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TOPページ > 海外競馬ニュース > BCスプリント2着馬マソキスティック、スタノゾロールの陽性反応で失格(アメリカ)[獣医・診療]
海外競馬ニュース
2017年01月05日  - No.1 - 3

BCスプリント2着馬マソキスティック、スタノゾロールの陽性反応で失格(アメリカ)[獣医・診療]


 BCスプリント(G1 11月5日サンタアニタパーク競馬場)の2着馬マソキスティック(Masochsitic 6歳せん馬)は、競走後薬物検査で陽性反応が出たために失格となる。

 マソキスティック(父ソートアフター)の血液検体・尿検体から、アナボリック・ステロイドであるスタノゾロールあるいはその代謝物16-ヒドロキシスタノゾロール(16-hydroxy stanozolol)の陽性反応が出た。これをうけ、カリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board: CHRB)は12月19日、サンタアニタパーク競馬場の裁決委員に同馬を失格とするよう勧告した。この措置により、マソキスティックの馬主ロスポロスエルマノスレーシング(Los Pollos Hermanos Racing)とジェイエムエスステーブル(Jay Em Ess Stable)からは2着賞金25万5,000ドル(約2,933万円)が没収され、ロン・エリス(Ron Ellis)調教師には調教停止処分が科される見込み。

 エリス調教師は、マソキスティックにレース68日前に投与したスタノゾロールの体内残留の可能性を認識していたと述べた。同調教師はブリーダーズカップ協会(Breeders' Cup Ltd.)に謝罪し、こう語った。「体内から薬物が消滅しているかどうか判断するために、マソキスティックには競走前薬物検査が実施されていました」。

 「このような残念な事態となってしまったことに、ブリーダーズカップ協会と競馬産業の皆様に謝罪します。CHRBのルールを理解し尊重しています。この事態に対して、公正な処分が科されるものと信じています」。

 CHRBは現在、この件について調査を実施している。エリス調教師は、ケネス・L・マディ馬分析化学研究所(Kenneth L. Maddy Equine Analytical Chemistry Laboratory カリフォルニア大学デイヴィス校)で実施された競走後薬物検査の精度を認めており、12月16日にインダストリアルラボラトリー社(Industrial Laboratories)において分割検体から出た陽性反応についても納得している。同調教師は、「マソキスティックは8月27日のパットオブライエンS(G2 デルマー競馬場 約1400m)で3馬身3/4差の優勝を果たした直後にこの治療を受けました」と述べ、こう語った。

 「マソキスティックは非常に低いピコグラム量の陽性反応を示したものと考えています。8月27日のレースで生じた鼻出血と体重減少の回復を促すために、獣医師の勧告によりこの薬物を投与しました。不運にも、ブリーダーズカップの68日前に筋肉内投与されたこの薬物がマソキスティックの体内に残留していました」。

 エリス調教師は、薬物取締官たちはレース前にこの状況を認識していたと述べ、こう続けた。

 「60日前とするガイドラインの推奨期限よりも前の投与だったことや、規定どおり州に登録されていたことを踏まえれば、この投与に悪意の目的はありません」。

 「この薬物の消滅速度は異常に遅く、レースに先立つ計3回の競技外検査では馬医学担当理事がモニタリングを行いました。最終の競技外検査はレース8日前に実施されましたが、まだ数ピコグラムの薬物が検出されました。

 「レース3日前に、馬医学担当理事に『競走当日に陽性反応が出る可能性があるので心配している』と言われました。私たちはマソキスティックにもう1度検査を受けさせようとしましたが、そのときは、そのような微量の残留レベルに対して検査を実施できる研究所を見つけられませんでした。そのため、トップクラスの獣医師と協議して、ピコグラムは1グラムの1兆分の1なので、"マソキスティックの体内でごく微量の薬物が消滅するのにまだ8日間ある"と考え、同馬が競走当日検査を通過するのは確実だろうと思いました」。

 スタノゾロールは第3類薬物であり、北中米競馬委員会協会(Association of Racing Commissioners International:RCI)の外来物質統一基準ガイドライン(Uniform Classification Guidelines for Foreign Substances)に記されている5段階のレベルの真ん中に位置する。アナボリック・ステロイドのスタノゾロール(すでに製造中止となっている商品名『ウィンストロール』と一般的に呼ばれている)の罰則区分はクラスBとされ、RCIの罰則区分の中で2番目に重い。

 スタノゾロールは現在、配合剤でのみ使用できる。それが、全米統一薬物プログラムの規制治療薬物一覧に記載されていない理由の1つである。配合剤の効果は多岐にわたる可能性があり、消滅時期の特定を困難にしている。

 エリス調教師は、罰則が検討される際に、裁決委員が同調教師の前科のない履歴とレース前の取組みを考慮することを望んでいる。罰則区分がクラスBの薬物の使用には、情状酌量がない場合、15日の調教停止処分と最低500ドル(約5万7,500円)の過怠金が科される。

By Frank Angst

(1ドル=約115円)

[Racing Post 2016年12月19日「BC Sprint Runner-Up Masochistic to be DQ'd」]


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