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TOPページ > 海外競馬情報 > フランス場外馬券発売公社、賭事市場開放に向けて万全の備え(フランス)【開催・運営】
海外競馬情報
2009年03月06日  - No.5 - 1

フランス場外馬券発売公社、賭事市場開放に向けて万全の備え(フランス)【開催・運営】


 年頭にあたり、2009年9月に任期満了となるフランス場外馬券発売 公社(Pari Mutuel Urbain: PMU)のベルトラン・ベランギエ(Bertrand Belinguier)会長に、PMUの業績、PMUの店舗網の展開および転換期である2009年の展望について話をうかがった。



2008年を回顧

 

Q (パリテュルフ紙): 2008年の4.8%の成長は、とりわけ競争相手のフランス宝くじ公社(Francaise des Jeux)やカジノを上回る好成績です。粗利益も1.6%増加しました。2008年の業績および特に満足している点は何ですか?
 
A (ベランギエ会長): 9.1%の成長を遂げた2007年に続いて、2008年もさらに充足感に満ちた年でした。2008年は確かにPMU店舗内が全面禁煙になるという想定外の出来事がありました。PMUはここ数年、芳しくない経済状況下でも十分利益を上げています。

  この理由の1つは、店舗網の拡大とサービスの向上にあると思います。2008年にはPMU店舗を600店増設し、現在では1万店を上回っています。そし て、賭事客への払戻率の引き上げも行いました。特にこの施策は好ましい影響を与えました。数年前には69%だった払戻率は、今では75%となっています。 これは私たちの運営費引き下げ努力の賜物です。また、2008年も競馬賭事の特色を示すことが出来ました。それはさまざまな局面で現われています。たとえ ば、競馬賭事の特色に対する競馬場来場者の反応は、フランス宝くじ公社のスピードくじであるラピード(Rapido)の顧客の反応とは異なっています。

  PMUの事業は、740万ユーロ(約9億6200万円)にまで膨れ上がったカンテプリュス(Quinte+ 5連単・5連複 2007年売上げシェア 23%)のキャリーオーバーのおかげで秋の間も安定していました。このキャリーオーバーによる誘引効果は、11月4日の払い戻しによってキャリーオーバー が一旦減少した後も持続しました。カンテプリュスの売上げはとても満足のいくレベルを保ち続けました。

 2008年にはまた、(1) 新しいロゴマークを導入し、(2) 7頭立て以下のレースでの3連単馬券(Trio ordre)の発売を開始し、賭事客の好評を博し、(3) 4月にPMUのインターネットサイトをリニューアルし、(4) 薄暮開催と木曜日の3場開催が成功し、(5) すべてのPMU店舗に設置されている1万6000台の馬券発売機を取替え、(6) 秋の宣伝キャンペーンも奏功しました。それぞれの寄与度を算定することは出来ませんが、すべて結果に結びつきました。

 
Q: それでは期待はずれだったことは何ですか?
 
A: 2007年4月に発売開始した最新馬券カドリオ (Quadrio 2レースを対象にした馬単・馬連)の売上げが低迷していることです。重勝馬券を馬券の商品ラインに加えることが重要だと思いました。期 待に反して賭事客たちの情熱には結びつかなかったようです。しかし、ここでカドリオを終わらせてしまうのは論外です。他の馬券が安定しているので苦戦した という面もあります。いずれにしても、この馬券にも根強いファンがいます。
 
Q: 悪天候がなければ12月はどのような傾向になっていましたか?
 
A: 12月は3開催(うち1開催はカンテプリュス発売 が有り)が中止にならなければ、わずかにプラスとなっていたでしょう。逸失した売上げは1670万ユーロ(約21億7100万円)に相当します。しかし 1.3%増と見積もっていた賭事売上げは1.6%増加し、21億8000万ユーロ(約2834億円)に達しました。この最高の結果は、この年間1%成長し たカンテプリュスの好調を信頼できるものにしました。


インターネットと店舗

 

Q: 2008年にはインターネットサイトを リニューアルし、オンライン賭事売上げは5億4000万ユーロ(約702億円)に達しました。これは2008年売上げの5.8%を占めています。2009 年のオンライン賭事売上げの見込みは如何ですか?週末開催におけるアクセス集中の問題について、状況は如何ですか?またどのような措置を講じますか?
 
A: 特にPMU店舗の多くが閉店している週末に、オンライン賭事売上げは顕著に増加します。例としては、先週日曜日(1月4日)には260万ユーロ(約3億3800万円)がインターネットを通して賭けられました。

 このように大きなニーズがありますので、インターネットサイトの処理能力を速やかに増強することが、当初の予想以上に必要となっています。現在1万8000件の同時アクセスを処理することができ、この数週間で明らかにサービスは改善されました。

  この能力増強に賭事受付処理センターシステムが追いついていることをチェックしなければなりませんでした。実際、システムダウンにつながる大きな故障が生 じないように細心の注意を払いました。2009年には、オンライン賭事売上げが20%増加し、6億8000万ユーロ(約884億円 売上げの7%)に達す ると期待しております。

 
Q: 2008年10月には場内馬券発売公社 (Pari Mutuel Hippodrome: PMH)の約40開催の馬券をインターネットで発売すると発表されました。なぜもっと早く始めなかったのですか?また、この取組みにどのような成果を期待 していますか? 2009年の実施日程と対象の開催はどうなりますか?
 
A: 顧客たちは、地方競馬の好カードに賭事を行えない ことを残念がっていました。インターネットによってこのニーズを満たすことが可能になりました。これは願ってもないことです。対象の開催は競馬協会全国連 合会(Federation Nationale des Societes de Courses)と協議した上で選定します。これまでの成果は、薄暮開催においては顕著です。2009年第1四半期に40あまりの開催を予定しています。
 
Q: 数ヵ月前からインターネット投票によるカンテプリュスのコンビネ(combine ながし)発売単位が半額(1ユーロ)になりました。この措置はどのような効果を生みましたか?この賭けを店舗などに拡大しますか?
 
A: この措置により、インターネット投票によるカンテ プリュス馬券の売上げに占めるのコンビネ馬券の割合は25%から40%に伸びました。これも、顧客ニーズに応える手法です。インターネットの利用によりこ の措置を試みることができました。この春にこの措置を店舗に拡大するつもりです。しかし、他の馬券には拡大しません。

 一部の顧客、すなわちイン ターネット投票の顧客だけを優遇することは論外です。このことは非常に明確ですし、断言できます。2008年に全店舗の馬券発売機を入れ替え、店舗網を前 面に押し出すキャンペーンを展開し、2009年にはさらに400店舗を増設し店舗網の拡大を図ります。これらは、PMUが店舗網の重要性を認識しているか ら実施するのです。企業戦略として、店舗網をないがしろにすることは全く意味をなしません。

 
Q: なぜ、メディア会社であるジェニークルス社(Geny Courses)を共同で買収されたのですか?[訳注: 投資会社のセレンディピティ社(Serendipity)と50%ずつを出資]
 
A: 魅力的な条件で、50%出資するチャンスに恵まれました。ジェニークルス社は品質に定評があります。この買収によってPMUの顧客が利用できる情報がさらに充実します。


2009年は転換期である

 

Q: PMUの2009年予算ベースの売上げと粗利益の見込みを教えてください。
 
A: 売上げは3.2%増、粗利益は2.3%増を見込ん でいます。しかし1月は悪天候から始まりました。これについては、競馬を運営する関係者全員の努力に敬意を表します。それは、競馬場関係者、パリ競馬場技 術社(Groupement Technique des Hippodromes Parisiens)、プレス関係者およびPMU職員です。
 
Q: 今年に新商品は発表されますか?どのような戦略をとりますか?
 
A: 日程面では、土曜日の3開催に加えて薄暮開催に重 心を置きます。PMU開催においてミュルティ馬券(Multi 4連単・4連複、選んだ馬が多ければ多いほど払戻金が少なくなる)発売のレースをできる限 り2回提供するつもりです。新しい馬券の発売はありません。2009年のオンライン馬券の新規購入者数の目標を10万人としています。現在27万人のオン ライン馬券購入者がいますが、そのうち2万人は2008年秋以降の新しい顧客です。最後に、全店舗にPMUの新しいロゴマークを使用します。これは新規顧 客を獲得し、顧客層の若返りを図るために重要なことです。
 
Q: 賭事市場開放に関する法律の政府案がなかなか提出されません。この法案の概要について何かご存じですか?法案の検討過程で2008年夏に白書が発表されました。期待はありますか?
 
A: 私の知っているかぎりでは、法案は2009年1月に最終調整され、閣議決定を経て国会に提出されることになります。今のところいつ国会で審議されるか不明です。政府の目標は従来どおり、2010年初頭から賭事市場を開放することです。

  私たちは、競馬賭事でパリミューチュエル方式が維持されることが前提条件になっていることに満足しています。免許を受けた認定賭事業者がすべて同じ控除率 を適用し、同じ割合で競馬界に資金還元を行うように、所要の準備が進んでいるようです。国庫納付率については、売上げにではなく、粗利益に適用されること を望みます。

 
Q: PMUと競馬団体が全力をあげてパリミューチュエル方式を守るでしょうが、他のスポーツを対象にした賭事を行うつもりはありますか?もし認められるなら、固定オッズ賭事も行いますか?フランス宝くじ公社のような他の賭事業者との事業提携は考えられますか?
 
A: PMUは企業として予測できるすべての出来事に備 え、株主である競馬団体にさまざまな選択肢を示さなければなりません。現在競馬団体と選択肢について全面的な協議を行っています。そのうえでPMUが決定 を下します。戦略はまだ決定されていませんが、数ヵ月以内に決定することが望まれます。未定の部分が多いので、これ以上お話しするのは控えさせていただき ます。
 
Q: シュヴァルフランセ(Cheval Francais:フランス速歩競走協会)の理事会で、エキディア(Equidia)の制作費が増え続けていると指摘されました。この競馬チャンネルの将 来をどのようにお考えですか?提供情報が増えている中、予算の肥大化をどのように抑制しますか?競馬映像に関するPMUの方針は如何ですか?
 
A: 映像権は競馬団体が所有し、マルチメディアテレビ 局はPMUが運営しています。執行委員会が、エキディアの経営方針を定め、投資を決定しています。たとえエキディアが成長傾向にあろうと、すべての出費に 注意を払っています。エキディアの費用とマルチメディアテレビ局の費用はPMUにとって妥当で負担可能な範囲内にあります。このマルチメディアテレビ局は 競馬の存在と発展に関わる切り札です。
 
Q: 2009年のPMUの運営費率は0.12ポイント上昇しているようですが、この上昇分は、どのような目的のために使うのですか?
 
A: PMUの運営費率は10年ほど前には7%だったの が2008年には5.16%まで下がりました。この減少は好評を得ています。もし賭事市場開放の準備をする必要がなければ、2009年は5.11%にとど まったでしょう。しかし、2009年は転換期であり、インターネット馬券の新規顧客を獲得するための投資を拡大するのに適した時期だと思います。この運営 費率0.12ポイントは約1000万ユーロ(約13億円)に相当します。

 比較してみると、賭事売上高の15〜30%をマーケティングに充てている 賭事業者もいるのに、PMUのマーケティング費は僅かに2.3%です!ちなみに、PMUはほんの数年前には従業員2000人で売上高が50億ユーロ(約 6500億円)でしたが、現在では1400人で92億6000万ユーロ(約1兆2038億円)を売り上げています。

 大企業の中には賭事市場開放を見込んだ投資を行っているものもあります。PMUの追加的な投資は無益なものでも、過大なものでもありません。

 
Q: インターネット賭事は伝統的な店舗に比べて運営費率が低いので、インターネット賭事の控除率を下げるべきではありませんか?
 
A: 妥当ではないと思います。なぜなら、どのような賭 事媒体を使っても控除率はすべての賭事客にとって同じでなければならないというパリミューチュエル方式に問題を生じさせるからです。すべての賭事媒体を顧 客たちのために最善を尽くして運営するのがPMUの方針です。インターネットがより効率良く利益をもたらし、店舗網は費用が高いと考えるべきではありませ ん。それらを一体として控除率を決めるのが最善です。


確認された9月の退職

 

Q: あなたの退職についてはいろいろ取沙汰されています。退職の準備は進んでいますか、後継者についての考えはありますか?
 
A: 私は2005年に各競馬団体の会長に、今回の任期を最後に退任すると明言しました。

  PMUの会長となって12年経ちます。しかるべき時期に交代するのが望ましいと考えています。役職に長くとどまりすぎる人々を多く見てきましたので、同じ 状況に陥らないよう自戒しております。私は9月に任期満了となりますが、そのような次第で後継者にはできる限り良好な状況で会長職を譲りたいと考えていま す。

 後継者候補には興味深い方が多くいらっしゃいます。これは素晴らしいことですし、PMUが関心を持たれていることの証拠です。交代は順調に進むと思います。


By Francois Hallope
(1ユーロ=約130円)


[Paris Turf 2009年1月11日「《Le PMU doit se preparer a toutes les eventualites》」]


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