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海外競馬ニュース
2010年06月24日  - No.25 - 2

50歳のマキューン騎手に4年間の騎乗停止処分(イギリス)[その他]


 BHA(英国競馬統轄機構)は5月25日、ディーン・マキューン(Dean McKeown)騎手に対して、国内外で適用される4年間の騎乗停止処分を課すことを最終決定した。これは情報漏洩のルールに違反したことおよび挑戦的でない騎乗(ルール157条)に4回違反した件によるもので、昨今の厳しい罰則適用の下でこの騎乗停止期間を8年に延長するかどうかも検討された。

 マキューン騎手は5月24日、ポール・ブロックリー(Paul Blockley)調教師と共に懲戒委員会に出席した。同調教師は、クライヴ・ホワイティング(Clive Whiting)氏所有の馬が負けるほうに賭けた9人の共犯者の1人として、最も軽い30ヵ月間の業務停止処分を受けた。

 50歳のマキューン騎手は、ホワイティング氏の馬がブロックリー厩舎から転厩した時期に関してBHAに事実誤認があったため、高等法院の判事がBHAに対して判決を再考するよう裁決したことを受けて、自身の罰則が軽減されることを望んでいた。

 しかしその反対に、ティム・チャールトン(Tim Charlton)氏、パトリック・ヒバート・フォア(Patrick Hibbet-Foy)氏およびサンドラ・アークライト(Sandra Arkwright)氏からなるBHAの懲戒委員会は、以前より厳格化された2010年の罰則の下で、マキューン騎手がその違反の故に8年間の騎乗停止処分になるだろうということも検討した。

 当初、BHAの懲戒委員会とそれに続く上訴委員会の聴聞会において、ブロックリー調教師は、ホワイティング氏の馬は2006年1月に同調教師から転厩したと述べていたが、実際に馬が転厩したのはその6ヵ月前の2005年7月であり、負け馬への賭けが止められる前であった。なお、マキューン騎手は依然として問題の馬の騎乗を続けていた。

 このことは、負け馬への賭けの情報源は自分ではなく、ブロックリー調教師であったことを裏付けるものであるとマキューン騎手は高等法院において主張した。

 BHAは5月24日、ブロックリー調教師は当初間違った記憶を述べたが、嘘を述べたわけではないと認めた。

 4年間の騎乗停止処分は、決してこの日付の記憶ミスに左右された処分ではなく、確かに競馬場の裁決委員はその都度マキューン騎手の騎乗ぶりに何ら悪い点を見つけ出せなかったものの、同騎手が4レースにおいて挑戦的でない騎乗を行いルールに違反したことが明らかになったという事実に基づいた処分である、とBHAの懲戒委員会は指摘した。

 マキューン騎手は、引き続き自身の無実を宣言し、法律上の助言を聞き、ブロックリー調教師と比較しても、また金銭目当てに内部情報を同様に漏洩したことを認めたファーガル・リンチ(Fergal Lynch)騎手のケースと比較しても、自身は不当に扱われていると主張しながら聴聞会を後にした。

 マキューン騎手は、「非常に失望しましたが、幸いにも私は25歳や30歳ではなく50歳なので、このことは私の人生に壊滅的な影響を与えるわけではありません。しかし長年の成功に満ちほとんど事件もなかったキャリアの後で、屈辱的な出来事です」と語った。

By Bruce Jackson

[Racing Post 2010年5月26日「BHA confirms four-year ban for McKeown」]


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