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海外競馬ニュース
2011年10月27日  - No.43 - 3

競馬場、トート社の賭事プール運営についての協議を行う(イギリス)[開催・運営]


 いくつかの英国の大規模な競馬場は、賭事プール運営に関してより大きな発言権が得られるフランンチャイズ契約の下で新しいトート社(Tote)オーナーのベットフレッド社(Betfred)と連携するための選択肢を検討している。

 トート社と競馬場との間で交わされている契約は2012年3月に終了する。そこで、ベットフレッド社のCEOトレヴァー・ボーモント(Trevor Beaumont)氏は9月8日、将来のトート社と競馬場の関係について競馬場グループおよび個々の競馬場と予備交渉を行ったと述べた。

 そして次のように語った。「トート社の賭事プール運営は今のところなお一定の枠に縛られた事業のままですが、今後グループの下で交渉することを望む競馬場もあれば、好きなようにやりたいと思う競馬場もあり、またグループに所属しているものの独自の運営を望む競馬場もあります」。

「現行の契約が終了すれば、白紙からスタートすることになります。大きな違いは、すべての交渉が商業ベースで検討されていることであり、交渉の結果が各競馬場に影響を与えることになります」。

「一つの万能な解決策は見つかりませんが、各競馬場と私たちとが適切な商業契約を締結できるようにするための方策はあると思います」。

 レーシングUK社(Racing UK)が所有する30競馬場のメディア権を管理している競馬場メディアグループ(Racecourse Media Group:RMG)は、トート社の賭事プールをどう運営するべきかに関して同グループのエイントリー、チェルトナムおよびニューマーケットなどの競馬場が主要な発言権を有することについて非難の先頭に立っている。

 RMGのCEOであるリチャード・フィッツジラルド(Richard FitzGerald)氏は次のように語った。「フランチャイズ契約は1つの選択肢ですが、適切な商業条件のもとで行われるべきでしょう。ベットフレッド社は賭事プールを所有する一方、競馬場は賭事客がそれにアクセスする手段を有しています。両者は協力しなければなりません」。

 RMGが所有するGBIインターナショナル社(GBI International)の50%の株式を通じてトート社の賭事プールを開発するための海外メディア権を獲得する交渉にも関わっているフィッツジラルド氏は、過去トート社の経営陣に批判的であったことを認めたが、「状況は改善されつつあると考えています」と付け足した。

 RMGは競馬産業全体の契約締結に向けた計画を進めていると考えられている一方、アリーナレジャー社(Arena Leisure)は所有する7場が関係する取引だけに目を向けている。

 賭事プール運営におけるより直接的な関与の可能性を、前のトート社の経営陣とともに模索したアリーナレジャー社のCEOマーク・エリオット(Mark Elliott)氏は、次のように語った。「私たちは、トート社と商業利益を共有するという前提の下でフランチャイズ契約をよろこんで検討します」。

「そのようなシステムは、全体的な費用効率と競馬場における顧客サービスの改善をもたらすでしょう」。

 ノーザンレーシング社(Northern Racing)は、CEOのトニー・ケリー(Tony Kelly)氏が次のように語ったことで、競馬場グループの中でも異端児であることが浮き彫りになった。「私たちはフランチャイズ契約をして賭事プールを運営するつもりはありません。フランチャイズ契約は1場か2場の大規模な競馬場には機能するかもしれませんが、私たちの競馬場に機能するとは考えていません。その代わり、私たちはベットフレッド社と直接的な取引を行うつもりです」。

 フランチャイズ契約で賭事プールを運営する可能性について、ボーモント氏は次のように語った。「フランチャイズを通じて私たちと連携したいと言う競馬場があれば、その考えが商業的に道理に適うかどうかを私たちは検討するでしょう。悪魔はいつも細部に宿っているからです」。

By Howard Wright

[Racing Post 2011年9月9日「Racecourses in talks to operate own Tote pools」]


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