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TOPページ > 海外競馬情報 > BHAのCEOラスト氏、英国競馬界の成長目標を発表(イギリス)【開催・運営】
海外競馬情報
2015年05月20日  - No.5 - 2

BHAのCEOラスト氏、英国競馬界の成長目標を発表(イギリス)【開催・運営】


 「英国競馬界は岐路に立っている」と、4月20日、BHA(英国競馬統轄機構)のCEOニック・ラスト(Nick Rust)氏は警告を発した。2018年までに、年間財源を1億2,000万ポンド(約222億円)増加させるなど、野心的なマニフェストを競馬界に納得させるためである。

 ラスト氏は、“第1回競馬産業最新動向会議(エディンバラで開催・全4回)”の出席者に対し、「現役馬および馬主の減少を考慮すれば、競馬界は自己満足している場合ではありません」と、語った。さらに、任意の資金提供を除く賦課金の収入は、今後2年間で5,000万ポンド(約92億5,000万円)に減少する可能性も明らかにした。

 一方、競馬界の成長戦略では、2020年までに現役馬頭数を1,000頭増加させ、年間競馬場入場者数を700万人に増加させることなど、野心的な目標を定めている。また、競馬賭事権(horserace betting right)、馬主および入場者数の増加などを通じ、2018年までに年間財源を1億2,000万ポンド(約222億円)増加させることを目指している。

 ラスト氏は、次のように語った。「2015年の賞金額は推定1億3,000万ポンド(約240億5,000万円)であり、2014年の入場者数は580万人に達しました。主要な数字を見れば、競馬界は健全であると考えられても仕方がないでしょう。しかし、内部を詳細に調査すれば、自己満足してはいられない理由が数多くあります」。

 例えば、馬主の支出に対する回収率は26%に過ぎず、また2010年比において現役馬は7%、馬主は15%減少している。

 競馬賭事の売上げは、過去10年間で4億ポンド(約740億円)減少した。BHAの試算によれば、ブックメーカーの海外移転の傾向が続き、さらに、ベットフェア社(Betfair)などからの任意の資金提供契約が更新されなければ、2017年の賦課金収入は、5,000万ポンド(約92億5,000万円)まで、落ち込む可能性がある。

 近年の最少の賦課金収入額(任意の資金提供および諸収入を含む)は、2010-2011年度の6,020万ポンド(約111億3,700万円)であった。

 ラスト氏は、次のように続けた。「現在のトレンドを考慮すれば、投資を実施して競馬を成長させる絶好の機会です。競馬界は岐路にあります。私たちは、これらの基本的なトレンドに注目し、一丸となって成長戦略を実行しなければなりません」。

 「統計やトレンドは、悪い方向に進んでいることを示しています。これに対応しない限り、私たちは衰退に直面するでしょう。今こそ、行動を起こすときです」。

 ラスト氏は、競馬産業戦略に基づいて開始された取組みを通じ、行動は実行されつつあると述べた。そして、賦課金制度の代替手段として競馬賭事権を推進する競馬界全体の努力との関連に言及した。

 さらに、「一致団結して成長戦略の達成に向けて何ができるか、考えてみてください」と述べた。
ラスト氏は、競馬界は連帯しなければならないと強調し、次のように付言した。「成長するためには、競馬界が自ら取り組む能力を示し、団結して協調しなければなりません。競馬観戦、競走馬の所有、賭事およびメディアを通じて競馬への参加を増加させることが、主要目標です」。

 「賞金額に関しては、近年の減少傾向を増加に転じさせることができましたが、目の前には、まだ、実現できる明るい将来があります」。

 グレートブリティッシュレーシング社(Great British Racing)のCEOロッド・ストリート(Rod Street)氏は、「不利な要因を考慮すれば、競馬界が約600万人の年間入場者数を維持したことは、大健闘です」と語った。

 しかし、「競馬は、成功するための絶対的な権利を有しておらず、他のスポーツと競っています。私たちは競馬をスポーツとして売り込むため、素晴らしい仕事をしてきましたが、団結すれば、それ以上のことを成し遂げられるでしょう」と付言した。

 ストリート氏は、産業戦略に基づき、馬主の負担を軽減させるため、形式的な慣行を撤廃する取組みを進めている。例えば、新しい色とデザインの勝負服の利用が可能となるであろう。

 競馬界は、ファン層の拡大のため、顧客データのより良い活用法も検討するだろう。

 この産業戦略のもう一つの柱は、賭事売上げの下降トレンドを反転させる検討である。ラスト氏は、先日のレーシングポスト紙(4月19日付)で述べた「“一般人”が、動かす力をもっている」という意見を、さらに展開した。

 「競馬界と賭事産業の討論会には、競馬ファンや賭事客の代表者に出席してもらう予定です。各グループから、斬新な意見を聞くことができるでしょう」。

 また、ラスト氏は次のように約束した。「BHAは、様々な意見を聞く用意ができています。私たちの組織は、開放的で透明性の高いものでなければならず、競馬に関わる人々の話を聞いて調和していく必要があると考えています。我々のチームは、このことを実行していきます」。
 

英国競馬の現状
英国競馬に関連する雇用者数…8万5,000人(直接・間接を含む)
年間主要支出…11億ポンド(約2,035億円)
年間賭事売上げ…100億ポンド(約1兆8,500億円)
2015年賞金額…1億3,000万ポンド(約240億5,000万円)
2014年競馬場入場者数…580万人
懸念される数字
馬主の支出に対する回収率…26%
2010年比の現役馬の減少率…7%
馬主の減少率…15%
過去10年間の競馬賭事売上げの減少額…4億ポンド(約740億円)
2017年の賦課金収入額…推定5,000万ポンド(約92億5,000万円)
成 長 目 標
現役馬の増加…1,000頭[目標年次:2020年]
賭事売上げの増加率…5%[目標年次:2018年]
目標入場者数…700万人[目標年次:2020年]
年間追加財源…1億2,000万ポンド(約222億円)[目標年次:2018年]

By Bill Barber
(1ポンド=約185円)

[Racing Post 2015年4月21日「Rust’s warning: act now to halt decline」]


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