同じ日に2騎手が4000勝、 1騎手が3000勝を達成（アメリカ）［その他］

　5月30日、ロビー・アルバラド（Robby Albarado）騎手とホセ＝ルイス・フロレス（Jose Luis Flores）騎手が4000勝に、またクリス・エミ（Chris Emigh）騎手が3000勝に到達し、この日はベテラン騎手の画期的勝利が目白押しの記念すべき日となった。アルバラド騎手とフロレス騎手を含め北米の 4000勝騎手はわずか57人である。

　アルバラド騎手はチャーチルダウンズ競馬場でキールタナ（Keertana）に騎乗しこの快挙を成し遂げ、その後すぐにアリスタイドS（G3）でボール ドスタート（Bold Start）に騎乗し4001勝目を挙げ、最近1000勝を果たしたケン・マックピーク（Ken McPeek）調教師に新たな1勝をプレゼントした。

　35歳のアルバラド騎手は、2003年の年度代表馬マインシャフト（Mineshaft）と2007・2008年の年度代表馬カーリン（Curlin） の主戦騎手であった。同騎手はマインシャフトで賞金数百万ドルのレースで初勝利を挙げ、またカーリンで2007年プリークネスS（G1）を制し、これがそ の年唯一のクラシック競走勝利となった。

　アルバラド騎手は、「4000勝達成は望外の名誉です。長年絶えず支援してくれた馬主と調教師の皆さんにお礼を述べたいと思います」と語った。

　ルイジアナ州ラフィーエット出身のアルバラド騎手は12歳で故郷の地方競馬場で騎乗を始め、1990年にエヴァンジェリン競馬場でプロ初の勝利を挙げ た。収得賞金総額が1億5300万ドル（約153億円）を超え、その過程で5競馬場のリーディングジョッキータイトルを獲得した。

　アルバラド騎手は、2004年にジョージ・ウルフ記念騎手賞（George Woolf Memorial Jockey Award）を受賞したこともあり、騎手仲間からも尊敬されている。同騎手の家族は妻キンバーと子供3人で、ルイビルとニューオーリンズに住居を構えてい る。アルバラド騎手はロビー・アルバラド基金（Robby Albarado Foundation）を設立し、ルイビル地域で身体の不自由な人々を支援している。

　アルバラド騎手は、「次の目標は5000勝です。これは多くの騎手にとっては引退期の目標でしょう。一般的に5000勝に達すれば、辞め時を考え始めます。自分もそうなるか、何とも言えません」と述べた。

　フロレス騎手は1987年から騎乗を始め、これまでほとんどペンシルバニア州で騎乗している。ミネソタ州のカンタベリー競馬場に遠征し、クレーミングク ラウン開催で4勝を挙げたこともある。同騎手の唯一の重賞優勝は、1999年フィラデルフィアパーク競馬場でローディッドガン（Loaded Gun）に騎乗して制したBCハンデキャップ［G3　賞金総額20万ドル（約2000万円）］である。同騎手はまた、2002年にギャラントボブHをサン ダレロ（Thunderello）に騎乗して優勝している。

　ヴァージニア州出身のエミ騎手は、アルバラド騎手のようにキャリアをルイジアナ州で始めた。同騎手にイリノイ州で騎乗するように提案したのはアルバラド 騎手であった。エミ騎手は1996年にイリノイ州に移り、すぐにホーソンゴールドカップH（G2）でカムオンフリップ（Come On Flip）に騎乗し重賞初勝利を挙げた。同騎手はその後も重賞を8度制し、ホーソン競馬場では7つのタイトルを、またアーリントンパーク競馬場では1つの タイトルを獲得した。

6月2日付　エクイベース調査

［Thoroughbred Times 2009年6月13日「Albarado, Jose Flores notch 4,000 victories」］