EnglishKorean
中文Francais
Japanese Stud Book


世界の競馬
海外競馬ニュース(毎週更新)
海外競馬情報
海外競馬場・日程
海外競走登録・遠征情報
世界の競馬および生産統計 アジア競馬会議・競馬連盟
軽種馬登録情報
軽種馬登録ニュース
統計データベース
軽種馬の登録の仕組み
登録のあゆみ
ユビキタス関連
マイクロチップについて
申請書類ダウンロード

モバイルサイト
TOPページ > 海外競馬情報 > 将来のチャンピオンを出産する牝馬への注意深い管理(イギリス)【生産】
海外競馬情報
2014年03月20日  - No.3 - 2

将来のチャンピオンを出産する牝馬への注意深い管理(イギリス)【生産】


 ここ数週間、今年の仔馬が誕生し始めていることで、多くの生産牧場において興奮が高まっている。

 生産者は健康な仔馬を首尾よく出産させ、繁殖牝馬の健康を管理し、最終的にはチャンピオンを生産することを目指しているので、毎年この時期は彼らのストレスと興奮の感情は同じように刺激される。

 これを考慮し、出産前の繁殖牝馬の管理方法の重要ポイントのいくつかと出産過程の概要についての時宜を得た助言を記す。

 繁殖牝馬の通常の妊娠期間は320日〜380日間の範囲で、平均338日〜345日間である。妊娠期間は繁殖牝馬それぞれ多様で、同じ繁殖牝馬でも年によってまちまちである。

 妊娠期間が320日よりも短い場合は一般的に早産と考えられ、これらの場合、獣医師による新生児医療が必要となる可能性が高い。

 繁殖牝馬によって、また妊娠のたびにばらつきのある陣痛日が迫る繁殖牝馬の兆候を示すいくつかの体形の変化がある。

 繁殖牝馬に見られる乳房発育と初乳の産生(死活的な抗体を含む極めて重要な最初の母乳)は、胎児の成長と出産時期の信頼できるサインである。多くの繁殖牝馬に見られる乳腺分泌物のカルシウム濃度は、出産の前日か前々日に大幅に上がる。

 多くの繁殖牝馬は、カルシウム濃度が300〜500ppmの間のレベルに達したら、その後間もなく出産する。このことは、繁殖牝馬の乳を調べるために特別に開発したキットで検査することができ、それは現在獣医師を通じて利用することができる。

 繁殖牝馬が出産する牧場に収容されていない場合、出産予定日の1ヵ月前に移動させ、他の牝馬から隔離させるべきである。これは繁殖牝馬を新しい環境に慣れさせ、出産によるストレスが起こる前にその場所特有の免疫を発展させる。

 繁殖牝馬の筋肉を引き締まったままにし、肢と腹部の体液貯留を防ぐために、出産に先立つ一定期間に歩かせ、放牧させる必要がある。

 過去に陰唇再建術が施された繁殖牝馬は外陰の上部が感染症予防のため外科的に縫い合わされているので、出産前、できれば予定日の数週間前にそれを開かなければなない。

 出産を控えて繁殖牝馬が、過剰な量の乳を漏らしているようであれば、これは切迫流産の兆候かもしれず、仔馬が抗体を十分に受け取れない結果を招くかもしれないので、獣医師の助言を求めるべきである。豊富な抗体を含んでいるかを判断するために繁殖牝馬の初乳は出産後に検査されるか、より綿密な診断を行うために仔馬の抗体レベルは誕生6時間以内に免疫グロブリン(必要不可欠な抗体)のレベルを測る血液検査がなされるべきである。

 誕生の際に初乳から十分な抗体の移入が行なわれていない仔馬は、その免疫力を高めるために血漿輸血が必要となるかもしれない。

 有難いことに、出産における問題の発生は統計的に少なく、出産準備で最も重要なことである繁殖牝馬の緻密な管理は、問題が生じるリスクをさらに減少させ、チャンピオンを作り出す夢に生産者を一歩近づける。


出産プロセス―競走馬誕生への3段階
第1段階

 一般的に1〜2時間の収縮兆候から始まる。この期間の間、繁殖牝馬は不安な状態となり、じっとしていられない。繁殖牝馬は疝痛の兆候を示し、自身の腹部を蹴り、側対歩で歩き、横たわっては起き上がり、横腹を見たり噛んだりし、汗を流す。

 盛んに尻尾を挙げ、排尿する。一般的に陣痛の第1段階である。しかし、疝痛である可能性もあり、出産の気配がなくこのような行為が1〜2時間以上に長引く場合は、獣医師に連絡を取る必要がある。

 陣痛のこの段階において、収縮は仔馬を頸管を通じて産道まで送る。繁殖牝馬の外陰に胎膜が見えるようになり、兆候として羊水が出て羊膜嚢が破れたときに第1段階は終了する。


第2段階

 実際の仔馬の排出である。この段階は比較的早くに進み、通常破水の15〜20分で生じる。

 出産に30分以上かかれば、資格ある付き添い者の介入が必要となることを示している。分娩が進んでいるようであれば、ひとまず待って観察する。通常の出産において、繁殖牝馬は何とかして仔馬を出産するのに適切な位置に動かすために、立ち上がり、横たわり何度か転がる。

 通常の仔馬の態勢は飛び込み姿勢に似ており、前肢はまず片方がもう片方のわずかに前を出ており、蹄は下がり、鼻、頭、首、肩そして後躯がそれに続く。もし仔馬の蹄があおむけになっていることに気が付いたら、それらは発達が遅れているか、逆さまになっているので、早急に獣医師を呼ばなければならない。

 仔馬の態勢が適切であることは重要で、もし出産時の態勢に異常があれば、資格のある人の助けが必要である。繁殖牝馬は出産後の数分間は横たわったままになる。


第3段階

 出産後に始まる胎盤が取り除かれる段階である。大半の胎盤は出産の1時間〜3時間で出てくる。3時間経っても胎盤が出てこない場合は獣医師に電話する必要がある。

 胎盤が出てこなければ重大な感染や蹄葉炎などの深刻な問題を引き起こす。知識豊富な人物が完全に取り除かれたか確かめるためと仔馬への問題を示す異常な状態を確認するために胎盤を点検すべきである。

By Tom O’Keeffe

[Racing Post 2014年2月13日「Mares need careful management when delivering future champions」]


上に戻る