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TOPページ > 海外競馬情報 > 賭博法に関して欧州裁判所が新たな裁定を下す(欧州)【開催・運営】
海外競馬情報
2007年04月20日  - No.8 - 2

賭博法に関して欧州裁判所が新たな裁定を下す(欧州)【開催・運営】



概要

 欧州司法裁判所(European Court of Justice: ECJ)の3月6日の裁定は、欧州連合(EU)の欧州域内市場法とEU加盟各国の国内法の整合性に関し、新たな解釈を示すものであった。この裁定は、加盟国における従来からの賭博(gambling)と賭事(betting)に関する独占政策を是認するものである。裁定の内容は、次のとおりである。

 

  • EU法と加盟各国の国内法の整合性があることを確認した。
  • 制限的な制度を正当とする理由づけに新たな理由を追加した。
  • 独占政策であっても、宣伝広告や市場開拓あるいは新たな商品を導入できることを認めた。
ただし、ECJはこれまでの判決と同様に、1.制限的ルールはそれが対象とする問題に照らしてバランスのとれたものでなければならない。2.しかし、争点となったイタリア法は詐欺の危険を抑制するためとして、賭博免許応札会社を不当に排除しており、バランスがとれていない。

と強調した。

 ECJの判決は、賭博に関する国内の統轄権の正当性を支持しているため、国際競馬統轄機関連盟はこの判決を歓迎する。

背景

 ECJは、欧州連合法(European Union Legislation: EU法)を解釈する裁判所である。ECJの裁定は国内裁判所(法解釈を照会した裁判所)が審理している事件に対し直接適用することはできないが、国内裁判所の審理の指針として機能している。すなわち、イタリアの裁判所は「プラカニカ事件(Placanica Case)」において、賭博免許に関するイタリアの入札手続の合法性を判断するため、ECJに対してEU法の解釈を照会していた。3月6日のECJの裁定はEU法の解釈を示すものであり、これによりイタリア裁判所はプラカニカ事件に関してこの解釈にもとづく判決を下さなければならなくなった。

プラカニカ事件

 プラカニカ氏(Mr. Placanica)は、イタリア住民から賭事の申し込みを受け付けて、イギリスのスタンリーベット・インターナショナル社に取り次ぐイタリアの業者である。イタリア当局は、プラカニカ氏が免許を受けずに賭博営業をしたとして逮捕した。同氏は、賭博免許の取得に関するイタリアの入札規則は、スタンリーベット・インターナショナル社のような応札会社を締め出しているため、違法であると主張している。

ECJ裁定の主な内容

  • 欧州連合加盟国は、制限的賭博政策を維持することを認められる。
  • 賭事サービスの提供を合法的に制限するための理由として現在のECJの判例法によって確認されているのは、消費者保護、詐欺と賭事に金銭を浪費させる誘引の防止および公の秩序を守る一般的な必要性である。
  • 国内法制担当者は、消費者保護と公の秩序維持のために何が必要であるかを決定する裁量権を有している。この裁量権は、道徳的、宗教的または文化的要素ばかりでなく、賭事と博戯(gaming)に関係する個人および社会に対するモラル・経済的に有害な影響に限定される。
  • 制限的制度は、それが賭博機会を軽減させることを目的とする場合に正当化される。これは、免許制度を通じて賭博業者の数を制限することに より合法的に達成することができる。しかし、この制限は、首尾一貫しかつ系統的な方法で賭博機会を確実に減少させるものでなければならない。
  • 3月6日下した裁定によって、ECJは加盟各国の賭博制限が正当とされる理由として、新たに「賭事と博戯を管理制度の下で行わせることにより、犯罪または詐欺の目的で賭事・博戯活動が行われることを防止すること」を認めた。
  • 加えて、ECJは他の新たな重要な裁定を下した。
    • 「賭事・博戯分野における管理しつつ拡大する政策は、プレーヤーを秘密で行われる賭事と博戯−したがって禁止される活動−から引き離し、公認されかつ規制される活動へ導く目的と完全に整合させることが可能である。」
    • 「この目的を達成するため、公認賭博業者は独占の代償として信頼性があり、同時に魅力的でなければならない。」
    • 「これには、広範囲な賭博の提供、一定規模での宣伝広告および新たな配信技術の利用を必要とすることがある。」
  • このような状況において、免許制度は賭事・博戯活動が犯罪または詐欺の目的に利用されるのを防止するため、賭博業者が管理されるようにする実効的なメカニズムとなることができる。
  • 賭事・博戯の分野で活動する業者の数の制限が、イタリア政府が根拠とする国内法の目的(すなわち犯罪または詐欺の目的のためにこの分野における活動の利用を防止する目的)に真に寄与するかどうかを決定するのは付託裁判所(イタリア裁判所)の責任である。
  • 入札募集に適用されるイタリアのルールは、応札会社にとって同国における賭事・博戯市場の免許を取得することを実際上不可能にしており、営業地選択の自由に対する制限を構成する。ECJは、このような排除は、賭事・博戯の分野で活動する業者が犯罪または詐欺活動に巻き込まれるのを防止する目的を達成するために必要な措置の程度を超えていると裁定した。

i賭博(gambling)とは賭事(betting)とプレーヤーが勝ち負けに直接関与する博戯(gaming)の総称。

By Marurits Bruggink

[International Federation of Horseracing Authorities 2007年3月6日「European Court gives further clarification on gambling law」]


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