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TOPページ > 海外競馬情報 > BHAとベットフェア社、賦課金制度に代わる歴史的契約を締結(イギリス)【開催・運営】
海外競馬情報
2012年08月20日  - No.8 - 1

BHAとベットフェア社、賦課金制度に代わる歴史的契約を締結(イギリス)【開催・運営】


 7月4日、賦課金制度に代わる仕組みを提供する5年契約がBHA(英国競馬統轄機構)ベットフェア社(Betfair)との間で締結されたが、競馬界にとって少なくとも4,000万ポンド(約52億円)の価値があり、この契約を言い表すのに“歴史的”および“画期的”などの言葉が使われた。

 BHAとベッティング・エクスチェンジ最大手のベットフェア社との関係は、良い方向へ劇的に変化したようだ。そしてBHAは、ベットフェア社の利用客の一部には賦課金支払いを強制しないという競馬賭事賦課公社(Levy Board 賦課公社)の決定に対する司法審査においてもはや原告ではないと発表した。この司法審査は、ウィリアムヒル社(William Hill)のみが原告となって、高等法院で7月4日に開始された。

 ベットフェア社は、競馬賭事を通じて英国の顧客から受け取った収入全体の10.75%を英国競馬界に支払うことに同意し、競馬界はその見返りに、年間開催日程の一定数を保証する最低支払額に関わる約束をしている。

 ベットフェア社はすでに、今年度の賦課金計画に対して650万ポンド(約8億4,500万円)の前払いを終えており、これによって新しい契約の下での未払金は相殺されることになる。

 共同発表によれば、“英国競馬の賭事商品としての魅力を高める競馬開催日程を作成する一助とするために”ベットフェア社からのデータは利用される。

 最少競馬開催日数は定められていないが、近年の開催日数から大きく増やされることはないだろう。今年の開催日数は1,456日と予定されており、2013年の開催日数はわずかに増加することになるかもしれないが今のところ暫定で1,423日と予定されている。

 ジョッキークラブのCEOサイモン・バザルゲット(Simon Bazalgette)氏とともに競馬界側の交渉を主導しているBHAのCEOポール・ビター(Paul Bittar)氏は、「私たちは、競馬界と賭事産業の双方にとって象徴となる契約をベットフェア社と締結できたことに満足しています」と語った。

 そして、「この契約は、実態がありかつ増加が保証されている財源提供のほかベットフェア社の資金が競馬に確実に提供されるという重要な機能など、多くの恩恵をもたらします。私たちは、今後他の賭事業者と同様の契約が結べることを望んでいます」と続けた。

 契約に関する話合いはBHAと競馬場によって推し進められ、ホースメングループ(Horsemen’s Group)も緊密に関与して数ヵ月にわたって行われた。他の賭事業者とも非公式協議を持ったが同様の契約については議論されなかった、とBHAは述べた。

 ベットフェア社のマーティン・クラッダス(Martin Cruddace)法規担当部長は、司法審査を求めるBHAのポール・ロイ(Paul Roy)会長の決定に対してこれまで批判的であったが、ロイ会長の名を挙げて、この契約を完了させるために競馬界が行った尽力に対し感謝の念を述べた。

 クラッダス部長は次のように続けた。「この契約の締結はまさに歴史的瞬間です。英国競馬界とベットフェア社は、商業ベースで一緒に取り組むことが可能であることを初めて証明しました。もちろんこれは簡単なことではありませんでしたが、最終的な結果は困難であった取組みすべてに意味があったことを証明しています」。

 「私たちは、このことが新たな時代を画することを望んでおり、英国の競馬を強固で堅実で活気のあるものとするために他の賭事業者が同様の契約を締結するよう呼び掛けます」。

 政府は賦課金計画への関与をやめることに熱心であり、文化・メディア・スポーツ省(Department for Culture, Media and Sport: DCMS)は、賦課金制度を改革しあるいは他の手段と置きかえる提案について、今年正式に公開の協議を開始するつもりであると述べた。

 DCMSで賭事を担当しているジョン・ペンローズ(John Penrose)大臣は7月4日のニュースを歓迎し、他の賭事業者も迅速に同様の契約を結ぶことを望んでいると述べた。

 同大臣は次のように語った。「政府はずっと英国競馬界と賭事業者が商業的関係を築くべきであると確信してきました。私はこの契約を実現したすべての関係者に敬意を表します」。

 「ベットフェア社がこの契約を締結する初の賭事業者となろうとした意欲は、素晴らしく称賛に値するもので、またBHAのポール・ロイ会長とポール・ビター氏のチームの献身も同様であり、彼らなしでは契約は成り立たなかったでしょう。他の賭事業者も彼らに倣って迅速に後に続くことを望んでいます」。

 ラドブロークス社(Ladbrokes)スポークスマンのキアラン・オブライエン(Ciaran O’Brien)氏は、契約はベットフェア社にとって道理にかなうものであり、競馬界が今後5年間ベッティング・エクスチェンジ賭事を正式に認めるのは良いことであると述べた。

 同氏は次のように付言した。「賦課金制度に代わる英国競馬界との長期の商業的取決めは、私たちが長い間模索してきたものです。これにより、賭事産業と英国競馬界はいずれも、より長期的に計画を立てることが可能になるでしょう」。

 なお、ベットフェア社の株は7月4日に9ペンス下落し終値は7.51ポンドであった。

 

ベットフェア社のベッティング・エクスチェンジ賭金
  ベッティング・エクスチェンジ賭事1レース平均賭金 前年比 内 訳 発走後賭事の賭金の割合
発走前賭事の平均賭金 発走後賭事の平均賭金
2007年 £747,532
(約9,718万円)
- £612,232
(約7,959万円)
£135,300
(約1,759万円)
18%
2008年 £741,673
(約9,642万円)
- 0.8% £585,161
(約7,607万円)
£156,512
(約2,035万円)
21%
2009年 £790,755
(約1億280万円)
6.60% £617,832
(約8,032万円)
£172,923
(約2,248万円)
22%
2010年 £721,002
(約9,373万円)
- 8.8% £539,129
(約7,009万円)
£181,873
(約2,364万円)
25%
2011年 £774,044
(約1億63万円)
7.40% £572,800
(約7,446万円)
£201,244
(約2,616万円)
26%
2012年 £795,827
(約1億346万円)
2.80% £606,787
(約7,888万円)
£189,040
(約2,458万円)
24% 

毎年5月の英国競馬の全レースを対象としている。

 

BHA、賦課公社への訴えを取り下げ

 昨年ウィリアムヒル社のCEOラルフ・トッピング(Ralph Topping)氏とともに賦課公社に対して司法審査を提起したBHAのポール・ロイ会長は7月4日、この過程における彼らの目標は競馬界に最善の財政的結果をもたらすことであったと述べた。

 BHAはベットフェア社との契約の結果として、司法審査が始まった7月4日にそれを取り下げた。BHAは、ベッティング・エクスチェンジの一定の顧客に賦課金を強制しないという賦課公社の決定に異議を申し立てる予定であったが、それを取り下げたためウィリアムヒル社のみが原告となった。

 ロイ会長は以前、BHAの司法審査のための費用は10万ポンド(約1,300万円)が上限であると述べていた。

 同会長は7月4日、「ベットフェア社との歴史的契約の副産物の1つは、それにより未解決の訴訟が解決でき、司法審査の原告から下りることが出来たことです」と語った。

 そして、「このプロセスにおける私たちの最優先事項は、英国競馬界に最善の財政的成果を確保することでした。これは私たちの決して揺らぐことのなかった立場であり、その目標に見合ったさらに前向きの成果を模索し続けるつもりです」と付言した。

 ウィリアムヒル社のスポークスウーマンは7月4日、BHAの動きに“当惑している”が現在高等法院の手続きが進行中であるので、それ以上のコメントはしないと述べた。


ホースマン、賞金額増加に向けての“前向きな一歩”であると称賛

 ベットフェア社と競馬界の契約は賞金額水準の回復に向けた前向きな一歩である、とホースメングループのCEOアラン・モルコム(Alan Morcombe)氏は称賛した。

 今回の契約そのものは賞金レベルに大きな影響を与えないだろうと認める一方で、同氏は今後なされる多くの同種契約の最初のものになることを期待している。

 モルコム氏は、ホースメングループは何週間にもわたりこの議論に関わってきたと述べ、「以前は任意であったベットフェア社の賦課公社への資金提供が確実なものになるので、私たちはこのニュースに非常に満足しています。また、このことはベットフェア社からの提供額を増やすことにもなり、私たちにとってさらに良いニュースです」と語った。

 そして次のように続けた。「賞金額は依然として落ち込んだ状態なので、私たちはもちろん多くの資金が賞金額に拠出されることを望んでいます。そしてこれを、賞金額レベルを回復する持続的戦略の第一段階と見なしています」。

 「今回の契約だけで賞金額レベルの回復は実現できないでしょうが、これは非常に前向きな第一歩であり、私たちはこの動きが進展し、賞金額が2〜3年前のレベルとなるのを期待しています」。

 「新しい賦課金制度は、必ず競馬界とブックメーカーとの商業的契約を伴うことになるでしょう。そして今回の契約はそれらのタイプの契約の第一号となります。多くの契約がこれに続くことを私は望んでいます」。

 ホースメングループと競馬場協会(Racecourse Association:RCA)はしばしば対立するものの、いずれもこの契約に署名した。

 モルコム氏は次のように付言した。「ホースマンと競馬場が協力して商業問題に取り組むことは非常に重要であり、英国にはBHAによってよく統轄されているしっかりした競馬があります。私はそこに競馬産業の未来があると考えています」。

 RCAのCEOスティーヴン・アトキン(Stephen Atkin)氏はこの契約について、「これは英国競馬界にとってもベットフェア社にとっても非常に勇気づけられるニュースです」と語った。

 そして次のように続けた。「RCAの理事会はBHAおよびホースメングループの仲間とともに、ベットフェア社との歴史的な契約を締結するため、RCAのメンバー競馬場とベットフェア社の間に存在する強い商業的関係を基礎として懸命に取り組みました」。

 「私たちはこの契約に基づいて、同様の契約を締結させるために国内外の他の賭事業者とともに熱心に取り組んでいます」。

 「私たちは今後数年間、双方の顧客およびそれぞれの事業のため、さらなる成長と競馬の販売促進にベットフェア社と一丸となって取り組むことを楽しみにしています」。

By Bill Barber
(1ポンド=約130円)

[Racing Post 2012年7月5日「BHA’s historic Betfair deal worth £40m」
「Roy: priority was to secure best financial outcome」
「Horsemen hail ‘positive first step’ towards a boost in prize-money」]


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