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海外競馬ニュース
2015年05月07日  - No.18 - 3

“騎手の健康学・栄養学”専攻の博士号が新設(イギリス)[その他]


 BHA(英国競馬統轄機構)とリヴァプールジョンムーアズ大学(LJMU)共同の資金提供により、“騎手の健康学・栄養学”専攻の博士号(PhD)が新設される。

 この博士課程では、騎手の栄養学・生理学・健康学に重点的に取組み、“騎手への総合的健康教育”や“競馬場におけるケータリングの優良実例”などを考案する。3年間の有給課程であり、現在願書を受付けている。

 4月2日、BHAの上級医師であるジェリー・ヒル(Jerry Hill)博士は、このニュースを歓迎し、次のように述べた。

 「この博士課程は、騎手の健康と食習慣に関して学ぶ絶好の機会であり、私たちも、騎手の健康と栄養について総合的な助言が可能になるでしょう」。

 「長年、騎手の福祉の改善を目指して対策を講じてきました。しかし、この博士課程における研究により、私たちは騎手のニーズをもっと理解し、プロのスポーツ選手としての騎手を最大限に支援する体制を整えることができます」。

 LJMUの応用生理学・スポーツ栄養学の准教授であるグレーム・クローズ(Graeme Close)博士は、次のように語った。「引き続き、マンスール殿下グローバルアラビアン平地フェスティバルと提携し、フラニー・ノートン(Franny Norton)騎手やフランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手などの一流騎手とともに、研究に取り組みます。また、ジェリー・ヒル博士とBHAの協力が得られたことを嬉しく思います」。

 「この課程は、博士号を授与するのみならず、健康と栄養実践に関する総合的教育パッケージを提供します。それらは、騎手と競馬界を支援するために活用され、これまでとは大きな相違を生むことになるでしょう」。

 騎手協会(Professional Jockeys Association)のCEOであるポール・ストラサーズ(Paul Struthers)氏は、「騎手の福祉を向上させることは、とても望ましいことですので、この新たな博士号を支持します」と述べた。

By Richard Birch

(関連記事)海外競馬情報 2012年No.4「騎手を健康で幸せにさせる減量法(イギリス)

[Racing Post 2015年4月3日「New PhD on jockey health and nutrition」]


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