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海外競馬ニュース(毎週更新)
No.49 - 2
調教センターを襲った山火事のために46頭が死亡(アメリカ)[その他]
2017年12月14日

 サンルイスレイダウンズ調教センター(San Luis Rey Downs Training Center)を猛烈な勢いで襲った山火事により死んだ馬は、12月9日午前の時点で46頭である。

 カリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board)のスポークスマンであるマイク・マーテン(Mike Marten)氏は、この死亡頭数には"確証がある"と述べた。しかし、調教センターの"組み立て式のフェンス"を破って出て行ったまま行方不明となっている馬がわずかにいることを指摘した。これらの馬は、カリフォルニア州ボンソールにあるこの調教センターを囲む丘をさまよっていると考えられているが、マーテン氏はその頭数を確認できていない。

 デルマー競馬場のデヴィッド・ジャーキンス(David Jerkens)業務部長によれば、12月9日午後4時の時点で、サンルイスレイダウンズ調教センターからデルマー競馬場に避難した競走馬は約260頭である(山火事発生時には約450頭が調教センターにいた)。他の約60頭は、調教センターの道を隔てたところにある馬リハビリ施設トライフェクタ・エクワイン・アスレチック・センター(Trifecta Equine Athletic Center 以下トライフェクタ)にとどまっていると、トライフェクタの厩舎マネージャーであるアナベル・ウェラー-ポーリー(Annabelle Weller-Poley)氏が語った。

 山火事の直後、約100頭の避難馬がトライフェクタに避難したが、ホースマンはこの2日間で次々と馬をそこから連れ出していた。デルマー競馬場は12月8日には350頭〜370頭を受け入れたが、そのうちの多くの馬がサンタアニタパーク競馬場、ロスアラミトス競馬場、地元の個人牧場などに移った。

 ジャーキンス氏は、12月9日にデルマー競馬場の本馬場で約7頭〜10頭が軽い調教を行ったと述べた。本馬場は12月10日も開放されるが、軽い調教に限られる。

 同氏はこう付言した。「私たちは、馬を普段と同じ状況に置いてあげようとしているだけです。デルマー競馬場が避難馬を12月7日に受け入れ始めてから、ここで死んだ馬はいません。これはひとえに、ボランティアとして時間を割き、避難馬受入れ初日からここで尽力してくれた獣医師たちのおかげです」。

By Jeremy Balan

テイラーメイド牧場、カリフォルニアクロームの種付権利の入札で義援金集め

 テイラーメイド・スタリオンズ(Taylor Made Stallions)とカリフォルニアクローム・シンジケートは、カリフォルニアの山火事で最も影響を受けた厩舎スタッフの援助に役立てるために、カリフォルニアクローム(California Chrome)の1シーズン牝馬1頭に対する種付権利を入札にかける。

 テイラーメイド牧場の会長兼CEOのダンカン・テイラー(Duncan Taylor)氏はこう語った。「カリフォルニアクロームはいつも、"みんなの馬"と言われていました。それゆえ、

 その種付権利を入札にかけて調達した資金で、この悲劇に見舞われた人々を援助するのがふさわしいと考えました。種付権利の入札にはウェブサイトで参加することができ、木曜日(12月14日)に締め切られます(thoroughbredlifestyle.com/signup)」。

[12月14日午後3時現在(日本時間)で種付権利は2万5,500ドル(約293万円)となっている。]

 テイラー氏は、「テイラーメイドとカリフォルニアクローム・シンジケートは、その資金が集まる前であっても、援助が必要な厩舎スタッフの手に義援金が迅速に渡るようにします」と付言した。

By Joel Cunningham Press Release

(1ドル=約115円)

[bloodhorse.com 12月9日「Equine Death Toll From San Luis Rey Fire at 46」]



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