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TOPページ > 海外競馬情報 > 競馬変革プロジェクトの動き:入場料無料週間、目標の顧客層を取り込む(イギリス)【開催・運営】
海外競馬情報
2010年06月11日  - No.11 - 1

競馬変革プロジェクトの動き:入場料無料週間、目標の顧客層を取り込む(イギリス)【開催・運営】


 競馬変革プロジェクト(Racing For Change:RFC)は5月3日、無料入場者のおよそ3分の2が新規顧客またはたまにしか来ない顧客だったことから、入場料無料週間は成功だったと述べた。

 そして英国競馬への信任投票において、アンケートをうけた人のうち再び競馬場には来ないと答えた人は1%以下であった。

 この計画に参加した9競馬場それぞれにおいて、およそ100人に対してアンケートがとられたが、この日集計されたデータの最初の分析結果について、 RFCの広報担当理事であるニック・アッテンボロー(Nick Attenborough)氏は“非常に肯定的”と表現した。

 同氏は、「前週にも競馬観戦を行った5万人のうち、4万人をやや上回る人々がこの入場料無料週間を利用し来場したということは、大変励みになります」と語った。

 初期データでは、31%は初めて競馬に来た人で、32%がたまに競馬場に来る人々か競馬から疎遠になっていた人々、つまり年に1〜2回しか来場しない人々であった。

 アッテンボロー氏は、「常連客にサービスすることは非常に良いことですが、もし来場したのが常連客だけであったなら、明らかに入場料無料週間の目的は果たさなかったでしょう。従って、来場者の60%以上が常連客ではなかったことは大変明るい材料です」と語った。

 調査の暫定的結果は、アンケートをうけた人の半数以上がまた必ず競馬場を訪れるだろうと答えているものの、アッテンボロー氏はこの評価の解釈に当たって慎重な姿勢を促した。

 同氏は、「私たちは競馬ファンの反応全体が明らかになるのを待っており、もちろん否定的な反応もいくらかあるでしょう。しかし、慎重にならなければなり ません。人々は禁煙することができるかどうか聞かれた場合、大抵はできるというでしょう。それは、人々は実際よりも肯定的な回答をする傾向にあるからで す」と語った。

 参加した9競馬場は、今後、入場料無料推進の最も重要な第2段階に乗り出し、新規顧客またはたまにしか来ない顧客に対して次回は入場料を支払う顧客として競馬場にくるように働きかけるだろう。

 アッテンボロー氏は、「すべての競馬場が調査結果を共有すると確信していますが、彼らがこの計画から得たであろう最も重要なものは顧客のEメールアドレスでしょう」と述べた。

 同氏は次のように続けた。「これらのEメールアドレスは、今後の競馬開催の販売促進を行うのに活用することができ、極めて重要です。競馬場が潜在的な顧客に個別のサービスを直接提供することを可能にするからです」。

 「入場料無料週間がまた行われるかどうかは定かではありませんが、“無料”という言葉をそう頻繁に使うことはできないでしょう。スーパーマーケットは商 品の価値を下げてしまう“1つ買えば2つ目は無料セール”を展開したためひどい苦境にありますので、“無料”という言葉には慎重にならなければなりませ ん。創造性を発揮し新しい方法で売り込まなければなりません」。

 入場料無料の販売促進は圧倒的な成功を達成したものの、否定的な要素もあった。グッドウッド競馬場は、他の観客席も開放すれば5万人を収容できるにも拘 わらず、1万枚の無料チケットしか配給しなかった。一方セッジフィールド競馬場は“満員御礼”のサインを掲げて、入場しきれない何百人もの競馬ファンに引 き取ってもらわざるを得なかった。

 顧客の取り込みは予想以上であったと述べるアッテンボロー氏は、このことについて次のように語った。「セッジフィールド競馬場が入場を断らざるを得なっ た観客は数百人にすぎず、しかも衛生面と安全性の配慮のうえで行われた措置でした。そして、グッドウッド競馬場は追加で1,000人を無料で入場させまし た」。

 「この経験から、非常に多くの人々が無料の競馬開催に惹かれてやって来ることが分かりました。私たちはこのことを心に留めておく必要があります」。

 ほとんどの競馬開催日の入場料を無料としているトウスター競馬場を含む9競馬場が入場料無料週間に参加した一方で、その週に競馬開催を行った合計29競馬場のうち20競馬場の入場料は有料であった。

 

競馬変革プロジェクト(RFC)入場料無料週間結果
競馬場 2009年入場者数(人) 2010年入場者数(人) 上昇率 次回開催
アスコット 8,257 1万9,215 133% 5月8日
ドンカスター 不明 9,500 不明 5月15日
グッドウッド 8,480 1万3,500 59% 5月6日
ハンティンドン 520 2,537 387% 5月5日
ケンプトン 1,000 2,800 180% 6月2日
ノッティンガム 311 1,600 414% 5月7日
セッジフィールド 1,700 2,828 66% 5月19日
トウスター 2,616 3,360 28% 5月10日
ウォルヴァーハンプトン 495 1,002 102% 5月10日


入場料無料週間

上手くいった点 ◄◄ 構想:すべての参加競馬場は大幅な入場者数増加を報告した。入場料がもともと無料だったトウスター競馬場でさえも増加した。

◄◄ 顧客への再訪の説得:最終結果を打ち出すのは時期尚早だが、競馬場に再び来ることはないと答えた人はアンケートをうけた人のうち1%以下であった。たとえばグッドウッド競馬場では今後開催する入場券が680枚売れた。

◄◄ 競馬初心者への説明:チャンネル4の競馬コメンテーターであるデレク・トンプソン(Derek Thompson)氏は、顧客全員の趣味には合わないかもしれないが、セッジフィールド競馬場とハンティンドン競馬場にやって来た観客に競馬を楽しむため の手助けを行った。一方ケンプトン競馬場とハンティンドン競馬場の職員も、初心者への対応に努めて賞賛を得た。

 


上手くいかなかった点

 

◄◄ 10進法表示オッズ:アスコット競馬場で10進法表示オッズを採用したブックメーカーの1つは、その売上げが80%減少したと見積もった。

◄◄ 入場チケットの制限:セッジフィールド競馬場は、満員となったために300〜500人の競馬ファンを入場させることができず、またグッドウッド競馬場は、無料開催日の3週間前に無料席の割当を決めてしまったことで顧客対応に問題が生じた。

◄◄ 風変わりな販売促進:東ヨーロッパ人とアジア人に対して“競馬は彼らのスポーツではない”と決め付け、市内の一部地域にはチラシを配らないというウォルヴァーハンプトン競馬場の決定は、まったく不適切であった。



 また、アッテンボロー氏は次のように説明した。「私たちはその週に開催のあるすべての競馬場に働きかけたわけではありません。いくつかの競馬場は、 2000ギニーを開催したニューマーケットのように開催内容のために入場料無料にすることができなかったのでしょう。私たちは入場料無料週間の間1日当た り1開催が無料になるように取組んできました」。

 「入場料無料週間に抵抗する競馬場もありましたが、私たちは彼らに圧力を掛けないように注意しました」。

 入場料無料週間は、4月末に実行されたRFCの提案計画のうち最も目立つものであった。アッテンボロー氏はまた、ゼッケンの番号を大きくしたことについても満足の意を示し、入場料無料週間の成功はRFCの競馬近代化への取組みに支持を集めつつあるようだと述べた。

 RFCの取組みはまだ始まったばかりであることを認めた上で、アッテンボロー氏は次のように締めくくった。「現時点で私たちが経験していることは、競馬に関係する人々、つまり騎手、調教師および競馬ファンでRFCを後押しする人々が増加しつつあるということです」。

 「まだなすべきことは沢山あります。RFCの10項目の提案のうち今後実行すべき取り組みがまだ多くありますが、そのうちいくつかは残念ながら常連客を煩わせることになるかもしれません」。

 

By Tom Kerr


[Racing Post 2010年5月4日「RFC says Free Racing scheme hit target audience」]


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