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2010年08月12日  - No.32 - 2

インターネット賭事業者、ベルギー政府の賭事法“濫用”と闘う(欧州)[開催・運営]


 ガラコーラル社(Gala Coral)以外のすべての英国大手賭事業者など28社からなる遠隔賭事協会(Remote Gambling Association: RGA)は、欧州委員会(European Commission)に対して、ベルギーで最近可決された賭事法に関する訴えを申し立てた。

 RGAが欧州ゲーミング・賭事協会(European Gaming and Betting Association: EGBA)と共同で提出した申立ては、ベルギーの政策はEU法に適合していないと主張している。

 新法には、「インターネット賭事の運営免許の申請者はまずオフラインの賭事免許を手に入れ、賭事市場へ積極的に参入しなければならない」という条項が含まれている。

 RGAとEGBAの共同提案文書は、「欧州の遠隔賭事運営業者の大半が店舗を構えての事業を行っていないことを考えれば、これはベルギーの市場に参入する際の明らかな障壁である」と述べている。

 新法はまた、インターネット賭事業者はベルギー国内に恒久的にサーバーと技術機器を設置し、関係要員を駐在させることを求めている。

 その要求についてRGAとEGBAの共同提案文書は、「ベルギーは、EU加盟国においてすでに海外賭事業者が従っている義務と保護条項を完全に無視している」と述べている。

 同文書はまた、「言い換えればベルギー当局は、民間賭事業者の公正さを判断する自身の能力を主張する一方、他国が行う能力を否定している」と主張している。

 欧州委員会は、政府のコントロールを独占とまで言えるほど強めるため消費者保護という論理を使って、インターネット賭事についての新しい法律を導入した。その結果主に英国の賭事業者から多くの異議申し立てが欧州委員会に寄せられ、その中で今回の提案文書が最も新しいものである。

 RGAの専務理事クライヴ・ホークウッド(Clive Hawkwood)氏は、「もし消費者保護を本当に懸念するのであれば、賭事運営免許は賭事業者の社会的義務を評価する客観的基準をもとに付与されることでしょう」と語った。

 「しかし残念ながら、このシステムは一握りの既存の賭事業者をこの意味のある競争から保護することだけを目指しています。消費者の利益からは程遠く、これは消費者が享受できる価値と選択肢を減らすことにしかなりません」。

 「これらの措置は、消費者への懸念からではなく保護主義に基づくものであることに疑う余地はありません」。

 そして同氏は、「私たちは、欧州委員会がベルギーの法律に対してこれまでと一貫性のある立場をとり、この濫用を是正する早めの策を採ることによりEU法の保護者としての義務を果たすことを望んでいます」と付言した。

By Howard Wright

[Racing Post 2010年6月29日「Online bookies fight Belgian law 'abuse'」]


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