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2017年10月05日  - No.39 - 4

PMUのグザヴィエ・ユルステル社長が退社(フランス)[開催・運営]


 ショッキングな知らせだ。グザヴィエ・ユルステル(Xavier Hürstel)氏は10月6日でPMU(フランス場外馬券発売公社)のトップに就任して3年目となるが、その記念日を祝うのはこれが最後となる。

 PMUの関係者の1人は、「フランスギャロ(France Galop)とルトロ(Le Trot フランス速歩競走協会)は、PMUの社長を慰留することはできません」と述べた。前社長のフィリップ・ジェルモン(Philippe Germond)氏の退社後、PMUのトップに就任したユルステル氏にはプレッシャーが掛かっていた。

 PMUの社員は、社内コミュニケーションを通じてこのニュースを知った。ユルステル氏はチームに対して、フランスの重要なテクノロジーグループの役員会に加わるためにPMUを退社するつもりであると発表した。このグループは上場企業だが、どの企業であるかは不明である。しかし、同氏が海外にも展開している巨大な組織に加わることは明らかだ[訳注:ユルステル氏は116日付で情報技術コンサルタント会社のソプラステリア社(Sopra Steria)の役員に就任すると報道されている]。

 ユルステル氏は1​​1月にPMUでの職務を終了する予定である。規約に従い、新しい社長が任命されるまでは、アラン・レスプランディ-ベルナール(Alain Resplandy-Bernard)専務理事が暫定的に社長を務める。ユルステル社長の指揮の下、国際市場化とデジタル化が進展し、PMUのイメージは変化し続けた。

反応

 ルトロのドミニク・ド・ベレーグ(Dominique de Bellaigue)会長はこのニュースを知った数分後に、本紙にこう述べた。「ユルステル氏は多くの改革を遂行しました。今後さらに主導権を握ることができる役員会に身を置くことになります。新しい社長を迎えるまで、レスプランディ-ベルナール専務理事がPMUを指揮するでしょう。ユルステル氏が退社を決心したのは残念です。なぜなら、同氏はPMUを前進させるべく、上手く舵取りを行ってきたからです」。

 確かに、2017年に発売金は増加し、粗利益も微増した。PMUの情報システムが進化したおかげで、サンプルジャックポット馬券などの新しい賭事商品に速やかに対応でき、成長が達成できた。ベレーグ会長はこう続けた。「今後数ヵ月間でユステル氏の取組みがさらに実を結ぶことを期待しています。彼は別の道に進みますが、それですべてが止まってしまうわけではありません。私たちの間には十分な理解があったので、個人的には彼の退社は残念です」。

 フランスギャロのエドゥアール・ド・ロトシルト(Edouard de Rothschild)会長はこう語った。「ユルステル氏はこの10年間で素晴らしい仕事を実行しました。彼のキャリアは続きます。ビジネスマンの人生とはそういうものです」。

 PMUの取締役のユベール・タサン(Hubert Tassin)氏はこう述べた。「ユステル氏は、フランスギャロとルトロから提案された課題の多い戦略を実現するために膨大な仕事を成し遂げました。この戦略は今年、発売金が回復したことで報われました。今後は、純利益レベルでの収益性を取り戻すことで、次の段階を確実に充実したものにします。ユルステル氏の功績に傷をつけないように、同氏の退社を次の段階に向けてのチャンスとして見なければなりません」。

By Sylvain Copier

[Paris Turf 2017年9月20日「Xavier Hürstel s'en va」]


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