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海外競馬ニュース
2016年05月19日  - No.20 - 2

ケンタッキーダービーとケンタッキーオークス、禁止薬物の陽性反応はゼロ(アメリカ)[獣医・診療]


 ケンタッキー州競馬委員会(Kentucky Horse Racing Commission: KHRC)は、今年のケンタッキーダービー(G1)とケンタッキーオークス(G1)の全出走馬はすべての薬物検査において陰性であったと発表した。

 5月6日と7日にチャーチルダウンズ競馬場で施行された両レースの全出走馬から採取した血液・尿検体に対し、1800品目の薬物のスクリーニング検査が実施された。その結果、ダービーデーにおいてダービー以外のレースに出走した1頭の検体が確認分析に回された。

 ある検体がスクリーニング検査で疑わしいと報告されてから、確認分析を完了するまでには7営業日を要する。

 KHRCの馬医学担当理事であるメアリー・スカレー(Mary Scollay)獣医学博士は、Eメールにおいてこう説明した「確認分析は薬物の存在を明確に特定します。閾値が定められている薬物の場合、定量分析は薬物が閾値を超えて存在しているかどうかを測定し、スクリーニング検査で不確かであった結果を確定します。疑わしい検体の多くは、定量分析の結果、『問題の薬物は存在するが、閾値を下回る濃度レベルである』と判定され、最終的に"合格"と報告されています」。

 またスカレー博士は、ダービーとオークスは、予後不良事故がなく安全に施行されたと述べ、こう語った。「2日とも筋骨格系障害による予後不良事故はありませんでした。1頭が鞍を外されてから運動後疲労の症状を見せましたが、KHRCの獣医師の処置を受けました」。

 同博士は、「ダービーの最後の直線でシャガーフ(Shagaf)は跛行して競走を中止しましたが、後に剥離骨折と診断されました。外科的摘出術が施される予定です」と付言した。

By Ron Mitchell

[bloodhorse.com 2016年5月16日「Drug Tests Clear for Derby, Oaks Horses」]


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