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2011年09月29日  - No.39 - 1

スミヨン騎手、騎乗停止処分で凱旋門賞開催での騎乗なし(フランス)[その他]


 クリストフ・スミヨン(Christophe Soumillon)騎手は、ロンシャン競馬場においてフォア賞(G2)が行われた日の最終レースで、十分な注意を怠った騎乗により、凱旋門賞ウィークエンドで騎乗するチャンスを奪われる。

 9月22日夜、フランスギャロ(France Galop)の裁決委員は、ウィリアムズ・サレヴァ(Williams Saraiva)騎手がアリヴェデルラ(Arrivederla)から落馬し、骨折したことで、スミヨン騎手を15日間の騎乗停止処分を科すことを決定した。

 スミヨン騎手は9月11日に、ロンシャン競馬場で行われた1400 mのハンデキャップ競走でグラスホートン(Glasshoughton)に騎乗していた。先頭を切っていたスミヨン騎手は同馬をじりじりと内ラチに寄せこのためアリヴェデルラの肢に接触し、アリヴェデルラは転倒し、サレヴァ騎手は落馬した。

 フランスギャロの競馬規定担当理事であるアンリ・プレ(Henri Pouret)氏は、スミヨン騎手の不服申し立てを却下する決定は、フランスの競馬開催において最大の凱旋門賞ウィークエンドから同騎手を除外することになると説明した。

 プレ氏は、「裁決委員は、クリストフ・スミヨン騎手がかわす際に十分な注意を払わず、内側に寄ったことがサレヴァ騎手の落馬の原因となりました」と語った。

 そして、今回の違反は不注意騎乗と危険騎乗の中間に位置し、英国には該当する違反行為はないとし次のように述べた。「一瞬の差でもっと重大な事態になり得た落馬であった訳ですから、これは危険騎乗に最も近いですが、全く同じものではありません」。

 スミヨン騎手は裁決委員に対し、この出来事に責任はないと感じていると主張して不服申し立てを行い、ロンシャン競馬場の裁決委員による決定の軽減あるいは撤回を主張した。

 ベルギーのトップジョッキーで、今年はウィルデンスタイン一族(Wildenstein)との専属契約だが、その有名な青の勝負服を背にした目立った凱旋門賞への出走馬はおらず、30歳のスミヨン騎手は他の馬主の馬に騎乗する可能性があった。

 スミヨン騎手はロンシャン競馬場のステップレースにおいて、エイダン・オブライエン厩舎(Aidan O'Brien)のセントニコラスアビー(St Nicholas Abbey)とワンダーオブワンダーズ(Wonder Of Wonders)に騎乗したが、同騎手のエージェントであるピエール-アラン・シュロー(Pierre-Alain Chereau)氏は、凱旋門賞の騎乗についてはバリードイル勢からも他の厩舎からもはっきりとした依頼は受けていなかったと語った。

 同氏は、「スミヨン騎手は騎乗停止処分を受けた時点で、凱旋門賞の騎乗依頼は特にありませんでしたが、確かに凱旋門賞ウィークエンドの数々のG1競走において多くの素晴らしい騎乗を逃すでしょう」と語った。

 スミヨン騎手が今年のフランスで騎乗したもう1頭のオブライエン厩舎の馬は、ドーヴィル競馬場で施行されたモーリスドゲスト賞(G1)でのゾファニー(Zoffany)だけであった。

By Scott Burton

[Racing Post 2011年9月23日「Soumillon blamed for Longchamp fall」]


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