TOPページ > 海外競馬ニュース > パディパワー・ベットフェア社、米国TVG社の好調を報告(アメリカ)[開催・運営]
海外競馬ニュース
2018年03月15日  - No.10 - 4

パディパワー・ベットフェア社、米国TVG社の好調を報告(アメリカ)[開催・運営]


 ロンドンに本社を置くパディパワー・ベットフェア社(Paddy Power Betfair:PPB)は2017年収益報告において、同社が所有する米国拠点のオンライン会員制賭事運営会社TVG社からの収益が15%増加したと伝えた。そして、TVG社の成長はPPBの米国部門に調整後利益400万ポンド(約6億円)をもたらし、ニュージャージー州の"ベットフェア・オンラインカジノ"も利益を出したと報告した。

 PPBは、プロモーション(販売促進)と競争がTVG社の実りある年の原動力となったと述べた。TVG社は全米4,500万世帯へ向けて競馬チャンネルを運営している。

 PPBは、「賭事商品とマーケティングへの継続的な投資が功を奏して、TVG社の増収は達成されました。その投資には、米国競馬市場で提供を開始した"マネーバックスペシャル(money-back special)"や、無料で楽しめるユニークな"TVGスーパー8コンテスト(TVG Super 8 Contest)"などが含まれます」と語った。

・マネーバックスペシャル... TVG指定レースで選んだ馬が2着か3着であっても単勝オッズの払戻金が得られる賭事。

・TVGスーパー8コンテスト...TVG指定8レースの全勝馬を的中させれば10万ドル(約1,050万円)が獲得できる賭事。エントリー無料。

 一方で、2017年5月に買収したファンタジースポーツ運営会社"DRAFT"、そして2016年5月にニュージャージー州で運営を開始した"ベットフェアエクスチェンジ賭事基盤"でいずれも損失を出したと、PPBは報告した。しかし、損失額約20万8,000ドル(約2,184万円)は、立上げ費用の一部であり、2018年も同様の業績が見込まれると述べた。

 PPBは、TVG社とオンラインカジノの成長が継続することを期待している。同時に、エクスチェンジ賭事基盤(特にニュージャージー以外の州で運営が開始された場合)とファンタジースポーツ賭事基盤に多くの可能性を見出している。PPBは、米国がスポーツ賭事に関する制限を解除すればすべての事業が確固たる地位を築くと示唆する。早ければ3月に下されるかもしれない最高裁判所の判決は、スポーツ賭事拡大への道を切り開くだろう。

 PPBはこう報告した。「私たちの現行のビジネスはそれ自体に魅力がありますが、前向きなルール変更が実施され、それが米国のスポーツ賭事市場開放に繋がれば、PPBは一層強固な立場を得られるでしょう。それを踏まえて、米国市場に進出するための適切な方法を検討しています」。

 英国と豪州でも事業を行うPPBの全体の営業利益は、3億9,200万ポンド(約588億円)に上る(対前年比19%増)。

 パディパワー・ベットフェア社のCEOピーター・ジャクソン(Peter Jackson)氏はこう語った。「私たちの事業規模、顧客への良質な賭事商品の提供、好調な収支は、英国・豪州・米国で規制や税制が変更される前でも、弊社が良い状況にあることを示しています。"効率的かつ責任ある事業運営"という弊社の強みは、長期にわたって株主に還元できるビジネスの構築を可能にします」。

By Frank Angst

(1ポンド=約150円、1ドル=約105円)

[Racing Post 2018年3月8日「Paddy Power Betfair Reports Profitable Year for TVG」]


上に戻る