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海外競馬ニュース
2015年04月30日  - No.17 - 3

リヴァプール大学、競馬産業経営学修士課程を開講(イギリス)[その他]


 3月30日、BHA(英国競馬統轄機構)と競馬賭事賦課公社(Levy Board 賦課公社)は、9月にリヴァプール大学において競馬産業経営学修士課程(MBA)を開講すると発表した。

 この学位は、競馬界で注目を集めるであろう。また、同大学にはサッカー産業のMBAがあるので、1つのスポーツに特化した学位としては、英国で2番目になる。

 BHAは声明において、「この修士課程の開講により、英国が将来の競馬界のリーダー育成において、今後とも最先端を進み続けることを期待している」と述べた。

 この修士課程には、すでに競馬界の従事者や、競馬産業への就職を希望する者のため、1年間の全日制課程と2年間の定時制課程が用意されている。受講料は1万4,000ポンド(約252万円)である。

 講義、実習および3ヵ月研修などから構成されており、職業斡旋も実施される。現時点では、欧州より中南米・アジア・中近東からの関心を集めている。

 設置される4講座のタイトルは、次のとおりである。「競馬産業のエグゼクティブ養成」、「サラブレッド競馬産業のマーケティングとメディア」、「国際サラブレッド競馬産業」、 「サラブレッド競馬界の経済・財務」。

 リヴァプール大学経営学部で戦略的開発論を専門とするトム・キャノン(Tom Cannon)教授が、この修士課程を統括する。

 キャノン教授は、この修士課程が設けられた経緯について、次のように説明した。「賦課公社とBHAは、ポール・ロイ(Paul Roy)氏とダグラス・アースキン-クラム(Douglas Erskine-Crum)氏が実施した戦略的見直しに基づき、この修士課程の開講を着想しました。彼らは当初、英国内の全大学を対象とするコンペを実施し、不向きな大学を淘汰しました。挑戦する価値のあるコンペでした」。

 「厳しい審査を経て、彼らは我々の大学を選定しました。優秀なビジネススクールを有していることが、選定理由の1つであると考えています。国際レベルの競馬産業の修士課程の開講は、我々にとっても強みになります。サッカー産業のビジネスプログラムは、17年間にわたって好評を得ています」。

 キャノン教授は、次のように続けた。「競馬界は極めて広がりのある産業です。この産業には、私がこれまで思っていたより多くの利害関係者が存在します。その全員の要求に対応できる産業の構築に努めることが、大きな課題です。この方針は強い支持を受けており、多くの競馬産業の専門家を講師として迎える予定です」。

 競馬場協会(Racecourse Association)のCEOスティーヴン・アトキン(Stephen Atkin)氏は、次のように語った。「この修士課程は、さまざまな点において、素晴らしい構想であると思います。競馬産業にふさわしい人材をひきつける一助になると同時に、すでに成功を収めているBHAの大卒者研修を補完することにもなります」。

 「私たちは、様々なレベルで競馬界に関わる人材をひきつける総合的戦略に取り組む予定です。この修士課程は、より高い水準の人材を対象としており、私たちの取組みと併せ、うまく機能していくと思います」。

By Stuart Riley
(1ポンド=約180円)

[Racing Post 2015年3月31日「New MBA in racing to be created at Liverpool University」]


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