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海外競馬ニュース
2014年08月14日  - No.32 - 2

デルマー競馬場、故障頻発のため芝で予定された競走を中止(アメリカ)[開催・運営]


 デルマーサラブレッドクラブ(Del Mar Thoroughbred Club)は、新たに敷設された芝コースで再び故障が発生したことを受けて、週末に芝で予定されていた競走を本馬場(ポリトラック)で施行することを7月31日に発表した。

 第7レース(1000mの短距離競走)で、オッズ35-1(36倍)の4歳牝馬シリアス(Serious)がコーナーで重度の故障を発症し馬運車で運ばれた。ヴァンス・スミス(Vince Smith)厩舎のこの馬の状態についてその場での説明はなかった(訳注:州の獣医師は種子骨損傷のためシリアスに安楽死措置を施すよう勧告したが、馬主は同馬を救うように主張した)。

 このコースはより多くの出走馬を走らせるためにオフシーズンに拡張されたが、このコースでの故障は、7月17日に開催が始まってからこれで5件目となる。前半に生じた故障ではすべてに安楽死措置が採られることとなり、デルマー競馬場は7月27日にメンテナンス作業のため芝コースを使用する競走を一旦中止にした。芝にエアレーション(訳注:穴を開け空気を入れる作業)を行い、十分な水分を与え、傷んだ芝を使用させないために内柵を一時的に18フィート(5.4m)外に動かした。

 デルマー競馬場は2014年シーズンに向けて芝コースの幅を80フィート(24m)に拡張し、芝を全面的に入れ替え、ゴルファーのグレッグ・ノーマン氏が開発したバミューダの交雑種を採用した。

 ところが、7月17日にこのコースで1頭が故障し、7月25日と26日にはさらに3頭が予後不良事故に遭った。7月30日と31日前半にこのコースで施行された4レースでは事故は発生しなかった。この週末に芝コースでの施行が中止となる競走は計5レースである。

 デルマーサラブレッドクラブは7月31日の声明において、「芝コースでさらにもう1件の故障が発生したことを大変遺憾に思っており、懸念を抱いています」と述べた。

 そして次のように続けている。「デルマー競馬場の芝コースは人馬にとって安全であると引き続き考えています。スタッフは安全性を強化するために大がかりなメンテナンス作業を実施しました。この措置と馬場自体は、7月29日にカリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board)の安全担当職員の承認を得ています」。

 「それにもかかわらず芝馬場で再び故障が生じたことを考慮して、今週の残りの開催日では芝コースでの競走を中止します。私たちはこの休止期間中に馬場を改善する努力を続け、近い将来芝コースで再びレースが開催されることを望んでいます」。

 「さらに、この深刻な問題を理解し、解決するために、競馬コミュニティーのパートナー、すなわちカリフォルニア州競馬委員会、カリフォルニア・サラブレッド調教師会(California Thoroughbred Trainers)カリフォルニア・サラブレッド馬主会(Thoroughbred Owners of California)騎手組合(Jockey Guild)と引き続き情報交換を行っていきます」。

By Jack Shinar

[bloodhorse.com 2014年7月31日「Del Mar Once Again Shifting Races Off Turf」]


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