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TOPページ > 海外競馬情報 > 危機に瀕するフランス馬産業がデモを決行(フランス)【開催・運営】
海外競馬情報
2017年04月20日  - No.4 - 1

危機に瀕するフランス馬産業がデモを決行(フランス)【開催・運営】


 フランス馬産業は大きな危機に瀕している。同産業は大きな経済活動を生み出しており、5万5,000の事業体があり、18万人もの雇用(直接・間接)を創出している。これらの事業体はとりわけ田園地方を拠点としており、フランスの地方に活力を与えるための素晴らしい切り札となっている。

 2010年に可決されたインターネット賭事市場開放法案は、馬産業の安定性が極めて重要であると定めていたが、新しい環境を考慮した競馬賭事税制の見直しが行われないことから、賭事市場における競争はたびたび不安定になっている。

 インターネットスポーツ賭事市場の開放と、フランス宝くじ公社(Française des Jeux:FDJ)の店舗網でスポーツ賭事の提供が認められたことは、競馬賭事の売上減少の発端となった。

 2013年の欧州連合司法裁判所の裁決により、フランスの馬産業に対する付加価値税に標準税率(20%)が適用されたことが、すでに窮地に陥っている田園地方の雇用をさらに危うくする投資の激減を招き、馬産業従事者に大きな経済的・社会的打撃を与えている。

 2015年には競争監視局(Autorité de la Concurrence)がPMU(フランス場外馬券発売公社)に対し、賭事プールを分離させることを強制した。これにより、馬券発売所とインターネットでオッズが異なるようになり、馬券購入者に混乱と不利益をもたらした。もっとも、この分離は各インターネット賭事業者のマーケットシェアには影響を与えなかった。

 現在、FDJが100店舗でスポーツのライブ賭事(競技中賭事)を試験的に提供することを国が認めたことが、競馬産業の財政にとって新たに重大な脅威となっている。

 そのために2月27日、ルトロ(Le Trotフランス速歩競走協会)、フランスギャロ(France Galop)、フランス馬術連盟(Fédération Française d'Équitation)、フランス馬協会(Société Hippique Française)、フランス労役馬協会(Société Française des Équides de Travail)のほか馬産業の35の協会・組織は、付加価値税が再び軽減税率で適用されるように、諸官庁への陳述書に署名した。馬産業を代表する団体が決意を持って団結したのは、実に初めてのことだ。

 その上、馬産業の労働者を代表する団体は挑戦的であると知りながらも、2月24日に所轄官庁に宛てた書簡で、政府に対し次のことについて注意喚起を行った。 (1) 馬産業の財政に新たにのしかかる脅威の深刻化。 (2) 間もなくFDJ店舗で提供されるライブ賭事が国営賭事の競合にもたらす新たな混乱により、馬産業全体が破壊的な影響を受けること。

 この観点から見れば、ライブ賭事に対する承認の延期は、公正な賭事市場管理を可能とするために競争および税制上の対策を講じるうえで不可欠である。

 私たちは大統領選挙の候補者たちにも、馬産業の財政の持続を確実にする賭事政策を実施する約束を取り付けるために書簡を送付し、その回答を待っている。私たちは泣き真似をしたり、しつこくせがんでいるわけではない。同じ武器で戦うために公正な競争を手に入れること、また馬産業全体の資金を調達できる競馬を確実に存続させる税制が定められることを目標としている。

 馬産業に従事する若者たちは将来を心配して、デモを呼び掛けている。彼らは馬産業の労働者たちの活力とエネルギーを示すだろう。私たちは当然、彼らのアプローチを支持する。皆が馬産業の共通の利益のために集まることは、私たちの成功の手掛かりとなるだろう。受けて立たない戦いは、先に負けたようなものだ。したがって、戦おうではありませんか。

By Pascal Boey(速歩競走馬主全国組合会長)

Christian Bazire(速歩競走調教師・騎手組合会長)

馬産業から5000人~6000人が集結したデモはまずまずの成功

 フランス政府は、フランス宝くじ公社(FDJ)が100店以上のバーとカフェにおいて4つのスポーツを対象にしたライブ賭事を試験的に提供する計画への承認を覆した。

 3月29日に平地競馬界、速歩競馬界、生産界から集まったデモ参加者がパリの通りを歩くわずか数時間前に、この譲歩は発表された。

 デモ参加者は5,000~6,000人と推計され、馬産業の多くの主要人物が現れた。ニコラ・クレマン(Nicolas Clement)調教師、ミケル・デルザングル(Mikel Delzangles)調教師、アンリ-フランソワ・ドヴァン(Henri-François Devin)調教師、ジャック・リクー(Jacques Ricou)騎手、ドミニク・ブフ(Dominique Boeuf)元騎手、生産界からはエージェント(馬売買仲介業者)のニコラ・ド・ヴァトリガン(Nicolas de Watrigant)氏やパトリック・ジュベール(Patrick Joubert)氏、生産者のシルヴィニアコ・コンティ(Silviniaco Conti)氏などが参加した。また、フランスギャロのエドゥアール・ド・ロトシルト(Édouard de Rothschild)会長とベルトラン・ベランギエ(Bertrand Bélinguier)前会長の姿も見られた。

 2010年のインターネット賭事市場開放以来、スポーツ賭事の提供はほぼ完全にオンラインに限定されていた。馬産業青年労働者団体(Jeunes Professionnels de la Filière Cheval:JPFC)は政府に再考を促すためにこのデモを主導した。

 JPFCのスポークスマンであるティボー・ラマール(Thibault Lamare)氏はこう語った。「私たちは少しばかり驚いているものの、参加者の数に大変満足しています。このように大きな規模での団結を示すことは、今後の交渉にあたり、力を与えてくれるでしょう」。

 「私たちはまだ目標を達成していませんが、ライブ賭事の試行計画に対する承認を保留したことは、宝くじと競馬賭事の売上げのバランスを保つという私たちの考えに、政府が配慮していることだと思います」。

 ミシェル・サパン(Michel Sapin)財務相とクリスチャン・エケルト(Christian Eckert)予算・公会計担当大臣の名前で出された共同声明では、「競馬賭事への影響に関する懸念が高まっていることから、ライブ賭事の試行計画を保留とする」と発表された。

By Scott Burton

[Paris Turf 2017年3月18日「Le Point De Vue―La goutte d'eau」、
Racing Post 2017年3月29日「Racing hits the streets as sports betting pilot is suspended」]


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