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2014年12月11日  - No.49 - 1

ゴスデン厩舎のスター馬キングマンとタグルーダの組合せが実現(イギリス)[生産]


 タグルーダ(Taghrooda)の初年度の交配相手がキングマン(Kingman)に決まったことから、2014年にジョン・ゴスデン(John Gosden)調教師のクレアヘイヴン調教場(Clarehaven Stables)で最高に活躍したスター馬2頭の夢の組合せが実現する。

 この2頭は、ゴスデン調教師の管理の下、2つのクラシック競走、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSおよびジャックルマロワ賞を含む6つのG1競走を制した。

 2頭の馬主はいずれもオーナーブリーダーであり、キングマンはジャドモントファーム(Juddmonte Farms)の所有者アブドゥラ(Khalid Abdullah)殿下、タグルーダは2014年のリーディングオーナーであるハムダン(Hamdan Al Maktoum)殿下に所有されている。

 タグルーダはハムダン殿下の代表的な所有馬であるだけではなく、シーザスターズ(Sea The Stars)の代表的産駒でもある。ハムダン殿下は、ムカドラム(Mukhadram)でエクリプスS(G1)も制し、また、エスティドカール(Estidhkaar)やフェイドハン(Faydhan)など来年バトンを引き継ぐと見られる有望な2歳馬を多く所有している。

 シーザスターズの初年度産駒であるタグルーダは、英オークス(G1)とキングジョージ(G1)を優勝したうえに、20頭立てで外側の15番枠からの発走だったにもかかわらずポール・ハナガン(Paul Hanagan)騎手を背に凱旋門賞(G1)で3着という輝かしい成績を収めた。

 今年クラシック競走を勝ったシーザスターズ産駒は、独ダービー(G1)優勝馬シーザムーン(Sea The Moon)と英オークス(G1)を制したタグルーダの2頭である。

 このカップリングは、ハムダン殿下が所有するシャドウェル牧場(Shadwell Stud)の繁殖牝馬の2015年生産計画とともに11月8日に発表された。

 同牧場のリチャード・ランカスター(Richard Lancaster)場長は、「内々行った入念な調査と熟慮の結果、どの繁殖牝馬とどの種牡馬とを交配するかが決定されました」と語った。

 そして、「最終決断はいつもハムダン殿下が下します。殿下はとりわけ供用1年目の種牡馬を使うときにどのクロスを試すかについて明確な考えを持っています。それゆえ、私たちはムカドラムにも相当数の繁殖牝馬を送りその供用1年目をサポートする予定でいます」。

 バンステッドマナースタッド(Banstead Manor Stud)で供用されるキングマンは、多くの自家生産の繁殖牝馬によって支持を受け恩恵を受けるだろうが、同馬は来年10万ユーロ(約1,850万円)の種付料でアイリッシュナショナルスタッド(Irish National Stud)で供用されるインヴィンシブルスピリット(Invincible Spirit)の産駒であり、複数のG1競走を制していることから、生産者にとって人気のある選択肢となるだろう。

 ジャドモントファームのフィリップ・ミッチェル(Philip Mitchell)場長は次のように語った。「ハムダン殿下が供用1年目のキングマンにこのような一流牝馬を送りサポートして下さることを光栄に思います」。

 キングマンは喉の感染症の治療のためにクイーンエリザベス2世S(G1)の回避を余儀なくされチャンピオンズデーに参加できなくなったが、愛2000ギニー(G1)、セントジェームズパレスS(G1)、サセックスS(G1)およびジャックルマロワ賞(G1)を優勝し、マイル路線においてその実力を見せつけた。

 英2000ギニーでナイトオブサンダー(Night Of Thunder)の2着に敗れたことが、全8戦のキャリアで唯一の傷となったが、キングマンはこの相手を他の2回の対戦で負かしている。

 同馬は2015年に5万5,000ポンド(約1,018万円)の種付料で供用される予定である。

 この交配から生まれる仔は、シャドウェル牧場(Shadwell)のナネリースタッド(Nunnery Stud)で引退生活を送っているグリーンデザート(Green Desert)の3×4のインブリードとなる。

By Katherine Fidler

(1ポンド=約185円)

[Racing Post 2014年11月9日「Gosden’s star duo to meet at stud」]


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