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海外競馬情報
2007年09月21日  - No.18 - 4

グレード競走委員会、薬物に関する取り決めを強化(アメリカ)【獣医・診療】


 アメリカ・グレード競走委員会(American Graded Stakes Committee:AGSC)は、今年前半に北中米競馬委員協会(Association of Racing Commissioners International:RCI)が採択した規範ルールを受け入れて、2008年の全グレード競走の薬物に関する取り決めに新たに4つのアナボリック・ステロイドを追加した。

 RCIが4月に追加したアナボリック・ステロイドとは、ボルデノン(boldenone)、ナンドロロン(nandrolone)、 スタノゾロール(stanozolol)、テストステロン(testosterone)である。これらはレース前30日以内の投与が禁止された。

 AGSCの事務局長アンディ・シュヴァイガルド(Andy Schweigardt)氏は、「2005年のグレード競走に出走した競走馬30頭の調査報告を読んでから、私たちは追加に踏み切りました。半数以上の馬から1種類のステロイドが検出され、2種類検出されたものも数頭いました」と述べた。

 現在、アイオワ州とヴァージニア州だけがステロイドを禁止しており、その薬物検査を行っている。シュヴァイガルド氏は、「この4つのステロイドを追加したことで、年末までにほかの州でもこの規範ルールが採択されることを期待しています」と語った。

 競馬の殿堂入りを果たしているボビー・フランケル(Bobby Frankel)調教師は、ニューヨーク・デイリーニュース(NY Daily News)紙に、「ステロイドの禁止に賛成しています。私はこれらのステロイドを使用したことはありません。他の調教師は使用しています」と述べた。

 AGSCは、競走のグレードを保持するために、すでにこのステロイド以外にも79種の薬物検査、任意として61種の薬物に対して検査を要請している。

By Jeff Lowe

[Thoroughbred Times 2007年8月11日「Graded stakes committee adds steroids to protocol」]


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