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海外競馬ニュース
2018年08月09日  - No.30 - 2

ゴドルフィンの購買馬がオーストラリアの最初のステークス優勝産駒に(フランス)[生産]


 ゴドルフィンは長年、クールモアの種牡馬の産駒を購買しないという方針を取ってきた。しかし昨年その方針を転換して購買したビヨンドリーズン(Beyond Reason 父オーストラリア)がシックスパーフェクションズ賞(G3 7月28日 ドーヴィル競馬場)を制したことで、特筆すべき成功をもたらした。

 皮肉なことに、ビヨンドリーズンはゴドルフィンのブルーの勝負服を背負って、クールモアの英愛ダービー優勝馬オーストラリア(Australia 父ガリレオ)にとって初めてのステークス優勝産駒となった。オーストラリアの初年度産駒は今年デビューし始めている。

 昨年のタタソールズ社10月1歳セール・ブック1で、ラバブラッドストック社(Rabbah Bloodstock 訳注:2006年にUAE首相のマクトゥーム殿下によって設立された)は、パジェットブラッドストック社(Paget Bloodstock)が生産した牝馬ビヨンドリーズンを37万ギニー(約5,633万円)で購買した。同馬はケンプトン競馬場でデビュー戦を制し、6月にはチェシャムS(L ロイヤルアスコット開催)で4着となった。

 シックスパーフェクションズ賞(1400m)で、3番手の好位置でレースを進めたビヨンドリーズンはすさまじい戦いぶりを見せた。まずは1番人気のスピリットオブブリタニー(Spirit Of Brittany)を抜き去り、決然と挑戦してきたドヴァン(Devant 最終的に2着)を撃退した。

 血統面でも、ビヨンドリーズンは距離を延ばして良化していくことが期待されるだろう。父オーストラリアが中距離で優秀な成績を収めただけではなく、母ノーエクスプレイニング(No Explaining 父アザムール)も2400mのG3競走を制しているからだ。

 ゴドルフィンは、昨年のタタソールズ社10月1歳セールでクールモアの種牡馬の産駒を総額600万ギニー(約9億1,350万円)以上で購買した。その中には、最高価格馬となったガリレオの牝駒グロアム(Gloam 母はBCフィリー&メアターフ優勝馬のダンク)が含まれていた。

 ゴドルフィンはゴフス社オービーセールでも、バリーリンチスタッド(Ballylinch Stud)が上場したガリレオ牝駒(母ラムールドマヴィ)を120万ユーロ(約1億5,600万円)で購買した。この馬は同セールにおいて2番目の高価格馬となった。

 もっともゴドルフィンは今年、今回のビヨンドリーズンの優勝よりも前に、ガリレオを父とする種牡馬の産駒による一層印象的な勝利を挙げている。それは、ニューアプローチ牡駒のマサー(Masar)が夏の初めに達成した英ダービー(G1)優勝である。

By Mark Scully

(1ポンド=約145円、1ユーロ=約130円)

[Racing Post 2018年7月29日「Godolphin filly gives Coolmore's Australia first Group winner」]


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