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海外競馬ニュース
2011年07月21日  - No.29 - 1

ベットフェア社、誓約通り600万ポンドの任意の資金提供を実施(イギリス)[開催・運営]


 英国から海外(ジブラルタル)に移転して免許を取得し賭事を運営すると3月に発表してBHA(英国競馬統轄機構)を憤慨させたベットフェア社(Betfair)は、競馬賭事賦課公社(Levy Board:賦課公社)に600万ポンド(約8億4,000万円)の資金提供を行い、競馬に貢献し続けるとしていたこれまでの誓約を守った。

 この金額は、2月に策定された2011-2012年賦課金計画の中でベッティング・エクスチェンジを提供するベットフェア社が支払うよう要求されていた金額と同額である。その後3月に同社の経営陣は、2,000万ポンド(約28億円)の粗利益税の支払いを免れる手段としてジブラルタルの免許で賭事を運営することを決定していた。

 多額の取引をしているベッティング・エクスチェンジ利用客は賦課金支払いを要求されるべきかどうかについて、賦課公社が裁判所の判断を求めないことを決議した1週間後にこの決定はなされた。もし裁判所がベットフェア社に対し賦課金支払いは要求しないとの判断を下していたら、同社からの賦課公社への任意の資金提供は行われなかっただろう。

 海外拠点の事業を行っている他の賭事業者にも同様の任意の資金提供を奨励した賭事担当のジョン・ペンローズ(John Penrose)大臣および賦課公社は、2012年の賞金基金に直接投入されるこの資金を歓迎した。

 文化・メディア・スポーツ省で観光・文化・遺産大臣を務めるペンローズ氏は、「私たちはベットフェア社の発表を温かく歓迎します。他社もこれに倣うことを促します。関係者すべてが賦課金の長期的な解決策のため尽力している現状において、この資金提供は競馬界と賭事産業の両方にとって前向きな一歩です」と述べた。

 ベットフェア社のマーチン・クラッダス(Martin Cruddace)法規担当部長は、6月13日のロイヤルアスコット開催の慈善舞踏会でこの措置を発表し、次のように語った。「弊社は英国競馬の支援においては強力な実績を有しており、この多額の資金提供は私たちが競馬の繁栄を追求するために行ってきた誓約の実行に対する更なる証となります。私は、英国で賭事運営免許を取得せずに英国競馬を対象に賭事を受け付けている他社がこれに続くよう強く訴えます」。

「英国競馬は困難な時期に直面していますが、この資金提供は競馬全体の賞金額の増加と投資の促進に役立つでしょう。そして私たちは、すべての人々に最善の経験がもたらされることとなるよう競馬産業と一緒に取り組んでいくことを楽しみにしています」。

 賦課公社のポール・リー(Paul Lee)会長は、次のように語った。「私はベットフェア社が600万ポンド(約8億4,000万円)という高額な任意の資金提供を決定してくれたことを喜んでおり、確かにこの額は同社が引き続き英国の免許で賭事を運営していた場合に支払ったであろう額に相当します」。

「賦課金収入が減少している現状において、この資金提供は非常に重要であり、私はこれが重大な不足に悩まされている2012年の賞金基金に直接投入されることに満足しています。他の賭事業者が競馬界全体に関わる相互利益のために、ベットフェア社が示した例に倣うことを望んでいます」。

By Jon Lees
(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2011年6月14日「Betfair to stand by £6m levy donation」]
 


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