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海外競馬ニュース
2011年07月21日  - No.29 - 2

BHA、ベットフェア社の任意の資金提供は解決策にならないと主張(イギリス)[開催・運営]


 BHA(英国競馬統轄機構)は、ベットフェア社(Betfair)が競馬賭事賦課公社(Levy Board: 賦課公社)に対する600万ポンド(約8億4,000万円)の資金提供により競馬に貢献し続ける誓約を守ったことに、渋々ながら感謝の意を表明したが、任意の資金提供では競馬の財源問題への解決にはならないと改めて主張した。

 先日賦課公社のポール・リー(Paul Lee)会長が、事業目的で多額の取引をしているベッティング・エクスチェンジ利用客は賦課金支払いを要求されるべきかどうかという微妙な問題について競馬界の主張を門前払いすることを決する態度表明をしたため、今回のベットフェア社による任意の資金提供はBHAを一層いら立たせることになった。

 BHAのCEO代理クリス・ブランド(Chris Brand)氏は、今回の進展について次のように語った。「別ルートを通じて競馬界に直接この金が送られるよりも、ベットフェア社から任意の資金提供を受ける方が賦課公社にとって都合が良いことは明らかです」。

「この任意の資金提供は、賦課公社の会長が、競馬界と賭事産業の共同見解を無視して事業目的でのベッティング・エクスチェンジ利用客に対する賦課金支払要求を取り下げてから1週間もせずにもたらされました」。

「しかし任意の資金提供は、競馬の財源問題において長期的な解決策ではありません。見送られたり、変更されたり、取り消されたり、駆け引きの道具として利用される可能性があり、ベッティング・エクスチェンジ提供会社や海外を拠点とする賭事業者を一般の賭事業者と公平な競争条件に置くことのできる商業契約に取って代われるものではありません」。

 ブランド氏は次のように付言した。「たった数年前には賦課金収入の水準が1億ポンド(約140億円)であったのに対し2011-2012年賦課金計画における賦課金収入が6,000万ポンド(約84億円)ほどにしかならないのは、賦課公社がこれらの問題に積極的に取り組まなかったためです」。

「私たちは、欠点があり破綻した資金調達方法に代わるものを検討するために政府が取り組んでいる対策を歓迎しています」。

By Graham Green
(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2011年6月15日「Voluntary payments no answer to funding crisis warns Brand」]
 


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