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海外競馬ニュース
2009年01月29日  - No.4 - 4

2009年のレーススポンサー料、 400〜500万ポンド減少の見込み (イギリス)[開催・運営]


 競馬スポンサー協会(Horseracing Sponsors’ Association)の最高経営責任者は、BBC(英国放送協会)が翻意しなければ、レーススポンサー料収入が400〜500万ポンド(6億8000~8億5000万円)が減少するだろうと述べた。

 ナイジェル・ペイン(Nigel Payne)氏は緊急警告として、「BBCの競馬中継日数の減少は、間接的にレーススポンサーの投資意欲を更に低下させ、賞金額への影響は大変深刻なものとなりかねません」と述べた。

 「ざっと見て、レーススポンサー料収入は400〜500万ポンド(6億8000~8億5000万円)減少するおそれがあります。その結果、競馬場経営を圧迫するばかりでなく、賦課金への依存性がますます高まります。馬主、調教師および厩舎スタッフも影響を受けるでしょう」。

 「チャンネル4(Channel 4)が競馬中継計画を縮小すれば、同様の問題が生じます。それはなんとしても避けなければなりません。この件はぎりぎりまで決着がつかないでしょう」。

 ペイン氏は、アットザレーシズ社(At The Races)とレーシングUK社(Racing UK)の視聴者は増加し、スポンサー価値は上がっているが、地上波放送で得られる利益とは比べ物にならないと述べた。同氏は次のように付言した。「BBCのスポーツ番組“グランドスタンド”(訳注:2007年1月に終了)が放映されていた頃は、いくつかのスポーツを午後に一度に放映することで、視聴率が上った結果、レーススポンサー価値を増加させていました」。

 「BBCの競馬中継日数の削減案は許しがたいです。どのスポーツもBBCにテレビ放映をさせる特権を有している訳ではありませんが、BBCは競馬がこれまで日曜日の午後の番組には御誂え向きの放映材料であったことを想起すべきです」。

 ペイン氏は共同馬主のメンバーとして、1998年グランドナショナルの優勝馬アースサミット(Earth Summit)を所有していた。同氏は、「エイントリー競馬場のテレビ放映権交渉で、BBCの重役から『グランドナショナルがBBCで中継されなくなる事態は絶対に起きない』という発言がありました。“絶対に”がありえないことはもちろん分っています。しかし、2つの大きい障害レースのあるエイントリーの11月開催が新たな脅威に直面している現在、その発言は今では実に虚しく思えます」と述べた。

 ペイン氏は、レーシングポスト紙のキャンペーンに英国競馬統括機構(British Horseracing Authority: BHA)が大きな役割を担うと確信しており、「私はジョン・ライアン(Jon Ryan)氏と同氏の通信チームに、キャンペーンをできる限り広く展開し、日刊の全国紙、主要地方紙、地方ラジオ局やテレビ局にも繰り広げるように提案しようと思います」と語った。

 「レーシングポスト紙の削減反対キャンペーンは、いわば改宗者への説教であり、素晴らしいことだと思います。競馬をテレビ観戦している人すべてに、彼らが何を失うのか認識してもらいたいのです。この問題について、彼らがどの程度の認識を持っているか心もとない限りです。BHAの日刊広報誌は、キャンペーンのための理想的な媒体です」。

By Rodney Masters

[Racing Post 2008年12月18日「£4-5 m drop in sponsorship if cuts go ahead」]


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