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TOPページ > 海外競馬ニュース > 正式な導入に先駆けて、騎手たちが 馬に優しい新型鞭を使用(アメリカ)[開催・運営]
海外競馬ニュース
2009年10月08日  - No.40 - 1

正式な導入に先駆けて、騎手たちが 馬に優しい新型鞭を使用(アメリカ)[開催・運営]


 緩衝パッド入り鞭の使用への移行に新たな進展がある。東・西両海岸のサラトガとデルマー競馬場の騎手たちはこの動きに一役買うために、正式な導入に先駆けて全員が馬に優しい新型鞭を使用しているのだ。

 この鞭は緩衝パッド入りの本体(shaft)と衝撃吸収素材で覆われている鞭先(flap)に特徴があり、これまでのものと比べて鞭の打撃によって馬が 受ける鋭い痛みが小さく、一方で打撃音は大きい。騎手たちはこの鞭をテストした後、「新しい鞭の使い心地は大変良い」と評価した。各競馬統轄機関の規則変 更を待たず、騎手と競馬場は鞭を取り替え始めた。

 新たな鞭はジョッキークラブ・サラブレッド安全委員会(Jockey Club Thoroughbred Safety Committee: JCTSC)の勧告および北中米競馬委員会協会(Association of Racing Commissioners International: RCI)の鞭の規格に関する模範ルールに従ったものの1つである。

 模範ルールが各州に採用されるまでには依然として時間が掛かる。騎手組合(Jockeys’ Guild)会長のジョン・ベラスケス(John Velazquez エクリプス賞の受賞者)騎手は、「騎手たちは競馬産業と協力して、プロカッシュ社(ProCush)製などの緩衝パッド入り鞭に替えるつもりです」と述べ た。

 同騎手は、「これは本当に馬にとって最良です。騎手組合と騎手たちがこの行動を起こそうと決意したのは、競走のためだけでなく出走馬にも恩恵を与えるためです」と語った。

 西海岸では、ガレット・ゴメス(Garett Gomez)騎手が、「騎手全員が話合い、行動を起こそうと決めました。大きな問題は、全員のために十分な数量の鞭を確保することです。デルマー競馬場の 助けがあれば、すべての騎手に新型鞭を行き渡らせることができます」と述べた。

 JCTSCは、ケンタッキーダービー(G1)でのエイトベルズ(Eight Belles)の予後不良事故をうけて検討グループを立ち上げた。JCTSCは2008年6月、この検討グループから安全問題に関する多くの提案を受け、 その1つとして馬に優しい鞭の採用を勧告した。デラウェアパーク競馬場やキーンランド競馬場などいくつかの競馬場は2008年のうちに、新型鞭を試験的に 採用した。

 RCIの理事会は2009年1月、鞭に関する模範ルールを可決した。このルールは、(1) 重量を8オンス(約226.8 g)以内、(2) 鞭先を含めた長さを30インチ(76.2 cm)以内、(3) 本体の軸径を0.5インチ(1.27 cm)以内、(4) 本体の表面は突起がなく滑らかであること、(5) 1 mm以上の衝撃吸収効果(鞭打った時に本体が1 mm以上凹むこと)があることと定めている。

 鞭先については、(1) 先端は、本体(軸)の先端から1インチ(2. 5cm)以内であること、(2) 先端から取付け位置までの長さは8インチ(20 cm)以内であること、(3) 幅0.8インチ(2.0 cm)以上1.6インチ(4.1 cm)以下であること、(4) 鞭本体(軸)先端から突出した部分を強化してはならないこと、(5) 表面を本体(軸)と同様の衝撃吸収素材で覆うことと定めている。

 競馬統轄機関、競馬産業、競馬場および騎手たちの共同作業によって、新たな鞭のルールの採択が迅速に進んでいる。新型鞭はNYRA(ニューヨーク競馬協 会)が所有するすべての競馬場(アケダクト、ベルモントパーク、サラトガ)で導入される予定であり、チャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.)は4つの所有競馬場(アーリントンパーク、コールダー、チャーチルダウンズ、フェアグラウンズ)で段階的に採用する予定である。

 南カリフォルニアを拠点とするマイク・スミス(Mike Smith 殿堂入りしている)騎手は、新型の鞭は騎手がミスを犯した場合にも馬の故障の可能性が少ないと述べた。

 同騎手は、「旧型の鞭では、競走が白熱すると時には過剰に鞭を入れるミスを犯すことがあります。この新型の鞭を使うことで、馬を傷つける可能性は確実になくなります。これらの鞭は大きな音を立てますが、衝撃吸収素材で覆われているので馬に傷を与えません」と語った。

 ニューヨークを拠点とし、1年以上新型鞭を使用しているジャン=リュック・サミン(Jean-Luc Samyn)騎手は、「以前の緩衝パッド入り鞭よりも今回の鞭は長持ちします。私はこの鞭を13ヵ月使っていますがまだ使えます。この鞭は大きな音を立 て、馬はそれを感じ取っています。でも馬を傷つけることはありません」と語った。

By Frank Angst

(関連記事)海外競馬情報2009年No.7「RCI、鞭の規格と使用法に関するモデルルールを採用」

[Thoroughbred Times 2009年8月29日「Jockeys at top circuits make switch to new riding crops」]


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