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TOPページ > 海外競馬情報 > 競馬は不況から立ち直るという報告(イギリス)【開催・運営】
海外競馬情報
2009年10月30日  - No.21 - 3

競馬は不況から立ち直るという報告(イギリス)【開催・運営】


 BHA(英国競馬統轄機構)が9月29日に公表した経済不況の影響に 関する最新の調査報告書には、「英国競馬を支えているのは、競馬に熱い思いをかけ、競馬を第一に考える人々である。彼らの情熱と意欲は、競馬を不況の影響 から短期間で立ち直らせる最大の力になるだろう」という記述がある。

 調査を陣頭指揮したのは、デロイト社(Deloitte コンサルタント会社)の共同経営者(スポーツ分野を担当)のダン・ジョーンズ(Dan Jones)氏である。同氏は、「経済が不況から回復さえすれば、競馬には素早く立ち直る力があります」と断言した。

 今回の調査を行ったのはジョーンズ氏の率いる調査チームである(2005年にも同様の調査を行った)。同氏は、「競馬は世界的な経済不況の影響と無縁ではいられませんが、影響からの回復力は明るい材料です」と付け足した。

 同氏は、「競馬固有の長所は何と言っても、競馬従事者と熱心な競馬ファンの情熱と意欲です」と語った。

 調査報告書は、2008年における英国競馬の経済効果について、(1) 総消費額(中核的消費、競馬場外の消費および二次的消費の合計) を33億9000万ポンド(約5763億円)[2005年は28億6000万ポンド(約4862億円)]、(2) 総投資額を3億1700万ポンド(約538億9000万円)、(3) これらを合計した総合的経済効果を37億ポンド(約6290億円)[2005年は34億ポンド(約5780億円)]と評価した。

 ジョーンズ氏は、今年は多くの指標値(特に企業の交際費とスポンサー支出)が低減しそうであると指摘する一方、その他の指標値は競馬が経済不況の影響から力強く立ち直る可能性があることを示していると強気の姿勢を示し、次のように述べた。

 「馬主と生産者は課題を抱えていますが、競馬場の入場者数は全く良好な水準を保っており、放送権料収入は増加しつつあります」。

 「経済不況の影響の1つは“質の高いものへの移行”であり、顧客はトップクラスのイベントにますます集中するようになりました。競馬の強みは、それに該当するイベントが多数あることです。2009年の大きなフェスティバル開催への入場者数は高い水準を維持しています」。

 「主要な課題は、競馬番組の価値をさらに高める方法を見つけることであり、それはレーシングエンタープライズ社(Racing Enterprises Ltd.)が進めている広範囲な競馬ブランド再生化事業の1つとなるでしょう」。

 ジョーンズ氏は、企業からのスポンサー料収入に関しては危機感を持っていると認めたが、「それでも、競馬のスポンサー料収入は他のスポーツと比べて思いのほか金額が少ないので、まだ大きなチャンスがあります」と述べた。

 これらの比較に関して、BHAのCEOであるニック・カワード(Nic Coward)氏は、「報告の結論の1つは、現代を代表する商業・社会現象であるサッカーの次に、大差をつけられてはいるが、競馬は国内で第2のスポーツ という地位を維持しているという事実です。この “目を見張るべき”事実についてもっと深く考えるべきです」と述べた。

 

2008年英国競馬の経済効果
総消費額 £3.39bn(約5763億円)
中核的消費 £1.05bn(約1785億円)
租税納付額 £325m(約552億5000万円)
競馬産業の直接雇用(正規職員換算) 1万8600人
英国競馬を対象とした賭事業者の総収入 £1.05bn(約1785億円)
現役馬の平均在厩頭数 1万5349頭
馬主の数 9539人
競馬場入場者総数 570万人

 

経済的効果(3年前のとの比較)
  2005年 2008年
中核的消費(A) £870m(約1479億円) £1046m(約1778億2000万円)
入場料・スポンサー料等 £262m(約445億4000万円) £361m(約613億7000万円)
放送権料 £88m(約149億6000万円) £104m(約176億8000万円)
賦課金 £103m(約175億1000万円) £99m(約168億3000万円)
馬主負担(預託料等−賞金) £200m(約340億円) £275m(約467億5000万円)
競走馬購入 £217m(約368億9000万円) £207m(約351億9000万円)
競馬場外の消費(B)(注) £180m(約306億円) £222m(約377億4000万円)
二次的消費(C) £1806m(約3070億2000万円) £2125m(約3612億5000万円)
企業間取引 £851m(約1446億7000万円) £1002m(約1703億4000万円)
消費者 £955m(約1623億5000万円) £1123m(約1909億1000万円)
総消費額(A+B+C) £2856m(約4855億2000万円) £3393m(約5768億1000万円)
総投資額(D) £565m(約960億5000万円) £317m(約538億9000万円)
総合的経済効果(A+B+C+D) £3421m(約5815億7000万円) £3710m(約6307億円)

 (注)競馬場外の消費・・・競馬場来場者の交通・宿泊、飲食、情報紙への支出
 出典元:デトロイト社
 単位:bnは10億ポンド、mは百万ポンド

 また同氏は次のように付言した。「この報告は競馬の成果を誇示するものではありません。しかし、競馬関係者は、競馬をめぐる状況について、特にそれによって生活が影響を受ける人々がいることを、もっと声を大にして言うべきです」。

 「競馬は英国社会の一部であり、様々な地域社会や団体に対する貢献は測り知れません。経済不況期ではありますが、私たちには訴えるべきことが沢山あります」。

 カワード氏は、馬主の役割り(競馬にとって最大の投資者)の重要性をとりわけ強調した。ちなみに馬主の赤字額(訳注:馬購入費と預託料等の合計から馬主 賞金を差し引いた額)は2008年に4億3000万ポンド(約731億円)を越えている。同氏は、「馬主支出の多くは農村地域経済に直接還元され、また馬 主支出の競馬関連産業への経済効果は数千万ポンドと推計されています」と語った。

 

(1ポンド=約170円)
By Howard Wright


[Racing Post 2009年9月30日「Racing ‘will bounce back from recession’」]


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