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2016年08月18日  - No.33 - 2

第1回競走馬アフターケア国際フォーラム、2017年10月に開催予定(国際)[開催・運営]


 2017年10月開催予定の第1回競走馬アフターケア国際フォーラム(International Forum for the Aftercare of Racehorses: IFAR)に向けた準備作業が進められている。ゴドルフィンによれば、その準備の一環として7月後半に3日間のミーティングが開催された。

 世界最大級の生産・競馬事業体であるゴドルフィンは、最近英国で開催された"サラブレッドの生涯ケア(Lifetime Care for Thoroughbreds)"の会合で、この取組みを発表していた。そして8月1日、「IFARは、世界中の競走馬の再調教を援助し促進する公式団体や国レベルの団体を結集することを目標としています」と述べた。

 IFARには、豪州・フランス・英国・アイルランド・日本・米国から代表者が参加すると見込まれている。ゴドルフィンは、「IFARはIFHA(国際競馬統括機関連盟)と連携します。地域間・産業間の違いはありますが、アフターケアプログラムを進展させるための議論を行う会議として、その役割を果たしていきます」と述べた。

 世界では近年、米国のサラブレッド・アフターケア同盟(Thoroughbred Aftercare Alliance: TAA)など、さまざまなプログラムが発足している。「IFARでは、元競走馬のケアと再調教についての最も良い実施例が採用されるように、また、すべての競馬統轄機関に助言が与えられるように、それらのプログラムでの経験が共有されます」とゴドルフィンは述べた。

 ゴドルフィンの慈善活動戦略アドバイザーであるダイアナ・クーパー(Diana Cooper)氏は、こう語った。「ゴドルフィンは、馬の生涯ケアと、競馬産業で働く人々の専門能力向上に関して、リーダー的役割を果たすためにたゆまず努力しています。ゴドルフィンの競馬への情熱は競馬場だけにとどまらず、競馬産業および競馬コミュニティーに対して長期的にプラスの影響をもたらすことを目標としています」。

 米国ジョッキークラブの理事長兼COOで、IFHAの副会長も務めるジェームズ・ギャグリアーノ(James Gagliano)氏は、こう語った。「ジョッキークラブはTAAやサラブレッド奨励プログラム(Thoroughbred Incentive Program)などを通じて、北米で元競走馬の再調教を促進するために積極的な役割を担っています。IFARの創立メンバーの一員となれたことを光栄に思います。現役時代のみならず競走引退後も馬の福祉を促進することは、一般の人々からの競馬への信頼を確実にするために重要です。その信頼は競馬の将来のために不可欠であり、維持されなければならないものです」。

 IFHA馬福祉委員会(Horse Welfare Committee)のジェイミー・スティア(Jamie Stier)議長は、「引退馬を適切にケアするための"共同責任"がますます理解され、再認識されています」と述べた。そして、元競走馬が他の分野のために再調教され成功を収めていることを指摘した。

 慈善団体"競走馬の再調教(Retraining of Racehorses)"の会長を務めるポール・ロイ(Paul Roy)氏は、こう語った。「"競走馬の再調教"は、他の分野に進む元競走馬に実質的な再調教を施す中心的団体となりました。そして世界各地での文化的違いを認識しつつも、志を同じくする国際団体の助言を得ながら、この積極的な取組みを推進しています。この取組みにおいて、IFARは次のステップです」。

By Tom LaMarra

[bloodhorse.com 2016年8月1日「International Aftercare Forum Set for 2017」]


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