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海外競馬ニュース
2017年04月20日  - No.16 - 2

仏リーディングのルジェ調教師の厩舎がウィルスに感染(フランス)[獣医・診療]


 ジャン-クロード・ルジェ(Jean-Claude Rouget)調教師は、拠点としているポーの3つの厩舎のうち1つが直面しているウィルス感染の広がりの程度を明らかにした。ここでは27頭の馬が神経系を攻撃するウィルス感染(訳注:馬鼻肺炎と伝えられている)の徴候を示しており、ここ数日で2頭が命を落とした。

 この厩舎には、スター馬アルマンゾル(Almanzor 仏ダービー・愛チャンピオンS・英チャンピオンS優勝馬)とゼルザル(Zelzal ジャンプラ賞優勝馬)を含む57頭がいるが、現在隔離されている。ルジェ調教師はつい木曜日までは最悪の事態を恐れていたが、日曜日には状況は適切な方向に向かっていると述べた。

 同調教師はこう語った。「説明のつかないひどい状況に見舞われています。先週末に気温は急上昇しましたが、火曜の夕方には落ち着いたようでした。水曜に5頭の動きにぎこちなさが見られ、木曜にはそれが15頭に増えました。治療を行うことで、金曜には再び5頭に戻りました」。

 同調教師はこう説明した。「このウィルスは脊髄を攻撃するので、馬は尿失禁を起こし、後躯が麻痺します。起立不能になって横たわってしまうと、二度と立ち上がれません。本当にひどいです。アルコワ(Alcoy)とミルピエ(Milpied)の2頭が死にました」。

 他の2つの厩舎には、ルジェ調教師が管理するすべての牝馬を含む160頭の馬がいるが、ウィルス感染の兆候はない。

 同調教師はまさに恐ろしい1週間を耐え抜いたが、優良馬は特に感染していないと考えている。同調教師は噂が広まるのを避けるために、このことを公表することを選んだと語った。

 「祈るだけです。この3日間と同様に状況が推移すれば、大丈夫でしょう。これらの馬が再び出走するときには、人々はしばらくの間調教を休んでいたことを分かっているでしょう」。

 「私たちの厩舎には有力馬が沢山います。アルマンゾル、ターリーフ(Taareef)、ゼルザルのような馬がカムバックを果たすときには60~70%の状態で走らせたいです。この事態が完全に収束するのを待たなければならないので、これらの馬を6月より前に出走させることはないでしょう」。

By Scott Burton

[Racing Post 2017年4月16日「Rouget battles to contain virus as he loses two horses」]


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