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2010年11月25日  - No.47 - 5

スタウト調教師、馬場状態に不満でワークフォースのBCターフ出走を取消し(アメリカ)[その他]


 いつもの秋の天気と同じように、ブリーダーズカップ開催週にもチャーチルダウンズ競馬場に雨が降らなかったことで、凱旋門賞勝馬ワークフォース(Workforce)のBCターフ出走は幻に終わった。ワークフォースを出走取消しにするかもしれないという同陣営の1週間にわたる示唆は一種の戦略であると多くの人々が予測していたが、11月6日の午前にマイケル・スタウト(Michael Stoute)調教師は、本当にワークフォースのBCターフへの出走取消しを表明した。

 同馬の関係者は、チャーチルダウンズ競馬場の芝馬場は硬すぎるので、大きくて重量もあるワークフォースは多分出走しないだろうと述べていた。ワークフォースが同競馬場に到着する前、10月30日付のレーシングポスト紙(Racing Post)は、ワークフォース陣営はケンタッキーの気候が長期間にわたって乾いていることを認識しているはずだと述べた。カリド・アブドゥラ殿下(Khalid Abdullah)のジャドモント牧場(Juddmonte Farms)のレーシングマネージャーであるテディ・グリムソープ(Teddy Grimthorpe)氏は、ワークフォースが到着する前のルイビルの天気予報では雨が降る可能性が示されており、ブリーダーズカップ開催が始まる前にある程度の降水量があることを予想していたと語った。11月2日にスタウト調教師の調教助手は芝が固すぎると述べ、最初の警告を発した。スタウト調教師は11月3日に初めてチャーチルダウンズ競馬場に姿を現した際、いつも通り芝のコンディションを評価するために用いる馬場硬度測定器(rustic probe)を持って馬場を歩いた上で、その懸念に同調した。

 ワークフォースの関係者は芝コースへの散水を増やすようチャーチルダウンズ競馬場側に何回も働きかけたが、馬場管理者のブッチ・レアー(Butch Lehr)氏は日照り続きの状態を考えると芝は良い状態にあるとの立場をずっと変えず、チャーチルダウンズ競馬場は11月5日まで毎晩10分間水をまくという通常のメンテナンス手順を続けた。しかし11月5日の昼前には調教後にいつもより多めの散水が行われ、金曜日のブリーダーズカップ開催中には、芝が滑りやすくなっているのではないかという話題も出ていた。

 芝コースは金曜日に良(firm)とされていたが、BCジュヴェナイルフィリーズターフを優勝したギャレット・ゴメス(Garrett Gomez)騎手は、芝コースの状態は(アメリカの)基準では“重馬場”であると述べた。金曜日の第9レースであるBCフィリー&メアターフの勝ち時計は2,200 mを2分17秒74であり、同競馬場で過去2回行われた同レースのタイム2分14秒55および2分13秒07と比べて遅かった。

 アブドゥラ殿下所有のオッズ4-5(1.8倍)の一番人気馬ミッデイ(Midday)は、フィリー&メアターフで2着に終わったが、おそらく同馬の予想外の敗北と土曜日明け方の晴天によって、土曜日の目玉であったワークフォースの出走取消しが決断されたのだろう。

[Daily Racing Form 2010年11月6日「Unhappy with course, Stoute pulls Workforce out of Turf」]


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