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2016年02月18日  - No.7 - 1

エリザベス女王、エスティメイトの初仔誕生に大満足(イギリス)[その他]


 エリザベス女王が所有するアスコットゴールドカップ(G1)優勝牝馬エスティメイト(Estimate 父モンズーン)は初仔を出産した。ダーレーの傑出した種牡馬ドバウィ(Dubawi)の牡駒である。

 アガ・カーン・スタッド(Aga Khan Stud)の一流ファミリー(牝系)から出たエスティメイト(7歳)は、今年もドバウィと交配する予定だ。

 エスティメイトはサー・マイケル・スタウト(Sir Michael Stoute)調教師の下、一流ステイヤーに成長し、通算13戦5勝の成績をあげた。勝鞍にはドンカスターカップ(G1)やクイーンズヴァーズ(当時G3)が含まれるが、最も記憶に残るのはアスコットゴールドカップ優勝である。

 エリザベス女王の生産・競走アドバイザーのジョン・ウォレン(John Warren)氏は、次のように語った。「女王陛下は今週、エスティメイトが出産した牡駒をご覧になり、非常に満足されていました。期待どおりの初仔であり、エスティメイトは今年もドバウィと交配する予定です」。


豪州の優良牝馬スウィートアイデアを獲得

 豪州の優良牝馬スウィートアイデア(Sweet Idea)が2016年にエリザベス女王の繁殖牝馬群に加わり、7度リーディングサイアーに輝いたガリレオ(Galileo)と交配する予定である。

 ガイ・ウォーターハウス(Gai Waterhouse)厩舎のスウィートアイデアは、2歳のときにシルバースリッパーS(G2)で優勝した後、豪州の2歳最強スプリンター決定戦ゴールデンスリッパー(G1・ローズヒルガーデンズ競馬場)で3着となった。

 3歳シーズンでは、G2優勝後、クールモアクラシック(G1)でステップスインタイム(Steps In Time)に僅差で敗れた。

 4歳シーズン(2015年)では、さらにG2・2レースを制し、ギャラクシーH(G1・ローズヒルガーデンズ競馬場)で優勝して堂々と引退した。

 ウォレン氏は、「カールトンハウス(Carlton House エリザベス女王の所有馬。2011年英ダービー3着)が豪州に移籍してから、この5年で豪州との関係が一層深くなりました」と語った。

 「スウィートアイデアは、1歳セリで協力してきたガイ・ウォーターハウス調教師の管理馬でした。彼女は、スウィートアイデアは高く評価されていて、これまで管理した中で最高の牝馬の1頭だと話していました」。

 「その後、昨年6月にスウィートアイデアは上場され、私たちの関心を大いに引きました。その頃偶然にも、女王陛下は、ロイヤルアスコット開催で2着となった優秀な3歳馬ピーコック(Peacock 父パコボーイ)を香港に売却することを打診されていました。女王陛下の興味の対象は生産なので、この状況は有望な繁殖牝馬を手に入れるのに打ってつけでした」。

 スウィートアイデアの父は豪州リーディングサイアーのスニッツェル(Snitzel 2代父デインヒル)であり、ウォレン氏はスウィートアイデアと欧州の種牡馬の相性は抜群だと考えている。

 ウォレン氏は次のように付言した。「女王陛下がスウィートアイデアに多大な興味を示している理由は2つあります。第一に、牡系にデインヒルが入っているのでガリレオとの相性が並はずれて良く、パワーのある繁殖牝馬になり得ることです。彼女は優良2歳馬でしたが、3歳時、4歳時にも実力を発揮しました。第二に、スウィートアイデアの母父はティンバーカントリー(母フォールアスペン)であり、ドバウィの祖母は偉大なフォールアスペンであることです。史上最高レベルの繁殖牝馬のクロスは魅力的なものになるでしょう」。

 「つまり、彼女はガリレオともドバウィとも相性抜群だということです」。

By Tom Pennington

(関連記事)海外競馬情報
2012年No.9「エリザベス女王が行なってきたロイヤルスタッドの改革(イギリス)」、
2013年No.7「エリザベス女王の所有馬エスティメイト、ゴールドカップ優勝(イギリス)

[Racing Post 2016年2月11日「Queen thrilled with first Estimate foal」]


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