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TOPページ > 海外競馬ニュース > カリフォルニア州、鞭使用回数を増やすルール変更を提案(アメリカ) [開催・運営]
海外競馬ニュース
2016年06月16日  - No.24 - 3

カリフォルニア州、鞭使用回数を増やすルール変更を提案(アメリカ) [開催・運営]


 カリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board: CHRB)は5月26日、現行の鞭使用ルールの変更を提案した。

 CHRBはサンタアニタパーク競馬場での会合の後、決勝線までの最後の100mで鞭を4回連続で使えるようにする鞭使用ルールの変更案について投票を行った。賛成票4、反対票3であった。この投票結果を踏まえ、ルール変更案について45日間の意見募集期間が設けられる。現在のルールでは、騎手は馬が反応するまで、鞭を3回連続で使用することができる。

 ルール変更案についての議論で出された意見は様々であった。

 CHRBのリック・ベデカー(Rick Baedeker)専務理事は騎手との会合を経て、ルール変更は"妥協"であると述べた。

 元騎手で現在CHRBの上席裁決委員であるダレル・マクハーグ(Darrel McHargue)氏は、現在の"3回"ルールは有益であると語った。

 そしてこう続けた。「元騎手として、騎手の"馬をできるだけ真っ直ぐ走らせたい"という気持ちは分かります。また裁決委員として、彼らの"トラブルに巻き込まれたくない"という気持ちも分かります。鞭を見境なく使用するのではなく、3回と定めたことは有益でした」。

 CHRBメンバーであり、競馬殿堂入りを果たした現役の騎手であるアレックス・ソリス(Alex Solis)氏は、この変更を支持したが、同じくCHRBメンバーのスティーヴ・ベネト(Steve Beneto)氏から即座に反論された。

 ソリス氏はこう語った。「適切な変更だと思います。最後の100mにはより多くの助けが必要です。馬は消耗しているので4回目の鞭を使えるのであれば本当に助かります」。

 これに対しベネト氏は、「つまり、馬が消耗しているから鞭を3回ではなく4回使うべきだと言うのですか?」と述べた。

 ソリス氏は、鞭使用ルール違反で過怠金が科されたことを引き合いに出し、こう答えた。「1ヵ月前に休養明けの牝馬に騎乗し、最後の100mで馬が消耗していたために、厄介事に巻き込まれたことがありました。鼻差で勝利しましたが、正直なところ、この牝馬に決勝線のところで鞭を使わなかったら、勝ち損ねていたかもしれません」。

 ベネト氏はこう語った。「それが問題なのです。馬は疲れて動かなくなっているのに、鞍に座って鞭で馬を勢いづけようとするのは、残酷だと思います。馬を虐待するのであれば、レースで負けた方が良いでしょう」。

 ソリス氏は、「馬券購入者がそう感じるかは疑問です」と述べた。

 ベネト氏は、「馬券購入者などどうでもいいことです。このようにして、あなた方は馬を傷めつけているのです。馬は消耗していてそれを訴えているのに、人間は鞍に座り鞭を使います」と語った。

 南カリフォルニアの裁決委員スコット・チェイニー(Scott Chaney)氏はこう語った。「どの裁決委員もこの変更を支持しているわけではありません」。

 「我々にとって安全が最優先であるべきです。鞭を使用するのは馬を減速させないようにするためです。レース終盤は馬が一番減速している時です。個人的な見解では、馬が消耗している時に鞭を多用することは完全な動物虐待です。裁決委員の立場から、鞭の使用回数を増やすことには反対です」。

 CHRBメンバーのマデリン・アウエルバッハ(Madeline Auerbach)氏は、チェイニー氏が発した"虐待"という言葉に不快感を示した。

 「スコットが使った言葉は不愉快です。これは記録に残して欲しいと思います。私たちは馬を虐待していません。不快に思います。私たちは細心の注意を払って馬を扱っており、違う次元で話をしています。多くの馬を救い、飼育し、愛してきました。"虐待し続けている"と評するのはフェアではないと考えます」。

 騎手組合(Jockeys' Guild)の西部地方担当マネージャーであるダレル・ヘア(Darrell Haire)氏は、ルール変更案は"理に適っている"と繰り返し述べた。

 「現在の鞭使用ルールはうまく機能していると思いますが、最後の100mで鞭を4回使用できるようにするというのは理に適っていると考えます。なぜなら、多くの場合、あとほんの少し馬を追わなければならないからです。これは虐待でも馬を虐待するための口実でもありません。しかし、これは裁決委員次第です。彼らが虐待に近い行為があったと判断すれば、騎手は過怠金か騎乗停止処分を科されるべきでしょう」。

 このルール変更の提案は、意見募集期間を経てから最終的に承認されるが、その発効への道のりはまだ長い。ルール変更に賛成票を投じたのは、ソリス氏、アウエルバッハ氏、チャック・ウィナー(Chuck Winner)会長、リチャード・ローゼンバーグ(Richard Rosenberg)氏、反対票を投じたのは、ベネト氏、ジョージ・クリコリアン(George Krikorian)氏、ジェス・チョパー(Jesse Choper)氏である。

 この会合において、もう1つの騎手に関する案件が議論された。フラヴィアン・プラ(Flavien Prat)騎手のエージェントを務めるデレク・ローソン(Derek Lawson)氏が、獲得賞金からの騎手への進上金を引き上げるように主張したのだ。現行ルールでは、1着賞金の10%が騎手に支払われているが、2着・3着となった場合は、5%しか支払われていない。

 ローソン氏は一律に10%が支払われるべきであると述べたのに対し、ウィナー会長はこの問題はCHRBの騎手福祉委員会(Jockey and Driver Welfare Committee)で取り上げられるだろうと述べた。

By Jeremy Balan

(関連記事)海外競馬ニュース
2014年No.37「カリフォルニア州、新しい鞭使用ルールが発効予定(アメリカ)」、
2015年No.28「カリフォルニア州、新しい鞭使用ルール発効も概ね支障なし(アメリカ)

[bloodhorse.com 2016年5月26日「CHRB Moves Along Proposal to Change Whip Rule」]


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