ヘイリー・ターナー騎手、女性騎手初の 年間100勝を挙げる(イギリス)[その他]
ヘイリー・ターナー(Hayley Turner)氏は2008年12月30日の夜ウルヴァーハンプトン競馬場において、英国の女性騎手で初めて年間100勝を挙げるという歴史的な偉業を達成し、素晴らしい1年を締めくくった。
ターナー騎手は12月30日午後にリングフィールド競馬場でネルウィンアート(Nelwyn Art)に騎乗して優勝し、年間99勝目を挙げていた。そして同日夜ウルヴァーハンプトン競馬場では1600 mのクレーミング競走でジェームズ・ギヴン(James Given)調教師の管理馬ムリットオーバーモーリス(Mullitovermaurice:オッズ8倍)に騎乗し、ベトゥスイコエド(Betws Y Coed)にハナ差をつけて優勝し、100勝を達成した。
同騎手は満面の笑みを浮かべて、いつになく多数のナイト開催の観衆が熱烈な歓迎をする中に戻ってきた。その中には彼女の父親リチャードと母親のリリアンもいた。彼女は熱狂の渦から平常の検量室に戻り、2008年がどれだけ例外的に素晴らしい年であったか思いを巡らせた。
2009年1月3日に26歳になるターナー騎手は次のように語った。「2008年は素晴らしい年になり、非常に良いかたちで終わりました。100勝を達成できたのはエージェントのガイ・ジュウェル(Guy Jewell)氏のおかげです。彼の励ましで記録が達成できました。私には自信がありませんでしたが、12月には記録を意識して勝鞍を伸ばすことが出来ました。やっと休暇に入れます。特に予定はありませんが、今夜から1月の前半まで休みを取るつもりです。機嫌よく外に出かけたいと思います」。
過去にも偉業を達成した優れた女性騎手としてアレックス・グリーブス(Alex Greaves)騎手やリーザ・ジョーンズ(Lisa Jones)騎手がいる。ターナー騎手は2005年にサレーム・ゴラム(Saleem Golam)騎手と最優秀見習い騎手のタイトルを分け合って以来、上位の騎手たちの間でしっかりと自分の地位を築いてきた。
ウィリアムヒル社(William Hill)は12月30日の夜、BBCの2009年著名なスポーツ選手ランキングトップ10にターナー騎手が入ることに1.8倍のオッズをつけた。
ウィリアムヒル社の広報担当デーヴィッド・フッド(David Hood)氏は、「ターナー騎手は英国競馬の新たな人気者です。彼女の100勝達成の記事をデットーリ(Dettori)騎手の記事の様に社会面に載せないのであれば、それは不公平です」と述べた。
100勝を達成したことで、ターナー騎手が男女問わず今日におけるトップ騎手の1人であることが裏付けられた。2008年はリングフィールド競馬場で騎乗していた今夕までに1000鞍近く騎乗したことがいかに彼女に対する騎乗依頼が多いかを物語っている。
2008年におけるターナー騎手の注目すべき出来事は、アスコット開催のシャーガーカップ(国際騎手招待競走)で英国チームの主将を務め、ジーディーネン(Gee Dee Nen)に騎乗して優勝したこと、2009年のエプソムのダービー開催の顔に指名されたこと、9月にアスコットの価値の高いハンデキャップ競走でファーニス(Furnace)に騎乗し優勝したことであった。
ターナー騎手は、2009年には2008年よりももっと大きなレースをターゲットにするつもりである。
ターナー騎手は、「うまくいけば、勝利数は雪だるま式に増えていきますし、次のシーズンには大レースでより良い馬に騎乗することが出来るでしょう。それが現在のところ私の目標です」と述べた。
同騎手は間もなくプライベートの休暇に入る。ウルヴァーハンプトン競馬場の裁決委員が彼女のムリットオーバーモーリスの騎乗が不注意騎乗であったと判断し2日間(1月13、14日)の騎乗停止を申し渡したことについてはあまり気にしていない。
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2008年12月30日まで |
By Will O’Hanlon
[Racing Post 2008年12月31日「Hayley’s just tonderful」]