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海外競馬ニュース
2018年05月31日  - No.20 - 2

フォスラス競馬場、アリーナレーシング社が購買(イギリス)[開催・運営]


 ダイ・ウォルターズ(Dai Walters)氏は、露天掘りの炭鉱の跡地を人気のフォスラス競馬場に変身させたが、もはやその所有者ではなくなった。希望する競馬開催日数を確保できないために、ウェールズ地方カーマーゼンシャーにあるこの競馬場を英国最大の競馬グループであるアリーナレーシング社(Arena Racing Company:ARC)に売却することに同意したのだ。

 2009年にオープンしたフォスラス競馬場は、障害と平地のレースを施行してきた。すでにARCの管理体制の下で運営されていたが、今やARCが所有する16競馬場の1つとなった。

 ウォルターズ氏はこう語った。「フォスラス競馬場の創設と運営に関わってきたことを誇りに思います。今後は名誉会長として、この競馬場のさらなる発展を支援し続けるつもりです」。

 「10年間フォスラス競馬場を所有してきました。しかし、ARCは他の所有競馬場と調整できるので、より多くの開催日数を確保できます。私たちは年間18日~20日しか開催できず、そのためにスタッフを雇い続けるのは、あまり経済的ではありませんでした」。

 「私はこの結果に大変満足しており、ARCが成果を挙げることを望んでいます。私たちはフォスラス競馬場の創設者ですので、できるかぎり彼らを支援して行くつもりです。売却せざるをえなかったわけではありませんが、開催日数をあまり獲得できませんでした」。

 「ARCはこれまで他の競馬場の運営で得た専門知識を通じて、フォスラス競馬場の事業を拡大していくでしょう。大規模なコンサートを開催するなど、競馬以外のイベントを提供することもできます」。

 フォスラス競馬場は、英国における80年ぶりの新設競馬場として2009年にオープンした。2018年の開催日数は19日(平地6日、障害13日)。その中には10月のウェルシュチャンピオンハードルや復活祭の時期に開催されるウエストウェールズナショナルなどがある。

 ARCのCEOマーティン・クラッダス(Martin Cruddace)氏はこう語った。「フォスラス競馬場がARCの所有競馬場となり、ダイ・ウォルターズ氏が名誉会長として今後もこの競馬場の発展を支援してくれることを嬉しく思います」。

 「各競馬場は、増大する経費、そしてメディア権についての先行きの不確実性といった問題に直面しています。事業規模はこれまでになく重要となっていると考えます。それと同時に、弊社は事業を拡大することで関係者の満足度を高め続けるために、引き続きホースマンと密接に意見を交換し合うつもりです」。

 ウォルターズ氏はこう付言した。「フォスラス競馬場は、ウェールズ地方の競馬界がその卓越性を示すための舞台となってきました。また、人々がウエストウェールズのこの美しい地域を訪れるきっかけともなっていました。さらにフォスラス競馬場はこの地域において、雇用を創出して経済を後押ししてきました。2017年には、2009年のオープン以来で最多の入場者数を記録しました。フォスラス競馬場は、ワクワクするような新しい時代を迎えることになるでしょう。多くのチャンスを手にすることができるはずです」。

By Jon Lees

[Racing Post 2018年5月21日「Ffos Las under new ownership after Arc buys Welsh track from Dai Walters」]


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