同馬の予測総評価額を6,000万NZドル(約39億円)にまで押し上げた。

 これは、ニュージーランドのケンブリッジで生産された4歳牡馬の将来の競走と生産での活躍を考慮に入れた金額であり、オーストラレーシア[訳注:オーストラリア大陸・ニュージーランド北島および南島・ニューギニア島およびその近海の諸島]においてサラブレッドのために支払われた最高金額であると考えられている。

 ソーユーシンクは1歳馬セールにおいて11万NZドル(約715万円)で購買され、2009年のコックスプレートにおいて3歳馬として5回目の出走で優勝してスター馬となっていたが、2010年春にはメルボルンにおいて5連勝した。またコックスプレート(G1)において2着、メルボルンカップ(G1)においてフランスからの遠征馬アメリケイン(Americain)の3着となった。同馬は2011年は欧州で競走することになる。

 このようにソーユーシンクの評価額が最高額のレベルに達した一方、経済不況のためにニュージーランドにおいてはすべての賞金が減少している。

 以前ニュージーランドの看板レースであったケルトキャピタルSの賞金額は、2008年に200万NZドル(約1億3,000万円)に引き下げられ、2010年にはキットオーモンド記念スプリングクラシックと名前を変え賞金額は25万NZドル(約1,625万円)となった。

 2010年の平地競走シーズンの終わりには、かつて賞金額が100万NZドル(約6,500万円)にまで達するレースも生んでいた政府の財政的支援は消滅した。そして最も下位のレースにおいては、賞金は5,000NZドル(約33万円)にまで落ち込んだ。

 競馬を統轄するレーシングクラブは、2010年末に、賭事売上げの減少によりニュージーランド競馬委員会(New Zealand Racing Board) からの資金提供が500万〜600万NZドル(約3億2,500万〜3億9,000万円)削減されるだろうというニュースに打撃を受けた。

By AAP Racing/Alastair Bull
(1NZドル=約65円)

[Racing Post 2010年12月30日「So You Think advertises NZ thoroughbred」]
 


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