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競馬界のサポーター、ハンコック議員が文化大臣に就任(イギリス) 【開催・運営】
2018年01月20日

 1月8日のテリーザ・メイ首相の内閣改造で朗報が聞かれた。国会で最も信頼できる競馬界のサポーターの1人マシュー・ハンコック(Matthew Hancock)下院議員(39歳)が文化大臣に任命されたのだ。その選挙区はニューマーケットを含むウエストサフォークである。

 ハンコック議員が今後大臣として率いてゆくデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)は、競馬・賭事・賦課金制度改革を担っている。

 同議員はすでにDCMSの閣外大臣だった。前文化大臣のカレン・ブラッドリー(Karen Bradley)議員が北アイルランド大臣に任命されたことを受け、ハンコック議員は内閣入りを果たした。

 馬主協会(Racehorse Owners Association)の元理事長であるレイチェル・フード(Rachel Hood)氏は、ハンコック議員について、「昨年政府が策定した賦課金制度改革において、競馬界の取組みをサポートし、大きな役割を果たしました」と述べていた。

 ハンコック議員は2012年、英国競馬を対象に賭事を提供するすべての賭事業者に賦課金支払いを義務付けるために、2005年競馬法(2005 Gambling Act)の改正を目指す海外賭事法案(Offshore Gambling Bill)を議員立法で提出した。しかしその時は、法律として成立しなかった。

 同議員は競馬に対して強い情熱を持つ。そのことは、2012年に騎手としてチャリティレース(ニューマーケット競馬場ジュライコース)への出場に駆り立てた。ジョン・ゴスデン厩舎のディックドーティーワイリー(Dick Doughtywylie)とコンビを組んだ同議員は見事に優勝した。

 DCMSは現在、競馬賭事賦課公社(Levy Board)の廃止に向けて、政府の賦課金制度改革の第2段階に関する協議の最中である。

 DCMSはまた、政府の賭事に関する見直しについての協議を実施している。それには、固定オッズ賭事端末(fixed odds betting terminals)の最大賭金を100ポンド(約1万5,500円)から2ポンド〜50ポンド(約310円〜7,750円)に引き下げる計画も含まれている。

 英国ブックメーカー協会(Association of British Bookmakers)のポール・ダーリン(Paul Darling)会長はこのニュースについてこう語った。「ハンコック議員が文化大臣に任命されたことを嬉しく思います。彼は競馬界とその力関係を十分理解しています。一緒に取り組むことを楽しみにしています」。

 1月9日、トレイシー・クラウチ(Tracey Crouch)氏のスポーツ担当政務官への留任が明らかになった。同氏の任務にも賭事が含まれている。

By Bill Barber

(1ポンド=約155円)

[Racing Post 2018年1月8日「Good news for racing as big supporter Matt Hancock named culture secretary」]



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