EnglishKorean
中文Francais
Japanese Stud Book


世界の競馬
海外競馬ニュース(毎週更新)
海外競馬情報
海外競馬場・日程
海外競走登録・遠征情報
世界の競馬および生産統計 アジア競馬会議・競馬連盟
軽種馬登録情報
軽種馬登録ニュース
統計データベース
軽種馬の登録の仕組み
登録のあゆみ
ユビキタス関連
マイクロチップについて
申請書類ダウンロード

モバイルサイト
TOPページ > 海外競馬情報 > 米国の生産界、体毛サンプルを用いた薬物検査の導入を検討(アメリカ)【獣医・診療】
海外競馬情報
2015年02月20日  - No.2 - 3

米国の生産界、体毛サンプルを用いた薬物検査の導入を検討(アメリカ)【獣医・診療】


 北米の競馬界と生産界は、馬体内のアナボリック・ステロイドの存在について、BHA(英国競馬統轄機構)のゼロ・トレランス主義(どんな小さな違反も見逃さない考え方)を受け入れるための行動計画を立てている。

 2月3日にケンタッキー州レキシントンで開催されたコンサイナー・商業生産者協会(Consignors and Commercial Breeders Association:CCBA)のシンポジウムにおいて、米国のセリで購買した若馬を英国へ輸送する、あるいは海外で競走させるコンサイナー・生産者・馬主のために、この問題が議論された。カリフォルニア大学デイヴィス校のスコット・スタンリー博士(Dr. Scott Stanley)は、体毛サンプルを用いた薬物検査の進歩の状況について報告した。

 英国では、アナボリック・ステロイドとりわけスタノゾロール(stanozolol)の陽性反応を競走馬が示した2つの事件が広く報道されたことを受けて、薬物方針が定められた。馬は一生のどの段階においてもアナボリック・ステロイドを投与されてはならず、陽性反応が出た場合は14ヵ月間の出走停止処分が科されることが、この方針には記されている。

 3月2日に発効するこの薬物方針のもとで科される処分の長さについて、「多くの競走馬にとってこれはキャリアを終わらせかねません」とスタンリー博士は述べ、「私はこの方針の発効に先立って努力するようセリ会社に話しました。海外の購買者等の信頼を得るため輸送される前に大半の馬は検査されるでしょうが、私たちは一番適切な実施方法をまだ決定していません」。

 米国は5年以上前から競走当日とセリでのアナボリック・ステロイド使用の禁止を定めているが、この薬物を治療目的で投与することは認められている。しかしメリーランド州では12月から1月にかけて、競走馬が頻繁にスタノゾロールの陽性反応を示している。スタノゾロールは現在、薬剤師を通じてしか入手できない。

 スタンリー博士は次のように語った。「アナボリック・ステロイド使用は依然として深刻な問題です。獣医師の指示なく投与されれば、多くの有害な副作用を引き起こす可能性があります」。

 「ケネス・L・マディ馬分析化学研究所(Kenneth L. Maddy Equine Analytical Chemistry Laboratory)は、たてがみと尻尾のサンプルを薬物検査に使用できるように微調整を行っています。毛の産生の際、毛包幹細胞に毛の中へ薬物を運ぶ血液が供給され、薬物の残余はほとんどの場合体毛に残り続けます」。

 体毛の採取と検査は、尿や血液よりもずっと労力を要するので、検査結果を出すのにより長時間を要する。

 スタンリー博士は、英国への輸送前の体毛サンプルを用いた検査には、1頭につき500ドル(約6万円)以上の費用がかかると見積もっている。しかも、BHA(英国競馬統轄機構)は自身の研究所で実施する検査以外の検査結果をおそらく認めないだろうと指摘した。

 そして「それに、ステロイドの検査でサンプルから他の薬物が検出された場合のBHAの方針も私たちは把握していません」と付け足した。

 CCBAのべイン・ウェルカー(Bayne Welker)氏は次のように語った。「BHAの方針は非常にあいまいで、コンサイナー・生産者・馬主はもう少しはっきりするのを待たなければなりません。今できることは、私たちが取引の大半を行う北米市場でのサービス提供です」。

By Tom LaMarra
(1ドル=約120円)

(関連記事)
海外競馬情報 2014年No.7
BHA、アナボリック・ステロイド使用に対する罰則を厳格化(イギリス)」、「薬物ルール厳格化による生産者への影響(イギリス)

[bloodhorse.com 2015年2月3日「BHA Steroid Policy Has U.S. Ramifications」]


上に戻る