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TOPページ > 海外競馬情報 > 優良種牡馬ディープインパクト、世界に名を轟かせる(日本)【生産】
海外競馬情報
2016年06月20日  - No.6 - 2

優良種牡馬ディープインパクト、世界に名を轟かせる(日本)【生産】


 日本の伝説的種牡馬サンデーサイレンスは、世界がその影響力を思い知った頃、社台スタリオンステーションで晩年の日々を過ごしていた。

 サンデーサイレンスは史上最長の13年間、リーディングサイアーに君臨した。ディープインパクト、ハーツクライ、ステイゴールド、ゼンノロブロイなどのG1馬が輩出したことで、日本においてその優秀性は十分に証明された。さらに、その大成功が世界中の生産サークルに注目され、日本競馬界における同馬の重要性は事実や数字を超えて拡大し、欧州でサンデーサイレンス産駒が定期的に出走するようになった。

 1990年代後半、G1を制したマイラーであるタイキシャトルとシーキングザパール、そして凱旋門賞(G1)2着のエルコンドルパサーは、日本馬の国際的知名度の向上に貢献した。そして、サンデーサイレンスはその後の種付シーズンに、後にモハメド殿下に所有される英1000ギニー(G1)2着馬サンドロップ(Sundrop)、優良2歳馬サイレントオナー(Silent Honor)、レイマン(Layman)を送り出した。また、ヴェルテメール兄弟(Wertheimer)にはG2を制したマイラーであるサイレントネーム(Silent Name)をもたらした。

 優良産駒が早くから成功を収めていたおかげで、サンデーサイレンスのサイアーラインは同馬が死亡する2002年にはすでに高い評価を受けていた。だが、ディープインパクトほど抜群な卓越性をもつ産駒はほかにはいなかった。サンデーサイレンスの最後から2番目の世代の産駒であるディープインパクトは14歳と比較的若いが、すでに種牡馬としての信頼性を築き、4回リーディングサイアーとなっている。

 14戦して2回しか負けなかった日本スポーツ界のスターは、2007年の現役引退後、社台スタリオンステーションで多数の良血牝馬に種付けしている。父と同じ道を歩む可能性は大いにある。

 ディープインパクト信奉者が恩恵を受けるのに、長い年月は必要なかった。初年度産駒が3歳になると、桜花賞(G1)優勝馬マルセリーナ、安田記念(G1)優勝馬リアルインパクトなどが出た。リアルインパクトはその後、豪州のジョージライダーS(G1・ローズヒル競馬場)で優勝し、アローフィールドスタッド(Arrowfield Stud)にシャトルされることとなった。

 それから、ディープインパクトはさらに23頭のG1馬を出しており、その中には桜花賞優勝馬3頭(ジェンティルドンナ、アユサン、ハープスター)、日本ダービー(G1)優勝馬3頭(ディープブリランテ、キズナ、マカヒキ)、オークス(G1)優勝馬3頭(ジェンティルドンナ、ミッキークイーン、シンハライト)が含まれる。ジェンティルドンナは、2014年ドバイシーマクラシック(G1)優勝、ジャパンカップ(G1)2勝などG1・7勝を達成し、誰もが本物のスター馬と認めていた。

 ディープインパクト産駒が同一G1レースで2回1・2着を独占したこともある。それは、桜花賞(2012年1着ジェンティルドンナ&2着ヴィルシーナ、2013年1着アユサン&2着レッドオーヴァル)と、ジャパンカップ(2013年1着ジェンティルドンナ&2着デニムアンドルビー、2015年1着ショウナンパンドラ&ラストインパクト)である。ほかにディープインパクト産駒がワンツーフィニッシュを決めたG1レースには、2012年オークス(1着ジェンティルドンナ&2着ヴィルシーナ)、2014年マイルチャンピオンシップ(1着ダノンシャーク&2着フィエロ)、2014年天皇賞(秋)(1着スピルバーグ&2着ジェンティルドンナ)がある。

 しかし今年、このような記録はさらにレベルを上げた。5月29日の日本ダービーは3頭のディープインパクト産駒の決闘となり、マカヒキはサトノダイヤモンドをハナ差で下し、それにディーマジェスティが迫った。驚くべきことに、これは今年2回目のことであり、4月の皐月賞(G1)でもディープインパクト産駒は1~3着を独占していた。ディーマジェスティが優勝し、それにマカヒキとサトノダイヤモンドが続いたのだ。

 ある種牡馬の産駒がG1レースの1・2着を独占することはある。2月のドンハンデキャップ(G1・ガルフストリームパーク競馬場)では、メダグリアドロ産駒のムシャウィッシュ(Mshawish)とヴァリッド(Valid)が1・2着を独占した。

 南半球では、スキャットダディ産駒がチリのG1レースにおいて1~3着独占を5回達成した(スキャットダディの全弟グランドダディ(Grand Daddy)の産駒もそれに倣い、先週末のチリのG2レースで1~3着を独占した)。

 しかし北半球において、ガリレオ(Galileo)以外の種牡馬がそのような偉業を達成することは難しい。昨年のモイグレアスタッドS(G1)でガリレオ牝駒のマインディング(Minding)、バリードイル(Ballydoyle)、アリススプリングス(Alice Springs)が1~3着を独占し、それは今年の英1000ギニー(G1)でも再現された。また、2009年フェニックスS(G1)では、デインヒルダンサー産駒のアルフレッドノーベル(Alfred Nobel)、エアチーフマーシャル(Air Chief Marshal)、ウォークオンバイ(Walk On Bye)が1~3着を独占した。

 マカヒキは、ディーマジェスティとシンハライトに続き、2016年にクラシック競走を制した3頭目のディープインパクト産駒である。興味深いことに、マカヒキとシンハライトにはヴィクトリアマイル(G1)2勝馬ヴィルシーナと同じく、ヘイロー(Halo サンデーサイレンスの父)のクロスがある。また、ヘイルトゥリーズン(Hail To Reason ヘイローの父)のクロスがあるディープインパクト産駒の7頭がG1優勝を果たしており、ディーマジェスティはその1頭である。

 ディープインパクトの馬主である金子真人氏が生産したマカヒキは、G3勝馬ウリウリの全弟である。母ウィキウィキ(父フレンチデピュティ)は1勝馬であり、その母はアルゼンチンG1馬リアルナンバー(Real Number)である。また、マカヒキはジャパンカップ優勝馬ショウナンパンドラ(父ディープインパクト)と同じく、母父がフレンチデピュティである。

 ディープインパクトに栄誉をもたらした1週間は、エイシンヒカリのイスパーン賞(G1・シャンティイ競馬場)での目を見張るような優勝から始まった。同馬はアユサン、キズナ、ラキシス、リアルスティールと同じく、母父がストームキャットであり、この配合は徐々に頭角を現している。

 ディープインパクトが父サンデーサイレンスに勝る分野が1つある。それは産駒の国際的な活躍である。欧州の生産者はディープインパクトが2006年凱旋門賞に参戦したときにじっくり観察しており、そのうち数人はディープインパクトが種牡馬入りして間もない頃から牝馬を送っている。

 初年度産駒の数頭が欧州に渡って来て、優秀な成績を収めた。それは、仏G3馬アクアマリーヌ(Aquamarine)、リステッド勝馬バロッチ(Barocci)である。両馬ともウィルデンシュタイン一族(Wildenstein family)により生産された。

 しかし、欧州人が本当に目を見開いたのは、同じくウィルデンシュタイン一族が所有するディープインパクトの2年目の産駒であるビューティーパーラー(バロッチの全妹)が仏1000ギニー(G1)を制した時である。

 このような早期の成果により、当然のことながら、欧州でのディープインパクトへの関心は急激に高まった。カタールレーシング社の代理人デヴィッド・レッドヴァース(David Redvers)氏は2014年JRHAセレクトセールの1歳部門で、フィリーズマイル(G1)勝馬リッスン(Listen)が出産したディープインパクト牡駒を最高価格の2億6,000万円で落札した。この馬はニューワールドパワー(New World Power ロジャー・ヴァリアン厩舎)と名付けられ、ニューベリ競馬場でデビューし、ユリシーズ(Ulysses)の2着となった。カタールレーシング社は2014年のこのセールで、ディープインパクトの当歳産駒を6頭購買した。これらの馬は今年2歳となり、アンドリュー・ボールディング(Andrew Balding)調教師、ラルフ・ベケット(Ralph Beckett)調教師、デヴィッド・シムコック(David Simcock)調教師に管理されている。

 クールモア牧場は2013年、3頭の繁殖牝馬をディープインパクトのもとに送った。その結果生まれたピーピングフォーン(Peeping Fawn)の仔はウィスコンシン(Wisconsin)と名付けられ、エイダン・オブライエン(Aidan O'Brien)調教師に管理されている。ピーピングフォーンはさらに、1歳のディープインパクト牝駒を送り出している。最優秀2歳牝馬となったメイビー(Maybe)は、2歳のディープインパクト牝駒パブレンコ(Pavlenko)と1歳のディープインパクト牡駒を出している。G3勝馬チェロキー(Cherokee)は、2014年は不妊であったが、2015年はディープインパクトの牡駒を出産した。

 このように、ディープインパクトは日本国内にとどまらず、海外に向けて売り込み続けるチャンスに恵まれている。そうこうしているうちに、ディープインパクトはサイアーオブサイアーズ(父父)としてのキャリアを開始している。5月24日には、2歳のトーセンホマレボシ産駒ハリアーが門別競馬場でその父に1勝目をプレゼントした。

By Nancy Sexton

(関連記事)海外競馬情報 2016年No.4「日本で購買したディープインパクト産駒は貴重な宝物(イギリス)

[Racing Post 2016年6月2日「Dominant Deep Impact proving international hit」]


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