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2017年02月16日  - No.7 - 2

G1を5勝したフェイムアンドグローリー、心臓発作で死亡(アイルランド)[生産]


 卓越した競走馬で将来有望な若い種牡馬であったフェイムアンドグローリー(Fame And Glory)は2月13日、クールモアのグランジスタッド(Grange Stud コーク州ファーモイ)において種付中に心臓発作と思われる症状で死亡した。

 フェイムアンドグローリー(11歳 父モンジュー)は、実りある競走生活を終えた後、2013年からグランジスタッドで供用され、5年目の種付シーズンを迎えていた。

 スタッドマネージャーのアルバート・シャーウッド(Albert Sherwood)氏はこう語った。「偉大な馬でしたので非常に残念です。良質な産駒を出していることから、大きな成功を収める種牡馬の素質を持っていると考えていました」。

 フェイムアンドグローリーは通算成績26戦14勝で引退した。現役時代はエイダン・オブライエン(Aidan O'Brien)調教師に管理され、クールモアパートナーズとフィトリ・ヘイ(Fitri Hay)氏に所有された。ヘイ氏は5歳シーズン初めに同馬の馬主となった。

 同馬の競走成績にはG1・5勝が含まれており、これらの勝利は2歳~5歳の毎シーズン挙げられたことで印象深いものとなった。

 最初のG1優勝は、クリテリウムドサンクルー(G1)で挙げられた。その後、2009年愛ダービー(G1)でゴールデンスウォード(Golden Sword)を5馬身差で下して優勝した。

 さらに4歳シーズンにおいて、タタソールズゴールドカップ(G1)でリチャージ(Recharge)を軽々と7馬身差で破り、さらにコロネーションカップ(G1)でトップクラスの牝馬サリスカ(Sariska)を下して、そのキャリアにG1・2勝を加えた。

 最後のG1勝利となったのは、ジェイミー・スペンサー(Jamie Spencer)騎手を背に威厳ある走りぶりで挙げた2011年ゴールドカップ(G1 ロイヤルアスコット開催)優勝である。

 フェイムアンドグローリーの初年度産駒はまだ3歳であり、同馬は種牡馬としての真価を見せる機会を逸してしまった。しかし、同馬が障害馬の生産者の間で人気を博していたことを考えれば、種牡馬ランキングで上位に入るのは確実であるように思われる。

 同馬の過去3シーズンの種付頭数は263頭、346頭、243頭であった。

 ターミガンブラッドストック社(Ptarmigan Bloodstock)とカースティン・ロージング(Kirsten Rausing)氏により生産されたフェイムアンドグローリーの種牡馬としての信頼性はその血統によって高められている。同馬は障害競走でも種牡馬として大きな影響を与えている偉大なモンジュー(Montjeu)を父とし、G3・3着内馬グリャダ(Gryada 父シャーリーハイツ)を母とする。

 同馬は2015年最優秀3歳牝馬レガティッシモ(Legatissimo)の母ヤミーマミー(Yummy Mummy)の全弟である。また近親に、G1馬ゴンバルダ(Gonbarda)とその仔でチャンピオンマイラーのファー(Farhh)がいる。

By James Thomas

[Racing Post 2017年2月13日「Five-time Group 1 winner dies of suspected heart attack」]


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