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TOPページ > 海外競馬情報 > 馬のカイロプラクティック(アメリカ)【その他】
海外競馬情報
2009年09月04日  - No.17 - 4

馬のカイロプラクティック(アメリカ)【その他】


 エイミー・ロック(Amy Rock D.C., C.V.C.P)博士は、マニュアル(手技)療法とアクティヴェーター(器具)療法の両方を行うたった1人の認定家畜カイロプラクターとして、レキシントンの競馬サークルにおいて特別な存在である。

 カイロプラクティックは、多くの人々が人間にのみ適用されるものと信じている一方で、この数十年間に犬、猫および馬に対して、脊髄の問題やメタボリックの症状の治療・予防に活用され成功を収めている。

 ロック博士は、「人間に効果があるのですから、競走馬に対しても同様の効果があるはずです」と述べた。

 馬へのカイロプラクティックは、整形外科的触診、ツボ療法およびレーザー光線治療の補助により、脊柱と神経系の調整に役立つ。ロック博士の治療法(同博 士は問題の原因を究める治療法と言っている)を適用すると、生物体の機能を回復させることができる。同博士は、馬体の一部だけを治療することを避け、馬体 全体を治療すると述べた。

 ロック博士は、「私独自の得意分野である馬のカイロプラクティックは、バイオメカニクス(生物医学)および神経学の面から問題の全体をとらえて、馬の総体的な治療をするのに役立ちます」と語った。

 ロック博士はセリに上場される馬から現役馬、引退馬、繁殖馬にいたるすべての年齢の馬を治療している。注目に値する患畜の1頭にはG1勝馬ブラスハット(Brass Hat)もいる。

 同博士は、「治療した馬がセリで高値をつけられたり、G1勝馬になったりすると、ワクワクします。治療した馬には、現役競走馬であろうが牧場にいる馬であろうが、すべて強い関心を持っています。これが何よりも大切です」と語った。


2つの療法

 ロック博士は、患畜には一般的にカイロプラクティックとレーザー光線のうちどちらか1つの療法を用いると述べた。

 同博士の行うカイロプラクティック療法は、(1) 手技による矯正および (2) 特別の問題部分に的確な力を与えるための器具を用いる矯正である(アクティヴェーター療法として知られる)。レーザー光線療法では、米国食品医薬品局 (United States Food and Drug Administration)により許可されている第3A類のレーザー光線治療により外科処置、骨の障害、腱の障害、火傷あるいは怪我から回復しつつあ る馬を治療する。

 同博士は、「すべての馬は個性的であり、治療効果にバラツキがあります。それぞれ違った反応を示します」と述べた。

 人間に対するカイロプラクティックの場合のように、ロック博士は望ましい成果を出すために継続した微調整を行う一方で、予防的ケアも勧めている。予防的ケアは一般的に、故障を発生した場合の治療期間を最小限にすることが出来る。

 ロック博士はしばしば自身の勤労意欲を、ジェフ・スペンサー(Jeff Spencer)氏のそれと比較する。スペンサー氏は、サイクリストのランス・アームストロング(Lance Armstrong)選手と同選手のツール・ド・フランス(Tour de France)のチームメイトを7年間担当したカイロプラクターである。23日間のツール・ド・フランスのレースの間、サイクリストたちは1日3回同氏の 治療(腕の骨折あるいは脳震盪を除く)を受けたことで、背中、膝、腰、首の故障に悩まされることはなかった。スペンサー氏がカイロプラクティックを行わな かった2006年には、アームストロング選手が属するディスカバリー・チャンネル・チーム(Discovery Channel Team)は数年来で最も多くの故障に悩まされたと伝えられている。

 ロック博士はまた、継続的に矯正を施すことの重要性を強調しており、馬専門の獣医師、鍼師および装蹄師とともに取組むことを好んでいる。

 同博士は、「簡単な治療だけでは手遅れの症例を取り扱うことが多いのですが、問題を解決するには、まずそれを予防しなければなりません」と語った。


ホースマンとしての経歴

 ロック博士は、アメリカン・サドルホース(乗馬)に乗り競技会に参加する熟達したホースマンである。彼女はケンタッキー州マンフォードビルに育ち、両親 のブラウニー&クロディーヌ・ロック(Brownie & Claudine Rock)夫妻が経営するダブルR牧場(Double R Farms)を手伝ってきた。彼女はその後、サラブレッド馬主にもなった。

 ハートカントリーにあるダブルR牧場は188エーカー(75.2 ha)の牧場であり、ルイビルから南に1時間の所にある。ダブルR牧場は1983年からアメリカン・サドルホースを生産し、1999年からの主要調教師で あるウィリアム・“バフ”・ブラッドリー(William “Buff” Bradley)氏とともにサラブレッドも生産するようになった。

 ロック博士は、「両親は常に私の職業選択を応援してくれました。彼らは私に真面目で強靭な勤労意欲を教え込みました。父は今年の6月7日に亡くなりまし たが、私がカイロプラクターとして働き、レースや乗馬大会に参加し夢を叶えたのを見届けてくれたことに大変満足しています」と語った。

 西ケンタッキー大学を生物学の学位を取得して卒業したロック博士は、カイロプラクティック医師になるために1999年にテキサス州カイロプラクティッ ク・カレッジに通った。彼女はその後、獣医カイロプラクターの免許を取得した。この免許により米国の50州において診療をすることが許される。馬に対する 治療を行うようになるまでに、ロック博士は主に人間に対する治療を行っていた。現在彼女は週に5人の人間の患者も治療している。それらの患者の多くは、彼 女が治療を行う馬の所有者である。

 ロック博士は自身の治療の成果に満足しているが、それだけでなく、「馬を治療するために私をシカゴまで招いてくれる顧客もいます。これはちょっとした休暇です」と馬治療に付随する役得にも満足している。

 

By Whitney Harrod


[Thoroughbred Times 2009年8月1日「Not just for humans」]


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