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TOPページ > 海外競馬情報 > キーンランド競馬場、ポリトラックをダートに転換(アメリカ)【開催・運営】
海外競馬情報
2014年04月20日  - No.4 - 2

キーンランド競馬場、ポリトラックをダートに転換(アメリカ)【開催・運営】


 ケンタッキー州レキシントンにあるキーンランド競馬場は4月2日、春開催終了後にポリトラック馬場を撤去し10月の秋開催開始までに再びダート馬場を敷設すると発表した。

 全長1600mの調教馬場のうち1000mにポリトラックが残され、夏の間使用される。

 キーンランド競馬場の理事長兼CEOビル・トマソン(Bill Thomason)氏によれば、同場はポリトラックが伝統的なダートよりも安全だと評価されているので、ホースマンや競馬団体に受け入れられることを望んでいた。

 しかし、主に同場のケンタッキーダービー(G1)とブリーダーズカップのステップレースを避けてきたホースマンを呼び戻す理由で、8年続いた人工馬場での競馬施行に終止符を打つことを決定した。

 トマソン氏は次のように語った。「私たちの設立理念の1つは、できる限り質の高い競馬を提供することです。そして私たちは、キーンランド競馬場を避ける馬が多くいることを認識しなければなりません。我々の競馬場がポリトラックを採用しているために、三冠レースやブリーダーズカップを目指す馬はここで施行されるステップレースやビッグレースに出走しませんでした」。

 「米国で最も一般的な馬場として誰もが敷設するだろうと希望していたことを除いて、ポリトラックは私たちが取組んできた目標をすべて達成したと考えます。さまざまな理由からポリトラックが一般的な馬場とならなかったことを残念に思います。しかしダートへの回帰が安全性を犠牲にするとは考えていません。私たちはダートの安全性に熱心に取り組みます。ダートと安全性が相容れないとは考えていません」。

 トマソン氏は、この転換の総工費に言及しなかったが、「大規模な投資です。キーンランド競馬場は何かを遂行するときは適切にそれに取組み、財政面が任務の最終目的を台無しにすることは決してありません。その任務とは質の高い競馬と人馬の安全です」と語った。

 本馬場は5月19日に閉鎖され、工事は8月中旬に完了予定である。

 キーンランド競馬場は2006年の春開催と秋開催の間にダートを撤去しポリトラックを敷設した。キーンランド競馬場はその当時、ターフウェイパーク競馬場、ウッドバイン競馬場に続き、北米で3番目にポリトラックを敷設した競馬場となり、人工馬場の最大の提唱者であり続けた。その後すぐにカリフォルニア州が主要競馬場に2007年までに人工馬場を敷設するよう命令し、デルマー、ゴールデンゲートフィールズ、ハリウッドパークおよびサンタアニタパーク競馬場が人工馬場への転換を図った。

 しかし、この傾向は近年覆った。ハリウッドパーク競馬場は閉場し、サンタアニタ競馬場は2010年にプロライドからダートに転換した。2月にデルマー競馬場は2015年に本馬場をダートに戻すこと発表し、カリフォルニア州で唯一人工馬場(タペタ馬場)で競馬を施行し続けるのはゴールデンゲートフィールズ競馬場のみとなった。また他州では、アーリントンパーク、ターフウェイおよびウッドバイン競馬場がポリトラックで競馬を施行し続けている。

 キーンランド競馬場のポリトラックは安全性について素晴らしい役目を果たした。昨年のレース中の予後不良事故は1件しかなく、予後不良事故率は出走頭数1,000頭あたり0.43頭であった。ジョッキークラブの馬故障データベースによれば、昨年の北米のダート馬場における予後不良事故率はその約5倍の2.11頭であった。

 キーンランド競馬場の競馬担当理事ロジャーズ・ビーズリー(Rogers Beasley)氏は、この発表は馬場の転換を行うべきという同場の理事会の決定と一致したと述べた。同氏は、ホースマンが今後の準備を行えるようにするために、できるだけ早くこの決定を周知することが重要であると述べた。

 ビーズリー氏は、「世の中ではいろいろと噂されており、正面からそれに取り組むつもりにしていました」と続けた。そして、とどまって同場の調教馬場で活動を続けるキーンランド拠点のホースマンもいれば、レキシントンのケンタッキー・トレーニング・センター(Kentucky Training Center)やチャーチルダウンズ競馬場に移動するホースマンもいると語った。

 トマソン氏は、「キーンランド競馬場は、安全性を犠牲にしないためにダート馬場の路盤と上面の組み合わせについての広範囲にわたる調査を行い、ポリトラックが最初に敷設されたときと同様に競馬産業の革命者となるでしょう」と語った。一流の馬場専門家ミック・ピーターソン(Mick Peterson)博士が、同場の新馬場の敷設計画に携わっている。

 そしてトマソン氏は次のように語った。「これについて長い間取り組んできました。というのも、競馬コミュニティーが受け入れるだけでなく、私たちが目指す人馬の安全基準を満たす次世代のダート馬場を作り出せないのであれば、ダートに転換しないという誓いを立てたからです。私たちは建設と素材の選択に非常に自信を持っています」と語った。

 「数年間にわたりポリトラックの研究に取り組んできました。ダートにも同じことを行うでしょう。ポリトラックを敷設したときに他場と協力したように、あらゆる馬場をより安全にするために今後もそうするでしょう」。

 トマソン氏は、キーンランド競馬場の既存の排水システムや馬場の路盤部分は、ダートが敷設されても維持されるだろうと語った。

 ポリトラックは競馬産業内で歓迎されなかったが、競馬場の安全性のハードルを上げるのに寄与したと、トマソン氏は語った。

 2012年にキーンランド競馬場の理事長兼CEOに就任したトマソン氏は、「ポリトラック馬場は米国各地の安全基準を確立し、私たちはそれに誇りを持っています。ポリトラックを扱ったことにより馬場管理の研究レベルを向上させたので、伝統的なダート馬場も改善されました」と語った。

 デルマー競馬場とキーンランド競馬場は、ブリーダーズカップ開催地となることへの関心を表明しており、過去4年間このイベントはダート馬場で施行されている。

 トマソン氏は、ダート馬場を有することでホースマンはキーンランド競馬場が開催するブリーダーズカップに参戦しやすくなるかもしれないとしたが、ブリーダーズカップ協会(Breeders’ Cup Ltd.)の役員たちが同場が開催地に選出されるにはダートを敷設することが条件であると言ったわけではないと付言した。

By Ron Mitchell and Frank Angst

[bloodhorse.com 2014年4月2日「Keeneland to Replace Polytrack With Dirt」]


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