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2017年06月01日  - No.21 - 2

優秀なマイラーのソロウが引退(フランス)[その他]


 フレディ・ヘッド(Freddy Head)調教師と馬主のヴェルテメール兄弟(Wertheimer brothers)は、2015年にG1・5勝を果たした優秀なマイラーのソロウ(Solow)を引退させた。

 芦毛のソロウ(父シングスピール)は、2016年3月にシャンティイ競馬場でマイル戦を制した。しかし、その後ドバイターフ(G1)連覇に向けて調教しているときに脚部に故障を発症し、二度と出走しなかった。

 ソロウはこの春、クイーンアンS(G1 ロイヤルアスコット開催)に向けて順調に調教を積んでいると伝えられていた。しかし、ヴェルテメール兄弟のレーシングマネージャーであるピエール-イヴ・ビュロー(Pierre-Yves Bureau)氏は5月22日夜、ソロウは全盛期の輝きを取り戻していないと述べ、こう続けた。

 「ソロウの状態は上々ですが、100%ではありません。私たちはソロウがリスクを冒すことを望まず、最も慎重な判断である引退という決定を行いました。ソロウはスタミナに優れた血統に属しますが、ヘッド調教師は彼を3100mのレースで使った後(結果6着)、マイル路線に戻しました」。

 ソロウはその後、驚くべき成績を挙げた。ドーヴィルで2勝し、ダニエルウィルデンシュタイン賞(G2凱旋門賞ウィークエンド)を制して2014年シーズンを締めくくった。

 2015年にソロウはカルティエ賞の最優秀古馬に選ばれたが、年度代表馬の座は英ダービー(G1)と凱旋門賞(G1)を制したゴールデンホーン(Golden Horn)に奪われた。

 2015年は鞍上にマキシム・ギュイヨン(Maxime Guyon)騎手を迎え(2014年までの主戦はオリヴィエ・ペリエ騎手)、数々の勝利を挙げた。ドバイターフを圧勝し、英国ではクイーンアンS、サセックスS(G1)、クイーンエリザベス2世S(G1 英チャンピオンズデー)のG1・3勝を果たした。

 ビュロー氏はソロウの競走生活を振り返り、こう語った。「私たちはクイーンアンSをすでにゴルディコヴァ(Goldikova)で制しており、ソロウのクイーンアンS優勝は格別なものでした。これは大きな出来事であり、ソロウはその日、自身の状態を最高レベルまで高めていました」。

 同氏はこう付言した。「ソロウの物語が特別なのには多くの理由があります。去勢されなければならなかったことや、マイル戦で最高のパフォーマンスを見せたことなど、様々なエピソードに満ちています。周りを見渡してもこんなに素晴らしい馬はいません。ヘッド調教師はこの上ない仕事をしてくれました。ソロウはこれから、サンレオナール牧場(Haras de Saint-Leonard)で彼にふさわしい穏やかな引退生活を送ることでしょう」。

By Scott Burton

[Racing Post 2017年5月22日「Wertheimers call time on career of star miler Solow」]


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