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海外競馬ニュース
2007年01月18日  - No.2 - 3

麻薬・アルコール中毒の厩舎スタッフを支援するための相談会(イギリス)[その他]


 麻薬とアルコール中毒を克服しようと努力している厩舎スタッフは、2006年12月11日の週にニューマーケットで行われる一連の相談会で貴重な支援を受けることができる。

 この相談会は調教師の支援を受けており、ニューマーケット地区の厩舎で働くすべてのスタッフは、ニューアストリー・クラブ(New Astley Club)で9回にわたり行われる相談会の1つに出席するよう求められている。この相談会の目的は、麻薬・アルコール中毒者の支援のために何が行われてい るかを聞き、支援事業の展開に資することであり、参加者は少なくとも他の1人を連れてくるよう要請されている。厩舎スタッフを対象とする同じような相談会 は、12月4日の週にも開催された。

 ニューマーケット・レーシング・パートナーシップ(Newmarket Racing Partnership: NRP)主催のこの相談会は、12月12日、13日および14日のそれぞれ午前11時、午後2時および午後7時に開かれる。

 NRPは、調教師全国連合会(National Trainers’ Federation)、ニューマーケット調教師連合会(Newmarket Trainers’ Federation)およびサラブレッド生産者協会(Thoroughbred Breeders’ Association)を含む7団体から構成されている。

 麻薬・アルコール中毒問題のNRPアドバイザーで、自分自身もヘロインとアルコールの中毒から立ち直ったジョー・カーター(Joe Carter)氏は、「我々は、麻薬・アルコール中毒を克服するにあたって助けが必要であると感じている人々を支援したいと思っています」。

 「相談会は、アルコール、薬物、またはギャンブル中毒であるかにかかわらず、競馬界と生産界のすべてのスタッフに開放されています。相談会は、人々がど のようにして中毒に陥るかをよりいっそう理解する機会であり、競馬産業に従事する人々の福祉を向上させようとする我々の取り組みへの情報入手の機会で す」。

 自分自身がアルコールと麻薬の中毒であったことについて、カーター氏は次のように付言している。「私の飲酒と麻薬使用は、楽しい体験として始まりましたが、私が22歳になったとき、肉体的、情緒的そして精神的に有害となるレベルに達しました」。

 「やがて私の生活は破綻し、人の助けを必要とするという愕然たる段階に直面しました。治療プログラムの支援およびいくつかの自助努力グループ活動を通じ て、私はすべての麻薬使用と飲酒を止めました。麻薬使用と飲酒の耐え難い欲望から非常に早く逃れることができ、麻薬とアルコールに依存しなくなってから間 もなく6年目を迎えます」。

 同氏は次のように付け加えている。「麻薬やアルコール中毒から立ち直るよう私に厳しく指導してくれる人はいませんでしたが、自分自身で立ち直ろうとした とき、私に差し伸べられた助けと支援を通じて麻薬とアルコールを止めることができ、そのまま現在にいたっています」。

 「NRPが目指しているのは、競馬界と生産界で麻薬とアルコール中毒にかかっている人々に対して責任を負い、救いの手を差し伸べることです」。

 

By David Ashforth

 

〔Racing Post 2006年12月11日「Stable staff offered help with addiction problems」〕


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